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誤解されやすい立場
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パーティ会場の片隅で談笑をする令息達の輪にモルゾン公子が入って、私を紹介した。
「ヒューゴ、紹介したい子がいるんだ。
クリスティーナ・セルヴィー、伯爵家の長女だ。
クリスティーナ嬢、彼がヒューゴ・ジオ、公爵家の長男だ」
「……」
「ご挨拶は初めてですね。
初めまして、クリスティーナ・セルヴィーと申します」
「初めまして。
セイン、女を紹介するのは止めてくれ」
「そういうんじゃないんだ」
「婚約者の友人をわざわざ?言い寄る女には辟易してるのを知ってるだろう!」
モルゾン公子とジオ公子は揉め出した。
「はぁ」
「ごめんなさい、ティナ」
「こうなって当然だわ。ジネットのせいじゃないもの。でもこれで分かってくれたでしょう?高貴な方たちに伯爵家の娘なんて紹介しても迷惑なだけだし、私には関係ないもの。
お兄様たちなら仕事の繋がりとか持てるかもしれないけど、私は学生よ?
ジオ公子にご迷惑だから失礼していいかしら。エステル様と話し足りないの」
「待ってくれ。ヒューゴの顔を見てくれよ。エステルのように治せるだろう?」
「さあ。私は医者ではありませんから」
「エステルのように指導してくれないか」
「その気のない方にはいたしません。できないのです。
それに私だって婚約者がいますから、言い寄っているなんて大声で言われるのは心外です。
公爵家でしたら素晴らしい主治医を抱えていらっしゃるでしょう?」
「ティナ、怒らないで」
「はぁ…怒っていないわ。冤罪をかけられた気分になって不愉快なだけよ。
モルゾン公子、ジオ公子、失礼しますわね」
カーテシーをしてエステル様を探した。
「ちょっとあなた」
振り向くと少し歳上らしい令嬢方に囲まれた。
「ヒューゴ様に近寄るのはおよしなさい」
「そうよ、あなたが言い寄っていいお方ではないのよ」
「ジオ公爵夫人は王妃様と姉妹でいらっしゃるのよ」
「そうですか」
バシャっ
「さっさとお帰りなさい」
令嬢が持っていたワイングラスの中身を頭から掛けられた。
「……」
「ちょっと、何をなさるのですか!」
追いかけて来たジネットが抗議しながら ハンカチで拭こうとした。
「大丈夫、帰るから。モルゾン公子に早々に帰る失礼をお詫びしていたと伝えてね」
「ティナ」
近くのドアから外に出て、馬車乗り場へ向かった。
床やカーペットを汚さないように気を遣ったつもりだ。
「セルヴィー家の馬車をお願いします」
「すぐに回します」
うちの馬車が到着し、御者側の姿を確認すると、私に拭くための布を渡し、座面に布を敷き始めた。
シャルル様と婚約して以来、飲み物を掛けられたり、皿に盛った食べ物をこぼされたりすることが何度かあったから慣れている。着替えも積んでいるけど、もう今日はここにいたくない。
コン コンコン コン
ギイ…ゴトゴトゴトゴト
合図をすると馬車が動き出した。
屋敷に到着するとメイド長と執事が心配そうに駆け付けた。
「お嬢様っ」
「大丈夫よ。今日はシャルル様絡みじゃないの。
公爵家だったでしょう?
私が場違いだったのよ」
「そんな、セルヴィー家に場違いなんてございません!」
「実際はあるのよ。腐っても爵位なのよ高位貴族は。
だけど毎度思うのよね。水にしてくれって。
このドレス、いくらすると思っているのかしら。請求したら次からは水にしてもらえるかしら」
「ええ、請求いたしましょう」
「残念。名前を聞かなかったわ。
今度からものすごく安いドレスを着ていこうかしら」
「同意したいところですが奥様がお許しになりません」
「そうよね。
お風呂に入るわ」
「かしこまりました」
「ヒューゴ、紹介したい子がいるんだ。
クリスティーナ・セルヴィー、伯爵家の長女だ。
クリスティーナ嬢、彼がヒューゴ・ジオ、公爵家の長男だ」
「……」
「ご挨拶は初めてですね。
初めまして、クリスティーナ・セルヴィーと申します」
「初めまして。
セイン、女を紹介するのは止めてくれ」
「そういうんじゃないんだ」
「婚約者の友人をわざわざ?言い寄る女には辟易してるのを知ってるだろう!」
モルゾン公子とジオ公子は揉め出した。
「はぁ」
「ごめんなさい、ティナ」
「こうなって当然だわ。ジネットのせいじゃないもの。でもこれで分かってくれたでしょう?高貴な方たちに伯爵家の娘なんて紹介しても迷惑なだけだし、私には関係ないもの。
お兄様たちなら仕事の繋がりとか持てるかもしれないけど、私は学生よ?
ジオ公子にご迷惑だから失礼していいかしら。エステル様と話し足りないの」
「待ってくれ。ヒューゴの顔を見てくれよ。エステルのように治せるだろう?」
「さあ。私は医者ではありませんから」
「エステルのように指導してくれないか」
「その気のない方にはいたしません。できないのです。
それに私だって婚約者がいますから、言い寄っているなんて大声で言われるのは心外です。
公爵家でしたら素晴らしい主治医を抱えていらっしゃるでしょう?」
「ティナ、怒らないで」
「はぁ…怒っていないわ。冤罪をかけられた気分になって不愉快なだけよ。
モルゾン公子、ジオ公子、失礼しますわね」
カーテシーをしてエステル様を探した。
「ちょっとあなた」
振り向くと少し歳上らしい令嬢方に囲まれた。
「ヒューゴ様に近寄るのはおよしなさい」
「そうよ、あなたが言い寄っていいお方ではないのよ」
「ジオ公爵夫人は王妃様と姉妹でいらっしゃるのよ」
「そうですか」
バシャっ
「さっさとお帰りなさい」
令嬢が持っていたワイングラスの中身を頭から掛けられた。
「……」
「ちょっと、何をなさるのですか!」
追いかけて来たジネットが抗議しながら ハンカチで拭こうとした。
「大丈夫、帰るから。モルゾン公子に早々に帰る失礼をお詫びしていたと伝えてね」
「ティナ」
近くのドアから外に出て、馬車乗り場へ向かった。
床やカーペットを汚さないように気を遣ったつもりだ。
「セルヴィー家の馬車をお願いします」
「すぐに回します」
うちの馬車が到着し、御者側の姿を確認すると、私に拭くための布を渡し、座面に布を敷き始めた。
シャルル様と婚約して以来、飲み物を掛けられたり、皿に盛った食べ物をこぼされたりすることが何度かあったから慣れている。着替えも積んでいるけど、もう今日はここにいたくない。
コン コンコン コン
ギイ…ゴトゴトゴトゴト
合図をすると馬車が動き出した。
屋敷に到着するとメイド長と執事が心配そうに駆け付けた。
「お嬢様っ」
「大丈夫よ。今日はシャルル様絡みじゃないの。
公爵家だったでしょう?
私が場違いだったのよ」
「そんな、セルヴィー家に場違いなんてございません!」
「実際はあるのよ。腐っても爵位なのよ高位貴族は。
だけど毎度思うのよね。水にしてくれって。
このドレス、いくらすると思っているのかしら。請求したら次からは水にしてもらえるかしら」
「ええ、請求いたしましょう」
「残念。名前を聞かなかったわ。
今度からものすごく安いドレスを着ていこうかしら」
「同意したいところですが奥様がお許しになりません」
「そうよね。
お風呂に入るわ」
「かしこまりました」
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