浮気でレベルアップ

日本統一編

24.訓練開始！

エレメント。未来テレビに映っていた三つ目のビジョン。それは覇李の四つ下の世代に未来の鍵となる約八人の18歳が現れることだ。
「でも、今からそんな若者を、！」
吹雪の言うことはもっともだ、能力発現後の18歳を使うのは自殺行為だ。
「覇李、昨年名古屋支部を崩壊させたときいた子供もいる」
「貴重な能力の、！」
貴重で役に立つことは三人には分かっていた。だから尚更失うわけには行かないと思った。
「期限は三日でいい。それで間に合わなかったら彼らは連れて行かない」
悩んだ末承諾した。
「では情報収集のため言ったところに行ってくれ。吹雪はわしとここの護衛と八人の対処だ」
『了解！』

「まーこんな感じで今につながるって訳よ」
覇李はラーメン10杯を食べきっていた。
「え、でもそれつい最近のことですよね？なんでそんな表情できるんですか？」
笑顔を見せた。エレメントのことと手紙が届いたこと、二つともこの一週間のうちに起きたこと。こんな表情をしていられるはずがない。
「そうだなー」
少し黙りこくった。
「怒りを溜めて、爪を研いでる。決戦に備えて」
そう言い放った覇李のオーラはラーメン店を、いや、福岡一帯を包んだ。
「まっ、そんなとこだよ。君たちには最低で私の六割は越えてほしい」
恐ろしいほどのオーラに足が竦んでいた。
「んじゃ、そろそろ訓練始めるか！親父ー、後払いで！」
「おい、10万は越えてるぞ！次は払え！」
(どんだけ食ってんだこの人)
三人はそろって苦笑いした。
「訓練て行ってもどこでするんですか？」
「ん～、実戦にするか！」
『実戦！？』
「え、まだ何にも知りませんよ？」
鳴海が慌てている。
「んー、なにも教えないのも師匠としてダメか」
しばらく考え込んだ。
「っじゃ一人一人に課題出すよ」
覇李は一人一人に紙を渡した。
「じゃあー行くか！福岡支部！」
『支部に！？』
政府の支部は全国に八つある。
北海道支部、仙台支部、神奈川支部、名古屋支部、大阪支部、広島支部、福岡支部、沖縄支部。
「福岡支部は支部の中で三つ目に大きい支部よ」
「そこに今から行くんですか？」
「うん！大丈夫なんかあったら私が守る！」
「さぁ、訓練開始よ！」