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らぶ・バレンタインデー
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二月十四日。
今日は、聖・バレンタインデー。
かつてローマで、国策に逆らい恋人同士の婚姻を取り結んだバレンタインという名(正しくは少し違う発音だが)の人にちなんでの記念日である。
なぜ『聖』とつくかというと、その後彼は処刑されたが、愛を尊んだという功績により聖人に列せられたからなのだ。
だが、現代の恋人たちは別のとらえ方をしているのであった。
聖バレンタインも苦笑しているかもしれない。
いや、国策に反対してまで婚儀を執り行った人なら、祝福をしているだろうか。
「え、これあたしに?」
薔薇の花束を渡されて立村由香は驚いた。
彼氏であるところの育嶋佑から……とはいうものの今日はこんなものを貰う心当たりはない。
今は2月で、彼女のバースデーは7月なのである。
第一、花束を渡されて当たり前の顔をして受け取るというのはなんらかの賞の授賞式とか結婚式の両親とかであり、つまり『○○式』というものだから由香が驚き怪しみ首をかしげるのもっともだった。
花束とは言っても十本くらいではあるのだが、今の季節ではそれほど安いとも思えない。
ましてや深紅の薔薇である。
「わあ、きれい! 佑、ありがと!」
水瀬留美は留美で素直に受け取ったが、なぜ彼が急に花束をくれたのか、心当たりがないのは同じらしかった。
というわけで
「でも、どうしたのこれ?」
異口同音に言う二人に、佑はもじもじしつつ
「うん、実はその」
口ごもりながら
「今日、バレンタインだから母さんが」
「え、お母様が?」
留美と由香は目を丸くした。
いや、元々目は丸いが、要するにつまり早く言えば驚いたのである。
「う、うん、二人に『花束を贈りなさいな』って」
思わず顔を見合わせた留美と由香である。
(あちらでは男が女の子に花束を贈る日なのでしてよ?)
佑美がこう言ったのがありありと想像できる二人だった。
「うれしい! ありがとう、佑!」
叫ぶように言って抱きつく留美を――ひょっとすると佑を――幾分うらやましそうに見ながらも微笑み
「佑、ありがとう」
そう呟くように告げる。 頬が赤らみ、多少照れているのがうかがえた。
「あ、あの留美?」
「ん?」
顔を突き合わせるようにして目を覗き込み尋ね返した留美。
「どうしたの?」
佑は照れるように(いや実際照れているのだが)もじもじしながら
「身体、ちょっと離してくれるかな?」
「もうちょっといいじゃない、感謝の気持ちなんだから」
由香は由香で、ヤキモチ半分プラスジェラシー半分なので助けてくれる気配はなく
「あら、佑は嬉しくないの?」
と冷ややかな態度だ。
ちなみに前の分の『ヤキモチ』は佑に対してのモノである、念のため。
更に困った顔になった佑は
「そ、そうじゃないけど、このままだとチョコが溶けるから」
「え?」
ふたりの驚く声が重なった。
留美と由香が驚いたのはいうまでもない。
彼がチョコをもらっていた気配がなかったからである。
自宅に居たときまでは、いくらなんでも不明だが、母親や妹からもらったバレンタインチョコを学校に持ってくるような佑ではない。
ちなみに、彼女たちふたりもチョコを贈ろうとはした。
したことはしたのである。
しかしながら留美の
「ねーユカ? 佑に贈るチョコ、手作りしない?」
という、よく言えばチャレンジ精神溢れる、悪く言えば無謀な提案に由香が軽く
「そうね、そうしようか」
と快諾してしまったのがまずかった。
由香の方では
(本格的ね、留美も)
と思っており、留美は留美で
(ユカと一緒ならなんとかなるよね)
と考えていた。
つまり、要するにふたりは互いに相手を当てにしていたのだ。
こういうときには、長年の親友同士というのが、却ってわざわいしたわけであった。
しかし何故、長年の親友同士でありながら相手が、お菓子作りをしたことがない……ということを知らなかったか定かではない。
そして、結果として、とどのつまりが惨憺たる結果になったのである。
まず、チョコレートを板のまま直火にかけて溶かし、焦がした。
次に、刻んだのはいいがヒーターの近くに忘れて談笑していたため、融けてまな板にこびりついた。
更に、今度はお湯の中に直に入れ……
ふたりの名誉のため、報告はこれくらいにしておくことにしよう。
ともあれ、失敗の連続に、いつも明るい留美もしょげ、由香は
「こ、こんなに面倒くさいとは思わなかった……」
とぼやいたのだった。
簡単な料理をするのは日常茶飯事な由香だが、チョコを作るというのが『簡単な料理』ではないことを思い知ったのである。
かくて、材料は無駄になり、お小遣いも底をつき、懐がすずしくなって市販品すら買えなくなった。
そういうわけで、バレンタインチョコのことは意識的に忘れていたかったふたりなのだった。
だが、佑の口からそんな言葉を聞いては黙っていられない。
「誰にもらったの?」
留美が後ずさりするように身体を離しながら、ほとんど棒読みで言った。
「え? い、いや違うんだよ」
慌てて両手を振って否定する。
「違う? 何が違うのよ?」
留美とは逆に、詰め寄らんばかりにして問いただす由香の迫力に押されながら、彼はおずおずと包みを2つ取り出した。
「あの、これ……二人に」
「え?」
再び声をそろえたふたりは、互いの顔を見合わせてこれまた声をそろえた。
「あたしたちに?」
佑は頷いた。
頷くしかなかった勢いだったのだ。
それに、もともとふたりに渡すつもりだったものなのだから、望むべき結果なのである。
留美は喜色満面できゃいきゃいと喜び、歓喜の歌でも唄いかねない様子であったが、由香の方は複雑だった。
なぜなら、彼女は気づいてしまったからである。
多少不格好なそれが佑の手でラッピングされたものであることに。
しかしながら、何故そんなことをしたのかよくわからないため、余計に複雑なのだった。
わからないと言えば、本来渡すべき自分たちが渡されているのも相当わからない状況ではある。
「ね、開けていい?」
特に断る理由もないため、佑は頷いた。
「うん、いいよ」
暖かい日差しで温まった公園のベンチに腰掛け、にこにこしながら楽しそうに包装を取り除く留美。
横に座った由香も、ついつい彼女の手元を凝視してしまうくらいに丁寧で、かつ速やかな手さばきだった。
容器のふたを開けると、ヴァニラの香りが鼻腔を心地よくくすぐった。
ココアパウダーをまぶしたトリュフ系のチョコがきちんと並んでおり、色とりどりのチョコスプレーがそれを彩っている。
「わあ!」
「す、すごいわね」
瞬間、イヤなものが脳裏をよぎるふたり。
その『イヤなもの』とはもちろん、自分たちの製作?したチョコ?の惨状である。
振り切るように軽く頭を振った由香は、その一つに手を伸ばしてしまった。
「なにこれ、美味しい!」
なにこれ、ってこともないのだが。
「本当、おいしいねこれ」
留美は無邪気に微笑んで、次々とチョコを頬ばっている。 由香が自分の分を開けてすらいないことも気にならないらしい。
横で佑は胸をなで下ろしていた。
「よかったよ。 気に入ってもらえて」
ややあって、首をかしげた留美。
「あのね、佑? これもしかして手作り?」
そう尋ねられると彼は何故かもじもじして
「う、うん、そうなんだ」
「お母様の?」
佑はブンブンとかぶりを振った。
「ち、違うよ、母さんのはもっとずっと美味しいから」
そのセリフに一瞬顔を見合わせる留美と由香。
「まさか」
「もしかして」
生唾を呑みこむ仕草をしたふたりは声を合わせるように
「佑が?」
と尋ねた。
「う、うん……」
絶句したふたりに追い打ちをかけるように続ける佑。 ちなみに、彼に『追い打ちをかける』意図はない。
「うまくできなくて恥ずかしいんだけど」
少なくとも、男子がバレンタインデーに言うセリフではない。
(うまくできなくってって、うまくできなくってって……)
(恥ずかしいのはあたしたちの方だって言った方がいいかな?)
複雑な思いが顔に表れてしまうふたり。
しかし、佑は佑で照れて、所在なさげで、気もそぞろなのでそんなことには気づかなかった。
この公園からは家の方向が別々なので、家路につくために公園で佑と別れたふたりなのだが……その際のこと。
佑に向かって手を振った二人は彼のお手製チョコの味を思い出しつつ
「ユカ……あたしたち、もしかして彼女失格かな?」
「彼女どころか、女の子失格って気がしてきたわよ、あたしなんか」
と小声で囁きあう。
「でも」
「でも?」
聞き返す留美に由香は毅然と
「ホワイトデーは3倍返しよ」
一瞬、きょとんとした留美も意味を悟り
「うん! そうだよね!」
と顔を輝かせて頷いた。
そんなわけで、美しい夕日をバックにし
「一月後のお菓子作りがんばろー!」
「えい、えい、おー!」
と誓い合うふたりなのであった。
おしまい
そして、『らぶ・Why Today?』 に続く
今日は、聖・バレンタインデー。
かつてローマで、国策に逆らい恋人同士の婚姻を取り結んだバレンタインという名(正しくは少し違う発音だが)の人にちなんでの記念日である。
なぜ『聖』とつくかというと、その後彼は処刑されたが、愛を尊んだという功績により聖人に列せられたからなのだ。
だが、現代の恋人たちは別のとらえ方をしているのであった。
聖バレンタインも苦笑しているかもしれない。
いや、国策に反対してまで婚儀を執り行った人なら、祝福をしているだろうか。
「え、これあたしに?」
薔薇の花束を渡されて立村由香は驚いた。
彼氏であるところの育嶋佑から……とはいうものの今日はこんなものを貰う心当たりはない。
今は2月で、彼女のバースデーは7月なのである。
第一、花束を渡されて当たり前の顔をして受け取るというのはなんらかの賞の授賞式とか結婚式の両親とかであり、つまり『○○式』というものだから由香が驚き怪しみ首をかしげるのもっともだった。
花束とは言っても十本くらいではあるのだが、今の季節ではそれほど安いとも思えない。
ましてや深紅の薔薇である。
「わあ、きれい! 佑、ありがと!」
水瀬留美は留美で素直に受け取ったが、なぜ彼が急に花束をくれたのか、心当たりがないのは同じらしかった。
というわけで
「でも、どうしたのこれ?」
異口同音に言う二人に、佑はもじもじしつつ
「うん、実はその」
口ごもりながら
「今日、バレンタインだから母さんが」
「え、お母様が?」
留美と由香は目を丸くした。
いや、元々目は丸いが、要するにつまり早く言えば驚いたのである。
「う、うん、二人に『花束を贈りなさいな』って」
思わず顔を見合わせた留美と由香である。
(あちらでは男が女の子に花束を贈る日なのでしてよ?)
佑美がこう言ったのがありありと想像できる二人だった。
「うれしい! ありがとう、佑!」
叫ぶように言って抱きつく留美を――ひょっとすると佑を――幾分うらやましそうに見ながらも微笑み
「佑、ありがとう」
そう呟くように告げる。 頬が赤らみ、多少照れているのがうかがえた。
「あ、あの留美?」
「ん?」
顔を突き合わせるようにして目を覗き込み尋ね返した留美。
「どうしたの?」
佑は照れるように(いや実際照れているのだが)もじもじしながら
「身体、ちょっと離してくれるかな?」
「もうちょっといいじゃない、感謝の気持ちなんだから」
由香は由香で、ヤキモチ半分プラスジェラシー半分なので助けてくれる気配はなく
「あら、佑は嬉しくないの?」
と冷ややかな態度だ。
ちなみに前の分の『ヤキモチ』は佑に対してのモノである、念のため。
更に困った顔になった佑は
「そ、そうじゃないけど、このままだとチョコが溶けるから」
「え?」
ふたりの驚く声が重なった。
留美と由香が驚いたのはいうまでもない。
彼がチョコをもらっていた気配がなかったからである。
自宅に居たときまでは、いくらなんでも不明だが、母親や妹からもらったバレンタインチョコを学校に持ってくるような佑ではない。
ちなみに、彼女たちふたりもチョコを贈ろうとはした。
したことはしたのである。
しかしながら留美の
「ねーユカ? 佑に贈るチョコ、手作りしない?」
という、よく言えばチャレンジ精神溢れる、悪く言えば無謀な提案に由香が軽く
「そうね、そうしようか」
と快諾してしまったのがまずかった。
由香の方では
(本格的ね、留美も)
と思っており、留美は留美で
(ユカと一緒ならなんとかなるよね)
と考えていた。
つまり、要するにふたりは互いに相手を当てにしていたのだ。
こういうときには、長年の親友同士というのが、却ってわざわいしたわけであった。
しかし何故、長年の親友同士でありながら相手が、お菓子作りをしたことがない……ということを知らなかったか定かではない。
そして、結果として、とどのつまりが惨憺たる結果になったのである。
まず、チョコレートを板のまま直火にかけて溶かし、焦がした。
次に、刻んだのはいいがヒーターの近くに忘れて談笑していたため、融けてまな板にこびりついた。
更に、今度はお湯の中に直に入れ……
ふたりの名誉のため、報告はこれくらいにしておくことにしよう。
ともあれ、失敗の連続に、いつも明るい留美もしょげ、由香は
「こ、こんなに面倒くさいとは思わなかった……」
とぼやいたのだった。
簡単な料理をするのは日常茶飯事な由香だが、チョコを作るというのが『簡単な料理』ではないことを思い知ったのである。
かくて、材料は無駄になり、お小遣いも底をつき、懐がすずしくなって市販品すら買えなくなった。
そういうわけで、バレンタインチョコのことは意識的に忘れていたかったふたりなのだった。
だが、佑の口からそんな言葉を聞いては黙っていられない。
「誰にもらったの?」
留美が後ずさりするように身体を離しながら、ほとんど棒読みで言った。
「え? い、いや違うんだよ」
慌てて両手を振って否定する。
「違う? 何が違うのよ?」
留美とは逆に、詰め寄らんばかりにして問いただす由香の迫力に押されながら、彼はおずおずと包みを2つ取り出した。
「あの、これ……二人に」
「え?」
再び声をそろえたふたりは、互いの顔を見合わせてこれまた声をそろえた。
「あたしたちに?」
佑は頷いた。
頷くしかなかった勢いだったのだ。
それに、もともとふたりに渡すつもりだったものなのだから、望むべき結果なのである。
留美は喜色満面できゃいきゃいと喜び、歓喜の歌でも唄いかねない様子であったが、由香の方は複雑だった。
なぜなら、彼女は気づいてしまったからである。
多少不格好なそれが佑の手でラッピングされたものであることに。
しかしながら、何故そんなことをしたのかよくわからないため、余計に複雑なのだった。
わからないと言えば、本来渡すべき自分たちが渡されているのも相当わからない状況ではある。
「ね、開けていい?」
特に断る理由もないため、佑は頷いた。
「うん、いいよ」
暖かい日差しで温まった公園のベンチに腰掛け、にこにこしながら楽しそうに包装を取り除く留美。
横に座った由香も、ついつい彼女の手元を凝視してしまうくらいに丁寧で、かつ速やかな手さばきだった。
容器のふたを開けると、ヴァニラの香りが鼻腔を心地よくくすぐった。
ココアパウダーをまぶしたトリュフ系のチョコがきちんと並んでおり、色とりどりのチョコスプレーがそれを彩っている。
「わあ!」
「す、すごいわね」
瞬間、イヤなものが脳裏をよぎるふたり。
その『イヤなもの』とはもちろん、自分たちの製作?したチョコ?の惨状である。
振り切るように軽く頭を振った由香は、その一つに手を伸ばしてしまった。
「なにこれ、美味しい!」
なにこれ、ってこともないのだが。
「本当、おいしいねこれ」
留美は無邪気に微笑んで、次々とチョコを頬ばっている。 由香が自分の分を開けてすらいないことも気にならないらしい。
横で佑は胸をなで下ろしていた。
「よかったよ。 気に入ってもらえて」
ややあって、首をかしげた留美。
「あのね、佑? これもしかして手作り?」
そう尋ねられると彼は何故かもじもじして
「う、うん、そうなんだ」
「お母様の?」
佑はブンブンとかぶりを振った。
「ち、違うよ、母さんのはもっとずっと美味しいから」
そのセリフに一瞬顔を見合わせる留美と由香。
「まさか」
「もしかして」
生唾を呑みこむ仕草をしたふたりは声を合わせるように
「佑が?」
と尋ねた。
「う、うん……」
絶句したふたりに追い打ちをかけるように続ける佑。 ちなみに、彼に『追い打ちをかける』意図はない。
「うまくできなくて恥ずかしいんだけど」
少なくとも、男子がバレンタインデーに言うセリフではない。
(うまくできなくってって、うまくできなくってって……)
(恥ずかしいのはあたしたちの方だって言った方がいいかな?)
複雑な思いが顔に表れてしまうふたり。
しかし、佑は佑で照れて、所在なさげで、気もそぞろなのでそんなことには気づかなかった。
この公園からは家の方向が別々なので、家路につくために公園で佑と別れたふたりなのだが……その際のこと。
佑に向かって手を振った二人は彼のお手製チョコの味を思い出しつつ
「ユカ……あたしたち、もしかして彼女失格かな?」
「彼女どころか、女の子失格って気がしてきたわよ、あたしなんか」
と小声で囁きあう。
「でも」
「でも?」
聞き返す留美に由香は毅然と
「ホワイトデーは3倍返しよ」
一瞬、きょとんとした留美も意味を悟り
「うん! そうだよね!」
と顔を輝かせて頷いた。
そんなわけで、美しい夕日をバックにし
「一月後のお菓子作りがんばろー!」
「えい、えい、おー!」
と誓い合うふたりなのであった。
おしまい
そして、『らぶ・Why Today?』 に続く
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