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黒い吐瀉物
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【 サラ・セグウェルの視点 】
男子学生に手当たり次第 力を使った。
「サラちゃんを悲しませる者は僕達が懲らしめるよ」
「俺も頑張るから」
ああ、楽しい。
“サラの事を虐める先輩がいるのぉ。伯爵令嬢で殿下の婚約者候補だからって、殿下達を使ってサラを排除しようとするのぉ。お友達になろうとしても駄目だって言うのよ。サラが男爵家の娘だからなのかなぁ。サラはぁ 嫌われるようなことはしていないのになぁ。
この間なんかぁ 他の令嬢達を使って私に文句を言わせるのぉ。囲まれて怖かったぁ。優しい皆さんと仲良くするのは罪なんですって。グスン”
と、効果のあった男子生徒に言っただけ。
態とぶつかったり、通りすがりに悪口を言ったり、学生食堂で言い掛かりをつけたりした事を聞いたが生ぬるい。具体的な指示を出さなきゃ駄目かなと思っていたけど。
「サラちゃんを虐めていた女はずっと学園に来ていません」
「本当に?」
「間違いありません」
登校してこないと何も出来ないわね。
まあ、いいわ。
朝、馬車の乗降場で 隠れて王子様を待ち伏せしたら酷い事を言われた。
「ヘンリー様~。今度お城を案内してください」
腕に絡み付こうとしたら護衛に腕を掴まれた。
「痛いわ!放して!」
「王子殿下に触れるな」
「私はただ ヘンリー様と仲良くなりたくて、」
「“殿下”とお呼びしろ」
「リヴィアが登校できないのはお前のせいだろう」
「え?」
「調子に乗るなよ。適当な理由をつけて殺すこともできるのだからな」
「っ!」
「リヴィアに近付くな。害を成すな」
「サラは何もしていません!害だなんて酷いです」
「お前の存在そのものが害だ。厄災だ」
「あんまりです」
ポロポロと涙を流したけど、王子様は鼻で笑って去ってしまった。
リヴィア、リヴィアって!!
一体なんなのよ!!
翌週明け、まだ あの女は欠席しているらしい。
「サラちゃんにプレゼントを買いたいんだ、週末出かけないか」
「嬉しいけどぉ、お父様が異性とのお出かけは許さないと思うのぉ。凄く残念だわぁ」
「じゃあ、選んで買ってくるよ。僕の趣味でもいい?」
「嬉しい!」
ふん。どうせたいしたもの買えないくせに、私との時間を欲しがるなんて図々しいのよ。
そして学生食堂では、
「学生食堂で葡萄ジュースなんて初めてだわ」
「お肉に葡萄ソース?珍しいわね」
そんな声が聞こえて来た。確かに、1年生の間に出たことはない。
男女ともに美味しそうに口に入れていた。
ゴクン
葡萄ジュースを一口飲んだ瞬間に、口の中 食道 胃と焼け付くような刺激に襲われた。
そして強烈な吐き気。
走って近くのトイレに駆け込んで吐き戻したら、ドロドロとした黒いものが出てきた。
吐き気は治らず 吐き通しだった。
お腹が空いていて 葡萄ジュースを一口飲んだだけだと言うのに、ドロドロとした黒いものは延々と出てきた。次第に量は少なくなり、吐き気が治ってトイレを出た頃には 生徒は誰一人居なかった。
食堂の人と警備の人だけ。
は!? 誰も私の心配をしなかった?
仕方なく教室へ向かったけど、気が付いたら屋敷にいた。
え?帰ってきたの?記憶が無いんだけど。
呼び鈴を鳴らすとメイドが入ってきた。
「私、どうなったの?」
「サラ様は学園の廊下で倒れているところを発見されて、そのまま馬車で屋敷に送り届けられました。
念のため、医者を呼び診察してもらいましたが、軽い胃腸炎という診断でした。何か召し上がりますか?」
「は?軽い胃腸炎!?そんなはずはないわ!毒よ!毒が盛られたのよ!」
「旦那様をお呼びします」
メイドがお父様を呼んで戻って来た。
「何が毒だ。診察はさせたが何の薬も飲ませていない。それなのに無事じゃないか。毒だと言うなら解毒薬が必要じゃないのか?
お前は目も見えて、話もできて、起き上がることもできるし、足りない頭も動いているじゃないか。
昼食の時間の出来事だったようだから、念のために問い合わせたが、お前以外の生徒や教職員は全員何ともない。周囲の生徒は、お前がジュースを飲んだだけだと証言したから、そのジュースを調べさせたら、何ともなかったそうだ」
「そんな…」
1日休んで登校すると一変していた。
「ロバート おはよう。お見舞いのお花を贈ってくれると思ったのにぃ、サラが休んでいたのを知らなかったのぉ?」
子爵家のや金持ちの息子ロバートは、私が掴んだ腕を振り払った。
「その気持ち悪い話し方は止めろ。何で私はお前に何度も貢いだんだ?全く分からない。
父と母は既に呆れて跡継ぎを弟に変えようとしていた。婚約者は破棄しようとしていた。必死に謝ってチャンスをもらったよ。
いいか、二度と私に近寄るな。名も呼ぶな。触れるな。そもそもお前如きが私を呼び捨てるなど許されないんだぞ。こんな常識も知らないとは、さすが男爵家の庶子だよな」
「ロ……」
ロバートと口にしようとしたら手を振り上げられて萎縮した。
だが、その手は私には届いていない。
「殴りたいくらい腹が立っているんだ。だから近寄るな」
そう言って去ってしまった。建物に入ってもみんな私を見てヒソヒソと話をしていた。
教室に入って男子生徒に声を掛けたけど、ロバートと似たような反応だった。
どうなっているの…
男子学生に手当たり次第 力を使った。
「サラちゃんを悲しませる者は僕達が懲らしめるよ」
「俺も頑張るから」
ああ、楽しい。
“サラの事を虐める先輩がいるのぉ。伯爵令嬢で殿下の婚約者候補だからって、殿下達を使ってサラを排除しようとするのぉ。お友達になろうとしても駄目だって言うのよ。サラが男爵家の娘だからなのかなぁ。サラはぁ 嫌われるようなことはしていないのになぁ。
この間なんかぁ 他の令嬢達を使って私に文句を言わせるのぉ。囲まれて怖かったぁ。優しい皆さんと仲良くするのは罪なんですって。グスン”
と、効果のあった男子生徒に言っただけ。
態とぶつかったり、通りすがりに悪口を言ったり、学生食堂で言い掛かりをつけたりした事を聞いたが生ぬるい。具体的な指示を出さなきゃ駄目かなと思っていたけど。
「サラちゃんを虐めていた女はずっと学園に来ていません」
「本当に?」
「間違いありません」
登校してこないと何も出来ないわね。
まあ、いいわ。
朝、馬車の乗降場で 隠れて王子様を待ち伏せしたら酷い事を言われた。
「ヘンリー様~。今度お城を案内してください」
腕に絡み付こうとしたら護衛に腕を掴まれた。
「痛いわ!放して!」
「王子殿下に触れるな」
「私はただ ヘンリー様と仲良くなりたくて、」
「“殿下”とお呼びしろ」
「リヴィアが登校できないのはお前のせいだろう」
「え?」
「調子に乗るなよ。適当な理由をつけて殺すこともできるのだからな」
「っ!」
「リヴィアに近付くな。害を成すな」
「サラは何もしていません!害だなんて酷いです」
「お前の存在そのものが害だ。厄災だ」
「あんまりです」
ポロポロと涙を流したけど、王子様は鼻で笑って去ってしまった。
リヴィア、リヴィアって!!
一体なんなのよ!!
翌週明け、まだ あの女は欠席しているらしい。
「サラちゃんにプレゼントを買いたいんだ、週末出かけないか」
「嬉しいけどぉ、お父様が異性とのお出かけは許さないと思うのぉ。凄く残念だわぁ」
「じゃあ、選んで買ってくるよ。僕の趣味でもいい?」
「嬉しい!」
ふん。どうせたいしたもの買えないくせに、私との時間を欲しがるなんて図々しいのよ。
そして学生食堂では、
「学生食堂で葡萄ジュースなんて初めてだわ」
「お肉に葡萄ソース?珍しいわね」
そんな声が聞こえて来た。確かに、1年生の間に出たことはない。
男女ともに美味しそうに口に入れていた。
ゴクン
葡萄ジュースを一口飲んだ瞬間に、口の中 食道 胃と焼け付くような刺激に襲われた。
そして強烈な吐き気。
走って近くのトイレに駆け込んで吐き戻したら、ドロドロとした黒いものが出てきた。
吐き気は治らず 吐き通しだった。
お腹が空いていて 葡萄ジュースを一口飲んだだけだと言うのに、ドロドロとした黒いものは延々と出てきた。次第に量は少なくなり、吐き気が治ってトイレを出た頃には 生徒は誰一人居なかった。
食堂の人と警備の人だけ。
は!? 誰も私の心配をしなかった?
仕方なく教室へ向かったけど、気が付いたら屋敷にいた。
え?帰ってきたの?記憶が無いんだけど。
呼び鈴を鳴らすとメイドが入ってきた。
「私、どうなったの?」
「サラ様は学園の廊下で倒れているところを発見されて、そのまま馬車で屋敷に送り届けられました。
念のため、医者を呼び診察してもらいましたが、軽い胃腸炎という診断でした。何か召し上がりますか?」
「は?軽い胃腸炎!?そんなはずはないわ!毒よ!毒が盛られたのよ!」
「旦那様をお呼びします」
メイドがお父様を呼んで戻って来た。
「何が毒だ。診察はさせたが何の薬も飲ませていない。それなのに無事じゃないか。毒だと言うなら解毒薬が必要じゃないのか?
お前は目も見えて、話もできて、起き上がることもできるし、足りない頭も動いているじゃないか。
昼食の時間の出来事だったようだから、念のために問い合わせたが、お前以外の生徒や教職員は全員何ともない。周囲の生徒は、お前がジュースを飲んだだけだと証言したから、そのジュースを調べさせたら、何ともなかったそうだ」
「そんな…」
1日休んで登校すると一変していた。
「ロバート おはよう。お見舞いのお花を贈ってくれると思ったのにぃ、サラが休んでいたのを知らなかったのぉ?」
子爵家のや金持ちの息子ロバートは、私が掴んだ腕を振り払った。
「その気持ち悪い話し方は止めろ。何で私はお前に何度も貢いだんだ?全く分からない。
父と母は既に呆れて跡継ぎを弟に変えようとしていた。婚約者は破棄しようとしていた。必死に謝ってチャンスをもらったよ。
いいか、二度と私に近寄るな。名も呼ぶな。触れるな。そもそもお前如きが私を呼び捨てるなど許されないんだぞ。こんな常識も知らないとは、さすが男爵家の庶子だよな」
「ロ……」
ロバートと口にしようとしたら手を振り上げられて萎縮した。
だが、その手は私には届いていない。
「殴りたいくらい腹が立っているんだ。だから近寄るな」
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