【完結】王子妃になりたくないと願ったら純潔を散らされました

ユユ

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拾い主の過去

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【 ノアム・アルク子爵の視点 】


8年前、学園で知り合った令嬢と恋に落ちた。
名はパトリシア。貧しい男爵家の娘だった。

愛嬌のある可愛い令嬢だと思った。
だがそれは他の令嬢達には受け入れられず孤立。
話しかけるのは令息ばかり。それが益々令嬢達の気に障ることになる。

校舎裏のベンチでひっそり泣いている彼女にハンカチを差し出すと嬉しそうに微笑んだ。
その笑顔が可愛くて、贈り物を渡すようになった。

卒業後に婚姻した。

私は親戚の伯爵家から学園に通っていた。
アルク家は王都に屋敷をかまえていなかった。お金の問題ではない。アルク家には必要なかったから。

領地で式をあげて初夜を迎えた。
パトリシアは初めてと言っていたが、閨教育で聞いていた処女の特徴とは違った。

まず、血が出ていない。
まあ、これはそういう場合もあると聞いていた。
難なく濡れ、難なく挿入できた。
“痛い”とは言うものの、特有の抵抗感がない。
娼館の女達と同じようにすんなりヌルッと奥まで一気に貫けた。

そして戸惑いがない。初めてにしては受け入れ方がぎこちなくない。

翌日も何事もなかったかのように動き回っていた。


数日後、彼女は尋ねた。

「ノアム様、いつ頃王都の屋敷に戻りますか」

「アルク子爵家は王都に屋敷をかまえていない。
だから王都に戻ることはない」

「え?あのお屋敷は?」

「親戚の家に学園に通う間だけ滞在させてもらっていた」

「じゃあ、お茶会や夜会は」

「たまにはあるよ。
親戚や隣接する領地の貴族と交流を待つといい。
後は年に二度ほど王宮で催しがあるくらいだな」

「何で言ってくれなかったの?」

「聞かれなかったし、分かっているかと」

「……」


アルク領は田舎だし王都の仕立て屋や商人とはちょっと違い華やかさはない。
パトリシアは仕上がったドレスにも不満顔だった。


一年経ってもパトリシアは領地に馴染まず、妊娠もしなかった。

ある日アルク子爵家主催の夜会を開いて何人か宿泊していた。

夜、翌日の夫人たちとの茶会について注意事項を告げるために部屋に行ったがいなかった。

夜会の後で遅い時間なのに何故いない。
 
使用人たちに探させると、一人のメイドが証言した。

“モラル男爵のお部屋に入るのを見ました”

男爵は裕福で王都に屋敷もあり、私達夫婦より10歳以上歳が上の、妻も愛人もいる遊び慣れた男だった。何故か子はできていない。

彼に当てがった客室の前に行くと、閨事の音や喘ぎ声が聞こえた。

耳を澄ますと“すごく快い!” “今日は避妊薬は飲まないわ。貴方の子を産んであげる”

この声は間違いなくパトリシアだ。

…そうか。私の子は産みたくなくて避妊薬を飲んでいたのだな。
馬鹿みたいに妻に注いだ後、下腹部を優しく撫でていた。

俺は哀れな男だったのだな。


メイドに執事とメイド長を呼びに行かせた。

ドアによりかかり、終わるのを待った。

“出すぞ”

“孕ませて”

ベッドの軋む音が止み、そこから3秒数えて執事のバートとメイド長のローズと部屋に入った。

「ノアム!」

「ノアム様!?」

驚いて体勢を変えたため、パトリシアの膣から陰茎が抜けて白濁が弧を描いてパトリシアの体や顔を汚した。

「ローズ、確認してくれ」

ローズはランプを持ち近付いた。

「子種を受け止めていらっしゃいます」

パッと見ただけで膣口から漏れているのが分かるほど注がれていたのだろう。

体にもだいぶ掛かったのに…よく出したものだ。

「男爵。パトリシアを連れて今すぐに出て行ってくれ」

「ノアム…これは」

「言い訳は聞きたくない。妻を寝取ったのだから責任をとってもらおう。
パトリシア、離縁だ。支度をしている間に書類を準備する」

バートに急いで離縁届を用意させパトリシアに署名させた。

「随分と躊躇いなく署名するものだ。
そんなに私との婚姻が嫌だったなら断れば良かっただろう」

「こんな田舎暮らしになると思わなかったし、実家への支援をしてくれると言うから」

「でも契約不履行と不貞だから支援金も全額返してもらうがな」

「え?」

「当然だろう。貴族の妻は跡継ぎを産むのが役目。相談もなく避妊薬で回避していたのだから違反だ。

役目を放棄して欺いたのだから、私も対価を回収させてもらおう」

「でも、抱いたことは間違いないでしょう!?」

「お前は娼婦か?

それに男慣れした体で何を言うんだ」


そう。先日領内の娼館に新人が入り、オーナーからとなることを望むかどうか、手紙が届いた。

妻と結婚してから通っていなかったが、誘いに乗った。

処女は初めてだった。

拙い奉仕に戸惑う仕草、そして膣の狭さと膜の抵抗。強張り痛みに耐える全身。

そうか。パトリシアはベテラン娼婦と変わらないくらい、あの歳で男を受け入れてきたのだな。

終わると泣いていた娘は“ありがとうございます”と言って下腹部を押さえながらヨタヨタと立ちあがろうとした。

寝ていろと言って毛布をかけた。

部屋を出て、オーナーに

『痛み止めを出してやってくれ。二週間分、娘の貸し切り代を払うから休ませてやってくれ』

『お慈悲に感謝いたします』

一週間後、手紙が届いた。
オーナーからだったが、中身はあの娘だった。
感謝の言葉が綴られていた。名前はリタだった。



男爵とパトリシアを馬車に押し乗せ、出発させた。

パトリシアの荷物は実家から持ち入れた物だけ詰めて渡した。

それからまた縁談があったが令嬢を信じることができず、時々あの小屋で現実逃避をしていた。
そして月日が流れ、離縁してから5年弱、湖から数キロ下流の川でこの娘を拾った。


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