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日本統一編
29.報酬
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低い姿勢で回りながら蹴った。尋常じゃないほどのスピードで回り相手を瞬殺した。
「よし!こんなもんか」
「え?こんな弱いんですか?」
「いや、支部長が逃げた。名古屋の時と一緒だ、。」
支部長。支部をまとめる長的ポジション。
「え?逃げたんですか?」
「うん、政府は勝ちに貪欲だけど負けは許されない。支部長一人でも逃げればあっちの勝ちってわけよ」
勝ちに貪欲と逃げるが勝ちが共存している世界は珍しい。
「じゃあ、私たちの頑張りは、」
「いーや、無駄じゃない。報酬をいただいてく!」
報酬。今回は戦いに勝って勝負に負けた。しかし、戦いには勝った。その証を奪おうとしていた。
「でも、報酬って?」
「こっちに支部全部にある。多分こっちにいる」
『いる?』
報酬というからには物かと三人は思っていた。
「支部特有の捕獲檻よ」
そう言われ覗いた檻の中にはまだ小学生にもなってないであろう子供がいた。
「え、これって」
マーリャの顔が青ざめる。マーリャは顔を背けた。
「顔を背けるな!これから助けていく子供たちだ、大人の私たちが怯えてどうする!これじゃ子供の不満が募るだろ!」
マーリャは泣き崩れた。無理もない、同じ苦しみを味わったことのあるマーリャがフラッシュバックを起こすのはしょうがない。
「覇李先生!言いすぎじゃ、」
「夕、私はラーメン店で君たちを子供だと言った。あれは本当よ。でも、この子たちからしたら夕たちも十分大人に見える。それをわすれないでほしい」
18歳、社会に出て働いている人たちからしたら夕たちは子供だ。しかし、小学生にもならない子供から見た18歳は大人のそれに等しい。
『はい、!』
三人は力強く返事をした。
「よし!んじゃ君たち家に帰ろうか!」
子供たちは覇李の笑顔に安堵していた。
「一旦この子たちを家に送る。その後岩手に向かう」
『え?岩手!?』
「訳は後で、福岡空港で待ってて」
覇李は子供たちを檻からだして家に送った。
「マーリャちゃん体調大丈夫?」
「うん、自然といつもより調子良いよ」
よかった、と言うと電話が鳴った。
「あ、櫓くんから」
「え、交換してたの?」
「うん、太陽くんがもしもの時にって。もしもし」
夕は電話に出た。
「おう、夕か!ちょっと伝えたいことがあってよ」
(いきなり呼び捨て)
「なに?」
夕はスピーカーにして鳴海達にも聞こえるようにした。
「今、こっち仙台支部落としたとこだ!こっちに来るっていうからよ現状知りたくて」
「え!支部落としたの?」
「おう!能力解放も俺と幹太はできた!」
(すごい、私たちだけじゃなく櫓くんたちまで)
「私たちも福岡支部落として今空港で待機中。オープンは、」
言葉が詰まった。夕はクローズという違う解放をどう言っていいか分からなかった。
「全員習得済みよ!」
「え、マーリャ、!」
「まだ何にもわかってないのに下手な説明できないでしょ」
小声で夕を牽制した。
「おー!順調か、でそっちも報酬は、」
急に暗くなった。
「うん、捕獲者の救助。てことはそっちも?」
「おう、」
静寂が流れた。
「おいおい、時化た面して女子と喋るな!羨ましいだろ!お嬢ちゃんたち~岩手で待ってるよー」
野太く男らしくも気持ち悪い声で電話は切れた。
「え、今のなに、」
そう思ったのは夕だけではなかった。
「よし!こんなもんか」
「え?こんな弱いんですか?」
「いや、支部長が逃げた。名古屋の時と一緒だ、。」
支部長。支部をまとめる長的ポジション。
「え?逃げたんですか?」
「うん、政府は勝ちに貪欲だけど負けは許されない。支部長一人でも逃げればあっちの勝ちってわけよ」
勝ちに貪欲と逃げるが勝ちが共存している世界は珍しい。
「じゃあ、私たちの頑張りは、」
「いーや、無駄じゃない。報酬をいただいてく!」
報酬。今回は戦いに勝って勝負に負けた。しかし、戦いには勝った。その証を奪おうとしていた。
「でも、報酬って?」
「こっちに支部全部にある。多分こっちにいる」
『いる?』
報酬というからには物かと三人は思っていた。
「支部特有の捕獲檻よ」
そう言われ覗いた檻の中にはまだ小学生にもなってないであろう子供がいた。
「え、これって」
マーリャの顔が青ざめる。マーリャは顔を背けた。
「顔を背けるな!これから助けていく子供たちだ、大人の私たちが怯えてどうする!これじゃ子供の不満が募るだろ!」
マーリャは泣き崩れた。無理もない、同じ苦しみを味わったことのあるマーリャがフラッシュバックを起こすのはしょうがない。
「覇李先生!言いすぎじゃ、」
「夕、私はラーメン店で君たちを子供だと言った。あれは本当よ。でも、この子たちからしたら夕たちも十分大人に見える。それをわすれないでほしい」
18歳、社会に出て働いている人たちからしたら夕たちは子供だ。しかし、小学生にもならない子供から見た18歳は大人のそれに等しい。
『はい、!』
三人は力強く返事をした。
「よし!んじゃ君たち家に帰ろうか!」
子供たちは覇李の笑顔に安堵していた。
「一旦この子たちを家に送る。その後岩手に向かう」
『え?岩手!?』
「訳は後で、福岡空港で待ってて」
覇李は子供たちを檻からだして家に送った。
「マーリャちゃん体調大丈夫?」
「うん、自然といつもより調子良いよ」
よかった、と言うと電話が鳴った。
「あ、櫓くんから」
「え、交換してたの?」
「うん、太陽くんがもしもの時にって。もしもし」
夕は電話に出た。
「おう、夕か!ちょっと伝えたいことがあってよ」
(いきなり呼び捨て)
「なに?」
夕はスピーカーにして鳴海達にも聞こえるようにした。
「今、こっち仙台支部落としたとこだ!こっちに来るっていうからよ現状知りたくて」
「え!支部落としたの?」
「おう!能力解放も俺と幹太はできた!」
(すごい、私たちだけじゃなく櫓くんたちまで)
「私たちも福岡支部落として今空港で待機中。オープンは、」
言葉が詰まった。夕はクローズという違う解放をどう言っていいか分からなかった。
「全員習得済みよ!」
「え、マーリャ、!」
「まだ何にもわかってないのに下手な説明できないでしょ」
小声で夕を牽制した。
「おー!順調か、でそっちも報酬は、」
急に暗くなった。
「うん、捕獲者の救助。てことはそっちも?」
「おう、」
静寂が流れた。
「おいおい、時化た面して女子と喋るな!羨ましいだろ!お嬢ちゃんたち~岩手で待ってるよー」
野太く男らしくも気持ち悪い声で電話は切れた。
「え、今のなに、」
そう思ったのは夕だけではなかった。
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