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アクセルの失敗(微R18)

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そして、毎晩避妊薬を飲んでいる。

贈り物と避妊薬代で給料は消える。
他の費用はバックス家から出ていた。



数日後、服を仕立てたいとバックス家に手紙を出した。ついでに小遣いも貰おうと思っていた。

“お前はカロンヌ家の婿だ。バックス家で負担できない”

あり得ない返事に驚いた。

カロンヌ家に手紙を出した。

“白い結婚の間は騎士の給料で賄う契約です”

手紙を握りしめた。


まずい!もう手持ちが無い。

仕方なく宝石付きのカフスを売ったが、次の給料日までギリギリだった。

削るものを考えたが、贈り物は頻度を減らすとして、飲食は寮でとり、後は高価な避妊薬だ。

在庫も二本しかない。
夜勤明けに王都の薬局へ行ったが高かった。

平民の騎士に聞いてみた。

「ああ、平民は粗悪品ですよ。
不味いし怠くなりますが安いので。
もしくは膣外射精外出しです」

「大丈夫なのか?」

「コツはギリギリまで我慢しないことですね」

教えられた平民向けの薬局に行くと、平民が使う男用の避妊薬は私が買っている物の四分の一の価格だった。

「これは?」

「それは感度を高める男性用の薬です。
妻との閨がマンネリになって、勃ちが悪いとか、中折れするとか、悩んでいる旦那の救世主ですよ」

避妊薬の費用が抑えられたので、試しに買ってみた。

秘密の通路を通り、出入口のところで媚薬を飲んだ。

ジャクリーンの可愛い顔を見ているうちにパンパンに膨らんだ。

我慢できなくて貪るように抱いた。夜中なので部屋の中まで誰も来ないので時間を気にすることも無かった。

一発目は直ぐ吐精した。
二発目以降も時間はかからなかった。

「あっ、今日はどうしたの」

「ジャクリーン姫が魅力的で止まらない」

五発目までは覚えていた。




大きな音がして、私とジャクリーン姫は目を開けた。

そこには、朝支度をしにやってきたメイドや侍女がいて、支度道具を落としてしまったようだ。

ヤり終わったら、秘密の通路から帰るつもりが眠って朝を迎えてしまったのだ。

姫も蒼白だ。

「お願い!秘密にして!」

ジャクリーン姫が懇願すると、メイドと侍女は了承した。

「報告は致しませんが、もしお二人の関係を尋ねられたら事実を話します」

「どうして!」

「姫様の閨について尋ねられるということは、調査が入ったということです。
偽証をすれば私達はクビです。場合によっては投獄されます」

「「……」」

「もうすぐ巡回です。バックス卿は早く退室なさってください」

メイド達の前で秘密の通路を使うことが出来ず、ドアから廊下に出て宿舎に戻ったが、人目に触れてしまった。


部屋に戻り、急いで騎士服を着て朝の申し送りを聞いてジャクリーン姫の護衛に就いた。

体がだるくて仕方ない。

平民はこんなに怠くなっても働いているのか。




明後日、給料日だが、避妊薬が無い。
もう平民の薬でさえ買えない。

だが、媚薬で元気になった私がお気に召したようで、頻繁に誘いがかかるようになった。
だから媚薬の方を数本買ってしまったのだ。

避妊薬を切らして四日。
城内勤務中に月のモノでも無いのに四日も開けることは無かった。これ以上誤魔化せない。

秘密の通路を通り、姫に挿入して腰を振るが

「どうしちゃったの?疲れてる?…まさか」

「ジャクリーン姫だけだよ。ちょっと喉が渇いたから水をもらうよ」

そう言ってこっそり媚薬を飲んだ。
そしてトイレのフリをして効くのを待つ。

効いてきたので戻って続きをして腹の上に吐精した。

まだパンパンに膨らんでいる。
だが、避妊薬を飲んでいないから続けては……。

拭いていると、姫が押し倒して跨り、自ら陰茎を秘部に当てがい腰を落とした。

「はあっ!」

駄目だと言い出せず、気を付ければ大丈夫と身を任せた。

10分もすると出そうだった。

「ジャクリーン姫、出そうだから、」

「そのまま出せばいいじゃない」

「ジャクリーン姫っ」

姫にしがみつかれ、腰を振られてどうすることも出来なかった。

無理に押し除けたら大変だ。
怪我をさせるかもしれない。

ビュル ビュル ビュル ビュル ……


「まだ、元気ね」

そう言って腰を浮かした。

下から突き上げてくれというサインだ。

こうなったら事後に女性用の避妊薬を飲んで貰おうと注ぎ続けた。

そしてまた、メイドに起こされた。

「またですか!バックス卿、早く部屋から出てください!王妃様がこちらに向かっています!」

「王妃様が!?」

「昨日から王妃様の妹君がいらっしゃっていて、本日は朝から王女殿下と一緒に出かける予定なのです!早くしないと鉢合わせしますよ!」

慌てて服を着て飛び出した。

王妃様と会わずに済んだが、宿舎に戻って着替えている時に思い出した。

避妊薬の件を言い忘れた!

騎士服を着て控え室に行くと

「バックス卿、今日は休みだぞ」

「そうだよ。急遽外出が決まって警護は王妃様の隊に任せることになったのを聞いてないのか?」

すると隊長が、

「バックス卿だけ昨夜居なくて伝達が出来なかった。連絡カードは部屋に差し込んだぞ」

しまった。確認しなかった。

「いつ戻られるのですか?」

「三日後の夜だな。郊外の別荘に向かわれた」

駄目だ、避妊薬は間に合わない。


その日から、生きた心地がしなかった。

給料が出ると、直ぐに避妊薬を買いに行った時に店主に聞いてみた。

「事後避妊は最悪いつまでに飲ませればいいんだ?」

「うちの店は安価ですから12時間ですね。
貴族向けの高級品でも30時間と言われています。飲ませ忘れですか?」

「ま、まあそんなところだ」

「あと、出来ることと言ったらこちらですね」

店主が出したのは黒い丸薬だった。

「なんだそれは」

「堕胎薬ですよ」

そんなことをしたら死刑だ!

「そんなことは……バレるだろう」

「早めに飲ませれば重い月のモノだと勘違いする程度ですよ」

「早めとは?」

「月のモノが止まったのを確認して直ぐですね」

結局、念の為に買っておいた。

これがまた、とんでもない結果になるとは思ってもいなかった。



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