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ブログにも書けないくらいバカらしい 1
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人にはいろんな癖があるもんだ。それが普通だと思っていても、初めて知ったりすることもある。
ある日、陽気がいいので公園をぶらついていると、若者が耳掃除を気持ちよさそうにほじっている。別に珍しいことでもないが、耳かき棒を持ち替えることもなく、そのまま左耳に手を回して器用に耳掻きしてたのは初めて見た光景で、えっ ! と思ったのである。
嘘だろうと、しばらく遠くから見ていても左手に持ち替える事は無かった。利き手の右手で左耳をほじるのが本当だとしたら、俺は今まで何を見てきたのだろう。
もしかしたら、他にも知らないことが沢山あるように思えて興味を示す。考えてみれば人生マラソンとすれば、出遅れのラストスパートか。息絶えそうなラストだが鍛錬すれば、驚異のラストスパートが待っているなんて・・どう生きるかと真面目に考えた。
耳掻きの仕方に刺激を受け考えが変わってしまうと、公園の周りに居る人生までも知りたくなり想像もする。
電話中のサラリーマンの人生は進行形。さっきの耳掻きの若者はこれからの人生。ベンチに寝転びながら競馬新聞を見ている老人は過去の人になりつつあるように、さまざまな人生がここにはあった。
鉄棒がある方に目をやると、集まっている年寄りたちが楽しそうに井戸端会議中で、笑い声が止まないでいる。いったい何がそんなに面白いのか、鉄棒にぶら下がる目的で近づくと、聞こえてくるのは下ネタだった。
俺は・・今は何の興味もなく人生を捨てるように毎日を過ごしているのだ。
下ネタを話す相手も居ないが、己の形あるものの位置がいつも気になり、若い時から左に寄せてないと落ち着かない癖があった。
くだらんが心機一転、右寄りにずらせば新発見があるかもと、その場でポケットに手を入れ右に移動させてみた。
やはり右は落ち着かない、利き手があるようにどちらかに偏るのだろうか。人にもよるのだろうけど、個人的には安定感、安心感で左寄りになっている。そんなバカな事を考えていると、己が洗脳されてしまい活性化してきたのには驚いた。
右寄りの気分としたら何だろうか。落ち着かない気になる刺激・・そんなことを考えている俺は、ブログにも書けないくらいバカらしい事だと、その考え方を恥じた。
動きは挙動不審者であり異物感があり、仕方なくベンチにへたり込む。無頓着を意識しても、形あるものを忘れてしまったように過ごす事は出来ないのだ。
・・
勤めていた頃は仕事に追われていた。今さらだけど、時を戻したいと感じた瞬間でもあった。思い出せば我慢してた理由でなくて、仕事や遊びにしてもやるべきことが有りすぎて、それはそれで満足していたのである。言ってみれば興味が無かった理由でもなくて、ただただ忙しくて浮ついた色恋などに芽生えることは無かったのだ。
それが規則正しくあるべき道・・それはそれで今こうして健康でいられるのだろうと感謝もする。
しかし、これからは不摂生しても妻からは心配されず野垂れ死にしても、どうでもいい歳になったんだと自覚する。ただ腹上死だけは避けたいなどと、あり得ないことも冗談で考えたりするのは笑える。
泥酔いしてもヘビースモーカーでも、黙って何処に出掛けるのも勝手だ・・と、まぁそれと比べたら小さな話であるが、形あるもの位置などはどうでもいいことだ・・右だろうが左だろうが、くだらない事まで自由だ。でも、これって不摂生なのか?
・・
久しぶりにOBと飲むことにした。入社当時は全く知らなかったが、会社の行事やらで飲む事から親しくなっていた男だ。
お互いにあまり自分の事を語ることは無かったし、似たような責任を負わさた人生を歩んできたのが気になって、岡本という男を誘っていた。
「なんか久しぶりにうまい酒飲んだ気がする」
「うまいね」 退職して初めて交わす酒に酔う。
「いいことあったか?」
「ないけどね・・でも目覚めたね」
「墓場にか?」
「そーうじゃないさ、墓の話は卒業だ。体から湧き出る息吹とでも言うのかな・・あのさぁ 岡さ 右 ?左 ?か」つづく
ある日、陽気がいいので公園をぶらついていると、若者が耳掃除を気持ちよさそうにほじっている。別に珍しいことでもないが、耳かき棒を持ち替えることもなく、そのまま左耳に手を回して器用に耳掻きしてたのは初めて見た光景で、えっ ! と思ったのである。
嘘だろうと、しばらく遠くから見ていても左手に持ち替える事は無かった。利き手の右手で左耳をほじるのが本当だとしたら、俺は今まで何を見てきたのだろう。
もしかしたら、他にも知らないことが沢山あるように思えて興味を示す。考えてみれば人生マラソンとすれば、出遅れのラストスパートか。息絶えそうなラストだが鍛錬すれば、驚異のラストスパートが待っているなんて・・どう生きるかと真面目に考えた。
耳掻きの仕方に刺激を受け考えが変わってしまうと、公園の周りに居る人生までも知りたくなり想像もする。
電話中のサラリーマンの人生は進行形。さっきの耳掻きの若者はこれからの人生。ベンチに寝転びながら競馬新聞を見ている老人は過去の人になりつつあるように、さまざまな人生がここにはあった。
鉄棒がある方に目をやると、集まっている年寄りたちが楽しそうに井戸端会議中で、笑い声が止まないでいる。いったい何がそんなに面白いのか、鉄棒にぶら下がる目的で近づくと、聞こえてくるのは下ネタだった。
俺は・・今は何の興味もなく人生を捨てるように毎日を過ごしているのだ。
下ネタを話す相手も居ないが、己の形あるものの位置がいつも気になり、若い時から左に寄せてないと落ち着かない癖があった。
くだらんが心機一転、右寄りにずらせば新発見があるかもと、その場でポケットに手を入れ右に移動させてみた。
やはり右は落ち着かない、利き手があるようにどちらかに偏るのだろうか。人にもよるのだろうけど、個人的には安定感、安心感で左寄りになっている。そんなバカな事を考えていると、己が洗脳されてしまい活性化してきたのには驚いた。
右寄りの気分としたら何だろうか。落ち着かない気になる刺激・・そんなことを考えている俺は、ブログにも書けないくらいバカらしい事だと、その考え方を恥じた。
動きは挙動不審者であり異物感があり、仕方なくベンチにへたり込む。無頓着を意識しても、形あるものを忘れてしまったように過ごす事は出来ないのだ。
・・
勤めていた頃は仕事に追われていた。今さらだけど、時を戻したいと感じた瞬間でもあった。思い出せば我慢してた理由でなくて、仕事や遊びにしてもやるべきことが有りすぎて、それはそれで満足していたのである。言ってみれば興味が無かった理由でもなくて、ただただ忙しくて浮ついた色恋などに芽生えることは無かったのだ。
それが規則正しくあるべき道・・それはそれで今こうして健康でいられるのだろうと感謝もする。
しかし、これからは不摂生しても妻からは心配されず野垂れ死にしても、どうでもいい歳になったんだと自覚する。ただ腹上死だけは避けたいなどと、あり得ないことも冗談で考えたりするのは笑える。
泥酔いしてもヘビースモーカーでも、黙って何処に出掛けるのも勝手だ・・と、まぁそれと比べたら小さな話であるが、形あるもの位置などはどうでもいいことだ・・右だろうが左だろうが、くだらない事まで自由だ。でも、これって不摂生なのか?
・・
久しぶりにOBと飲むことにした。入社当時は全く知らなかったが、会社の行事やらで飲む事から親しくなっていた男だ。
お互いにあまり自分の事を語ることは無かったし、似たような責任を負わさた人生を歩んできたのが気になって、岡本という男を誘っていた。
「なんか久しぶりにうまい酒飲んだ気がする」
「うまいね」 退職して初めて交わす酒に酔う。
「いいことあったか?」
「ないけどね・・でも目覚めたね」
「墓場にか?」
「そーうじゃないさ、墓の話は卒業だ。体から湧き出る息吹とでも言うのかな・・あのさぁ 岡さ 右 ?左 ?か」つづく
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