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第一章
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幽霊少女はなにやらアバタールームの空間にディスプレイを出し、プログラムのようなものを入力していた。
そして入力し終わった後に、アバタールームへ入るときとは違う扉のエフェクトが現れた。
『さあ、入るわよ。…というか無理やり連れて行くんだけど』
(ですよねー!!!)
そんなことだろうと思った。
幽霊少女は足掻いている私を無視してずるずると私を引っ張ってどこにつながるのかもわからない扉の中へ連れて行こうとする。
こんな儚げな美少女のどこにこんな腕力があるんだ…?
あっ、でもAIならできる??最近のAIすごいなぁ~…ってなにのんきなこと考えてるんだ?!
明らかに今やばい状況でしょ!?
『あなた、けっこう足掻くタイプなのね。まあ、それはそれで都合がいいからいいんだけど…今は大人しく連れられてくれるかしら』
と幽霊少女の力が一層強くなったような気がした。
これはさすがに私ひとりで同行できる問題じゃないぞ…。
奈々子助けて~!と思うと同時に奈々子が怖いことに巻き込まれなくてよかったと思う私もいる。
抵抗虚しく、私はどこにつながっているか不明の扉の中へ引きずり込まれていくこととなった。
『この中に入ってしまえばこっちのものね。あなたにかけたデバフを解除するわ』
と幽霊少女はまたプログラムを入力した。
私にかけた金縛りのデバフを解除するためのものだったらしく、うまく動かなかった体がいうことを聞いてくれるようになった。
『どう?体の自由も効くし、ちゃんと話せるようになったでしょう?』
「あ~…あ~?よ、よかった…ちゃんと喋れる…。あの、これはどこにつながっているんです?」
幽霊少女は歩きながら説明した。
『ざっくり言うならば、秘密基地ね』
「秘密基地…?」
『ワーツリの表のコードを使うといろいろ面倒なのよね。ああ、ダークウェブとかそんな危険なものじゃないからそこは安心して頂戴』
「ダークウェブ??」
『あら、知らないの?でも…これは知ってても知らなくてもいいことだからあまり深く首を突っ込まないでいることをオススメするわ』
「りょ、了解です…?」
『素直でいてくれてこちらも助かるわ。さあ、着いた。ここがその秘密基地への入り口よ』
幽霊少女は秘密基地へ続く扉を開けた。
目の前の光景はSFアニメにあるようなディスプレイが並んでいるような空間だった。
真ん中に大きな机と椅子がいくつか置いてある。
近未来の会議室か何かかな?
私より先に来た人が用意された椅子に座っていた。
その人は金髪と青い瞳が特徴的な私と同い年くらいの女の子がいた。
その女の子はいかにも高級そうなピンク色のワンピース着ていて、それがさらに彼女の上品さを際立てていた。
絶対お嬢様だ、別次元の人間だ…。
でもアンティークドールみたいにきれいでかわいいなとも思った。
幽霊少女を花に例えるなら桜、金髪の少女を花に例えるなら…百合かな?
立てば芍薬~とかいう言葉があるけれど、目の前にこう美少女が二人もいればそう思うな~。
「あら?あなたもそちらの幽霊さんの案内でいらっしゃいましたの?」
金髪の少女から私に話しかけてくれた。
「え?!あっ、はいそうです!」
「まあ!同じ女の子がいてくださり、大変安心いたしましたわ。よろしければお隣の席にきてくださらない?」
「じゃ、じゃあお言葉に甘えて…」
「わたくし、桜宮アリスといいます。どうぞよしなに」
「わ、私は澄本奏波です。よろしくお願いします…?」
そして入力し終わった後に、アバタールームへ入るときとは違う扉のエフェクトが現れた。
『さあ、入るわよ。…というか無理やり連れて行くんだけど』
(ですよねー!!!)
そんなことだろうと思った。
幽霊少女は足掻いている私を無視してずるずると私を引っ張ってどこにつながるのかもわからない扉の中へ連れて行こうとする。
こんな儚げな美少女のどこにこんな腕力があるんだ…?
あっ、でもAIならできる??最近のAIすごいなぁ~…ってなにのんきなこと考えてるんだ?!
明らかに今やばい状況でしょ!?
『あなた、けっこう足掻くタイプなのね。まあ、それはそれで都合がいいからいいんだけど…今は大人しく連れられてくれるかしら』
と幽霊少女の力が一層強くなったような気がした。
これはさすがに私ひとりで同行できる問題じゃないぞ…。
奈々子助けて~!と思うと同時に奈々子が怖いことに巻き込まれなくてよかったと思う私もいる。
抵抗虚しく、私はどこにつながっているか不明の扉の中へ引きずり込まれていくこととなった。
『この中に入ってしまえばこっちのものね。あなたにかけたデバフを解除するわ』
と幽霊少女はまたプログラムを入力した。
私にかけた金縛りのデバフを解除するためのものだったらしく、うまく動かなかった体がいうことを聞いてくれるようになった。
『どう?体の自由も効くし、ちゃんと話せるようになったでしょう?』
「あ~…あ~?よ、よかった…ちゃんと喋れる…。あの、これはどこにつながっているんです?」
幽霊少女は歩きながら説明した。
『ざっくり言うならば、秘密基地ね』
「秘密基地…?」
『ワーツリの表のコードを使うといろいろ面倒なのよね。ああ、ダークウェブとかそんな危険なものじゃないからそこは安心して頂戴』
「ダークウェブ??」
『あら、知らないの?でも…これは知ってても知らなくてもいいことだからあまり深く首を突っ込まないでいることをオススメするわ』
「りょ、了解です…?」
『素直でいてくれてこちらも助かるわ。さあ、着いた。ここがその秘密基地への入り口よ』
幽霊少女は秘密基地へ続く扉を開けた。
目の前の光景はSFアニメにあるようなディスプレイが並んでいるような空間だった。
真ん中に大きな机と椅子がいくつか置いてある。
近未来の会議室か何かかな?
私より先に来た人が用意された椅子に座っていた。
その人は金髪と青い瞳が特徴的な私と同い年くらいの女の子がいた。
その女の子はいかにも高級そうなピンク色のワンピース着ていて、それがさらに彼女の上品さを際立てていた。
絶対お嬢様だ、別次元の人間だ…。
でもアンティークドールみたいにきれいでかわいいなとも思った。
幽霊少女を花に例えるなら桜、金髪の少女を花に例えるなら…百合かな?
立てば芍薬~とかいう言葉があるけれど、目の前にこう美少女が二人もいればそう思うな~。
「あら?あなたもそちらの幽霊さんの案内でいらっしゃいましたの?」
金髪の少女から私に話しかけてくれた。
「え?!あっ、はいそうです!」
「まあ!同じ女の子がいてくださり、大変安心いたしましたわ。よろしければお隣の席にきてくださらない?」
「じゃ、じゃあお言葉に甘えて…」
「わたくし、桜宮アリスといいます。どうぞよしなに」
「わ、私は澄本奏波です。よろしくお願いします…?」
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