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第一章
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『私があなたたちに頼みたいことは2つ。1つは抜き取られた雪菜の心を見つけ、彼女に戻すこと。2つは私のマスターを探すことよ』
「目星はついていますの?」
と桜宮さんは尋ねる。
『マスターと連絡がつかなくなる前、こう呟いたのを聞いたの。【押下小学校】って。そこに手がかりがあるかもしれない』
「この中にいる誰かと関係がある学校なのかな?ちなみにぼくは違うね、全く関係ない」
御神楽さんは私たちに尋ねる。
『いえ、あなたたちとは全く関係ない場所。もちろん雪菜にもマスターにもね。片田舎にあるような学校で…ここは廃校になってしまっているわ』
「えっ、廃校?こ、怖いなぁ…」
「わお、廃校探索かぁ~。肝試しするにしてはちょっと時期早くない?」
御神楽さんは少しワクワクしていた。
「おい、遊びに行くわけじゃねえんだぞ?人の命かかってるのを忘れるなよ?」
穂村さはギロリと御神楽さんのことをにらんだ。
「おお、こわいこわい」
「さすがに今のは御神楽さんがいけないと思いますわ…。しかしそんな遠い場所へ行くにはそれなりの準備が必要です。わたくしのポケットマネーで全然払える額ではありますが…。まさかそれを目当てで選んだ…とかですか?そうなるとわたくしとても悲しいです…」
『移動手段は私が転送するわ。ゲームで言うところのワープってやつね。だからお金は必要ない』
「そうですか、安心しましたわ」
桜宮さんはにこりとしながら言った。
「安心…できるのかなぁ。生身の状態でワープするわけでしょ?体がぐちゃぐちゃになったりしない?」
「ぐちゃぐちゃ…?!ヒィ…!」
『それも心配ない。現にあなたたちをこうしてこの場に連れてこられているわけだし。さっき見たでしょ、あの扉がワープ装置になるわ。ここに来る時、痛くなかったはずよ』
「そうなのですね…!ますますどのような仕組みなのか気になりますわ…」
『マスターにはワープとか諸々の仕組みについては話しちゃダメって言われてるから…』
「それなら仕方がないですね」
「んで、その廃校にはいつ向かうの?まさか今からじゃないよね?」
あっ、そうだ!明日学校がある!
急に行方が分からなくなるとお母さんたちが心配しちゃう。
『本当は今からでも向かって欲しいところだけど…、こちらも準備しなきゃ行けないことがある。心の準備もあるだろうしね』
とホロウさんは私の方を見る。
「そういえば奏波は何で選ばれたの?今日始めたばっかりなのに」
「なんでここにいるのかてんでサッパリ…」
『私もなぜだか分からないのよ。でも選ばれたのだからなにか役目はあるはず』
「いざとなればわたくしがお手伝いいたしますわ。安心なさってくださいな」
「桜宮さん…優しい…」
『押下小学校へ向かうの3日後…。ちょうど土曜日には向かえる準備をしてちょうだい。予定がある人は申し訳ないけどこちらを優先して欲しい。どうか全員が私たちに協力してくれることを願うわ。私が伝えた行ことは以上よ』
そういうと、目の前に紫、赤、ピンク、水色…4つの扉が現れた。
『あなたたちの家に繋がる扉よ。紫が御神楽風雅、赤が穂村炎真、ピンクが桜宮アリス、水色が澄本奏波』
「わお、イメージカラーってやつだ。なんか嬉しいね」
御神楽さんは扉の前に立ってそう言った。
「じゃあ、また3日後に」
「ええ」
桜宮さんと御神楽さんはそう言うが、穂村さんはそれを無視して扉の中へ入っていった。
「奏波も…また3日にね。なんかやばいってなったらアリスも言ってたようにぼくも助けるからさ。大舟に乗ったつもりで行こう」
「はい、よろしくお願いします…」
こうして私たちは1度別れることになる。
「目星はついていますの?」
と桜宮さんは尋ねる。
『マスターと連絡がつかなくなる前、こう呟いたのを聞いたの。【押下小学校】って。そこに手がかりがあるかもしれない』
「この中にいる誰かと関係がある学校なのかな?ちなみにぼくは違うね、全く関係ない」
御神楽さんは私たちに尋ねる。
『いえ、あなたたちとは全く関係ない場所。もちろん雪菜にもマスターにもね。片田舎にあるような学校で…ここは廃校になってしまっているわ』
「えっ、廃校?こ、怖いなぁ…」
「わお、廃校探索かぁ~。肝試しするにしてはちょっと時期早くない?」
御神楽さんは少しワクワクしていた。
「おい、遊びに行くわけじゃねえんだぞ?人の命かかってるのを忘れるなよ?」
穂村さはギロリと御神楽さんのことをにらんだ。
「おお、こわいこわい」
「さすがに今のは御神楽さんがいけないと思いますわ…。しかしそんな遠い場所へ行くにはそれなりの準備が必要です。わたくしのポケットマネーで全然払える額ではありますが…。まさかそれを目当てで選んだ…とかですか?そうなるとわたくしとても悲しいです…」
『移動手段は私が転送するわ。ゲームで言うところのワープってやつね。だからお金は必要ない』
「そうですか、安心しましたわ」
桜宮さんはにこりとしながら言った。
「安心…できるのかなぁ。生身の状態でワープするわけでしょ?体がぐちゃぐちゃになったりしない?」
「ぐちゃぐちゃ…?!ヒィ…!」
『それも心配ない。現にあなたたちをこうしてこの場に連れてこられているわけだし。さっき見たでしょ、あの扉がワープ装置になるわ。ここに来る時、痛くなかったはずよ』
「そうなのですね…!ますますどのような仕組みなのか気になりますわ…」
『マスターにはワープとか諸々の仕組みについては話しちゃダメって言われてるから…』
「それなら仕方がないですね」
「んで、その廃校にはいつ向かうの?まさか今からじゃないよね?」
あっ、そうだ!明日学校がある!
急に行方が分からなくなるとお母さんたちが心配しちゃう。
『本当は今からでも向かって欲しいところだけど…、こちらも準備しなきゃ行けないことがある。心の準備もあるだろうしね』
とホロウさんは私の方を見る。
「そういえば奏波は何で選ばれたの?今日始めたばっかりなのに」
「なんでここにいるのかてんでサッパリ…」
『私もなぜだか分からないのよ。でも選ばれたのだからなにか役目はあるはず』
「いざとなればわたくしがお手伝いいたしますわ。安心なさってくださいな」
「桜宮さん…優しい…」
『押下小学校へ向かうの3日後…。ちょうど土曜日には向かえる準備をしてちょうだい。予定がある人は申し訳ないけどこちらを優先して欲しい。どうか全員が私たちに協力してくれることを願うわ。私が伝えた行ことは以上よ』
そういうと、目の前に紫、赤、ピンク、水色…4つの扉が現れた。
『あなたたちの家に繋がる扉よ。紫が御神楽風雅、赤が穂村炎真、ピンクが桜宮アリス、水色が澄本奏波』
「わお、イメージカラーってやつだ。なんか嬉しいね」
御神楽さんは扉の前に立ってそう言った。
「じゃあ、また3日後に」
「ええ」
桜宮さんと御神楽さんはそう言うが、穂村さんはそれを無視して扉の中へ入っていった。
「奏波も…また3日にね。なんかやばいってなったらアリスも言ってたようにぼくも助けるからさ。大舟に乗ったつもりで行こう」
「はい、よろしくお願いします…」
こうして私たちは1度別れることになる。
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