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向き合う時

考えていること(3)

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 僕は昔から当主様に茶泉とい様の後ろについているよう言われていた。離れるなと。だから、僕は茶泉様と班を組んだなつと知らないクラスメイトと修学旅行を行かないといけない。本当は志綾しあ様と修学旅行の班を組みたかった。志綾様としずくちゃん、それから茶泉様で。後もう1人は志綾様と夏がけんかしていなかったら夏と。でも僕は夏が苦手だ。会った時から。どこか僕を嘲笑っているように思えてしまう。僕を『障害者』として見られている気がする。一線を置かれていることに僕は気がついた。


 「夏さん。」
 まだ、2人が喧嘩をしていなかった時。(中学2年生の時)
 「どうした?」
 「雪都ゆきとさんに勉強教えてあげてください。私、教えたいんですが・・・忙して」
 「・・・・あ、ごめっ・・・分かった。ゆ、雪都・・・俺で良かったら勉強教える」
 断ろうとした。
 名前を呼びのをためらった。
 「お願いしますね。」
 「あぁ」
 志綾の時は笑顔。
 僕の時は・・・苦笑い。

 「雪都さん。夏さんの勉強難しいですか?」
 成績を上げてくれようと志綾様は僕に勉強を教えてくれる。その時、言われた。夏との学習が嫌だと言ったからだ。
 「うんん。僕はなんだが夏に嫌われている気がする~」
 「そう、そうですか。聞いて見てもいいですか?」
 「うん」
 夏がなんって言ったのかは教えてくれなかった。


 班を組んだ時だって夏はどこか嫌な顔をしていた。
 「茶泉と雪都はこの2人は初めてだよね?」
 「ああ、クラスメイトと関わっていないからわからない。」
 「・・・・」
 僕は班を作ってから自己紹介以外一言も話していなかった。



 「雪都。志綾達の班がいいなら今からでも」

 茶泉様が聞くが、僕は首を振った。

 「大丈夫。楽しみ~」

 いつもの口調でいつもの感じで言う。
 
 志綾様は何を思ってるのかな・・・
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