【完結】強面巨体の僕は家族に邪険にされたけど、いつの間にか美少女と婚約していた

ユユ

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僕と婚約者

落ち着きを取り戻し、日々の業務に没頭していた。

「クリス、ちょっと」

「何でしょう」

「ダンスは踊れるのか」

「え?ダンスですか?
踊ったのは何年前だったか…6?7?」

「分かった。城にダンスの講師がいるから習えるように手配する」

「いや、私は、」

「貴族籍の王宮騎士団員はダンスくらいできないと」

そうなの?

「分かりました」


それからダンスの練習を、週三回仕事が終わったら一時間、休みの日は午前中ダンスで辛い。

2ヶ月も特訓すれば、先生が、ここまで踊れたら良いと言ってくれて、平日の週一回になった。




「クリス」

「はい、副団長」

「来週の日曜日、迎えの馬車を送るからうちにエスコートしに来い」

「エスコート?」

「リリアナのデビュータントの日だ」

「え!? そんな大役無理です」

「リリアナに独りで行けと?
婚約者が恥をかかせるのか?」

「婚約者?誰ですか」

「クリスはリリアナは婚約者だろう」

「ええっ!? いつからですか!」

「伯爵が城に来た時に婚約届に署名しただろう」

「あの書類、婚約届だったんですか!?
僕…じゃなくて、私じゃ無理ですって」

「リリアナが嫌いか」

「違います!リリアナ様と私では見た目も身分も釣り合いが取れません」

「見た目は合格しているし、身分も問題ない」

「リリアナ様と婚姻したら次期コンラッド侯爵じゃないんですか?」

「当たり前だろう」

「私が侯爵なんて無理です」

「そのために私の補佐にしたんだ。やってみないうちから無理とか言うな」

「もし侯爵やっちゃったら無理とは言えない状況じゃないですか」

「ハハッ、気が付いたか」

「副団長、笑い事じゃないです」

「私は真剣だ。リリアナは婚約届を見て大喜びだった。そのリリアナを悲しませるつもりか?」

「何で私なのですか」

「リリアナがどんな令息も拒否したからだ。
第三王子でさえ拒否した。

唯一、心を開いたのはクリスだけなんだよ。
それに言い付けを守ったしな」

「何のことでしょう」

「“身綺麗”だよ。あの環境で娼館にも行かず女に手を付けなかったね」

見張っていた!? 怖っ!

「逃がさないからね。諦めて迎えの馬車に乗りなさい」

「……分かりました」


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