過去に生きるって素晴らしい

asabato

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悔しいけど夫の行動に納得 5

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  先生は悪酔いして「君たちの短い制服が気になったなぁ~はっきり言ってパンツ見えてたぞ」

 「やだー、先生ったら」と、私たちは当時に戻ってはしゃいだ。

 裾をたくし上げるスカートなんて、今では無理と返事をすると同時に、先生も女好きなんだと変な安心感で「一緒に行くよ」と、言葉にもなっていた。先生は当時の真面目そうな態度では無くて、男臭さが好感度も上げていた。

女子たちは、それが穿けるように頑張ろうという気持ちにもさせられる。心も体も昔に戻りたいとの願いは同化したのだった。

・・・
涼子は気持ちが変わらないうちに帰宅。夫はTVを観ながら 「おかえり」 いつものように素っ気ない返事は、昔と何も変わらない。

「 お土産買ってきたよ」

「・・・」

聞こえないのだろうか?無視しているようにも思える。またも、ちょっとしたことだけど、イライラする。絶対に先生たちと旅行してやると気持ちに変わっていた。

 ・・
翌日、夫が出かけた後、久しぶりに物置化した娘の部屋から、まだある制服を探し出して穿いてみた。自信はあったが現実は、きつくて穿けないショック。考えていた以上に、贅肉がついた体型に変わっていたのを肌で感じてしまう。

あの当時みたいに穿けるなんて甘かった。倉田先生が言うには 「穿けなければ・・」 と、いうのが絶対的な言葉に聞こえてくる。

涼子は、その日を境に体型を気にし始める。夫がジムで体力を維持する努力の気持ちが分かったかのように、自らも考えを変えていた。

涼子も夫と同類なのかと、暇があればジョキングに励んでしまう。悔しいけど夫の行動に納得出来るようで、互いにやり残した過去を探し求めた。つづく
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