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二つ目の毒とヴェアトリスの知らぬ本音
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【 ヴェアトリスの視点 】
数日後には従兄王子達が医者を連れて来てくれた。
お父様達は従兄王子の子ども達と部屋を出た。
「どうだ?」
「確かに 見ることや聞くことはできますが、口は動きませんし咽頭の反応はかなり鈍いです。会話はできません。身体もほとんど動きません。瞼は閉じる力を失って閉じきれていないといった方が正しいです。ですので目薬を頻繁にさすか、目を閉じさせて固定するかしかありません」
「ありがとう。先に帰ってくれ」
「失礼します」
パタン
ドサッ
「はぁ…有難いな」
「動けないし会話も無理なら安心ですね。これ以上問題を起こすこともないですから」
え? 有難い?安心!?
「いずれは俺達の代でやらかすと思っていたが、早めに片付いたな」
「しかし無知過ぎてすごいですね。大公女だからといって揉めてはいけない相手がいないわけではないのに」
「俺の羽毛布団がキャンセルされるところだったよ。そんなことになったら俺がこの手で締め殺してやる」
「あ、こっち見てる。瞼縫い付けちゃいますか?」
「見えてる方がいい。メイドが嫌々世話をする様子が見えて楽しめるだろう?」
「そうですね」
お従兄様たち何を…
嘘…可愛がってくれたじゃない…
「今、きっと、何でだって思ってるか?ヴェアトリス。
おまえが昔 切り付けて騎士の道を閉ざした令息は俺の親友レナールだ、レナールの兄と歳下のレナールと俺で頻繁に集まっては剣術を一緒に習っていた。
小さいくせに 大きくなったら俺の護衛騎士になって側にいて守るんだって頑張っていた。レナールは際立った才能を持っていたんだ。
見舞いに行ったとき、あいつは片手がほとんど動かなくて、首さえ吊れないと泣いていた。飛び降りが3回、服毒1回、カトラリーで喉を突くこと4回。どれも失敗した。傷跡や飛び降りたときの怪我の後遺症が増え、死ぬことさえ出来ない無能だと言うんだ。
窓の外からは兵士達の声や剣の音が聞こえて来る。
騎士を排出する家門だからな。私兵の訓練も手を抜かないから毎日聞こえてしまう。
仕方なく、領地の別荘へ移された。
あいつも俺もどれだけ苦しんだか分かるか?」
そんなこと…
「おまえと会うたびに おまえの両手首を切り落としたいと思っていたよ。夢の中では手も足も切り落として豚小屋へ放り込んでいた。そんな夢を見た朝の爽快感ときたら…」
お従兄様はポケットから何かを取り出した。
「兄上、何ですか それ」
「毒キノコの粉末が入った瓶だ。ここに茶を入れて……振る」
小瓶に茶を注いで振った。
「ヴェアトリスの上半身を起こして顔を上に向けてくれ」
起こされ上を向かされた。
そして何か流れてきた。
「いいぞ、また寝かせてくれ」
「どうなるんですか?」
「死にはしない。ただひたすら激痛を感じるだけだ。ゆっくり効き始めて1ヶ月続く。
だから、2ヶ月後に来てまた飲ませてやるよ。
1ヶ月耐えさせられた後は1ヶ月休め。痛いだけだから大丈夫。シーツが少し当たったり風が当たっただけでも悶絶するほどの激痛らしい。拷問に使うやつを持ってきた」
「兄上 さすがです」
「じゃあな、ヴェアトリス。2ヶ月後にまた来るよ」
信じられない…
お父様に毒を飲まされ、次はお従兄様に毒を飲まされたなんて…。
従兄王子達が帰った後、お母様が入室し、侍女とお茶を飲み始めた。
カチャ
「どう?ヴェアトリス」
お母様、助けて!また毒を飲まされたの!
「あら。涙の跡があるわ。顔を拭いてあげないと。
タライにお湯を入れてきてちょうだい」
「かしこまりました」
メイドがいなくなると、お母様は何かをしていた。
「本当に痛くないの?……こんなにつねっているのに?」
お母様?
侍女がお母様にハンカチを渡すと お母様は私を抓った手を拭いた。
「……私がどれほど肩身の狭い思いをしたのか分かる?
生まれた顔がソレだったことも、こんな子に育ったことも、全部私のせいだと言われてきたのよ?」
え? お母様はいつも私のことを天使とか可愛いとか言ってくれたじゃない…
「私への招待状はあまり届かなくなり、私が何かを主催しても人は集まらなくなった。
どんな気持ちだったか分かる?」
知らなかった…
「私は王弟殿下と結婚したけど貴族の出身なのよ。
つまり実家も貴族。あなたのせいで私のお父様もお母様も弟もその子供達も辛い目に遭ったのよ。
貴族たちが取り引きから手を引いていくし、商家さえ実家に寄り付かなくなってしまった。
ドレスを注文すれば今までより納期がかかると言われ、甥と姪達は学園や社交界で……それでも文句一つ言わずにあなたに接してくれたのに」
え?嘘…
「あなたは自分のせいで社交を禁止されて学園で爪弾きにされたけど、あの子達は全く非がないのによ?
天使というのはね、あの子達のことを言うのよ」
知らなかったの…
何で教えてくれなかったの?
「あなたはいつも誰かのせいにして自分を顧みない。
その胸とお尻…誰に似たのかしら。みっともない。
しかも必死に引き締める運動をしたりコルセットで過剰に締め付けてくびれを際立たせて…その顔でそんなことをしていたら娼婦扱いされるだけなのに…。
あなたの存在自体が穢らわしいし恥ずかしいわ」
お母様…そんなに責めないで
「どうせまともな縁談は来ないから、行き遅れたところで色狂いの年寄りに押し付けようと思ったのに。全く動かないのに生かしている意味があるわけないじゃない。
そうだわ。動けないからこそ喜ぶ変態がいるかもしれない。あなたもその身体、使えないのは嫌よね?純潔のまま死ぬなんて嫌よね?」
お母様!?
お従兄様に毒を飲まされて4日後、激しい痛みが始まった。
全身に激痛が走り何をされても痛いのに、メイド達は黙々と髪をとかしたり体を拭いたり向きを変えたりする。
触れる度に痛いのに!!
痛くて眠れない。これが1ヶ月…でも毒が抜けて1ヶ月経ったらまた飲まされる。
3週間後
「ヴェアトリス、お客様よ」
……。
「この子がヴェアトリスです。顔はパッとしませんが身体の発育はいいですわよ。
毒のせいで声も出ませんし指先ひとつ動かせませんから」
「本当に好きにしてよろしいのですか?」
「ええ。男を知らぬまま死なせるのは可哀想ですから、自由に使ってください。
夫と息子は陛下に会いに行っているので数日戻りませんから。
お気に召したのであれば何日か滞在なさってください」
「では、そうさせてもらいましょう。
お礼にご実家が昔のように戻ることができるよう働きかけましょう。隠居した身ですが未だに強い繋がりがありますから」
「ありがとうございます。では、ごゆっくり」
パタン
お母様?嘘…
ベチャっ
痛い!!汚い!!
お父様より歳上の男が私の頬を舐めた。
「本当に動かないな。だが何をされているのかは分かるようだな。目が動いている」
男はどんどん服を脱ぎ ついには下着も脱いだ。
「さあ、数日たっぷり使わせてもらうよ」
ギシッ
殺して…誰か私を殺して
数日後には従兄王子達が医者を連れて来てくれた。
お父様達は従兄王子の子ども達と部屋を出た。
「どうだ?」
「確かに 見ることや聞くことはできますが、口は動きませんし咽頭の反応はかなり鈍いです。会話はできません。身体もほとんど動きません。瞼は閉じる力を失って閉じきれていないといった方が正しいです。ですので目薬を頻繁にさすか、目を閉じさせて固定するかしかありません」
「ありがとう。先に帰ってくれ」
「失礼します」
パタン
ドサッ
「はぁ…有難いな」
「動けないし会話も無理なら安心ですね。これ以上問題を起こすこともないですから」
え? 有難い?安心!?
「いずれは俺達の代でやらかすと思っていたが、早めに片付いたな」
「しかし無知過ぎてすごいですね。大公女だからといって揉めてはいけない相手がいないわけではないのに」
「俺の羽毛布団がキャンセルされるところだったよ。そんなことになったら俺がこの手で締め殺してやる」
「あ、こっち見てる。瞼縫い付けちゃいますか?」
「見えてる方がいい。メイドが嫌々世話をする様子が見えて楽しめるだろう?」
「そうですね」
お従兄様たち何を…
嘘…可愛がってくれたじゃない…
「今、きっと、何でだって思ってるか?ヴェアトリス。
おまえが昔 切り付けて騎士の道を閉ざした令息は俺の親友レナールだ、レナールの兄と歳下のレナールと俺で頻繁に集まっては剣術を一緒に習っていた。
小さいくせに 大きくなったら俺の護衛騎士になって側にいて守るんだって頑張っていた。レナールは際立った才能を持っていたんだ。
見舞いに行ったとき、あいつは片手がほとんど動かなくて、首さえ吊れないと泣いていた。飛び降りが3回、服毒1回、カトラリーで喉を突くこと4回。どれも失敗した。傷跡や飛び降りたときの怪我の後遺症が増え、死ぬことさえ出来ない無能だと言うんだ。
窓の外からは兵士達の声や剣の音が聞こえて来る。
騎士を排出する家門だからな。私兵の訓練も手を抜かないから毎日聞こえてしまう。
仕方なく、領地の別荘へ移された。
あいつも俺もどれだけ苦しんだか分かるか?」
そんなこと…
「おまえと会うたびに おまえの両手首を切り落としたいと思っていたよ。夢の中では手も足も切り落として豚小屋へ放り込んでいた。そんな夢を見た朝の爽快感ときたら…」
お従兄様はポケットから何かを取り出した。
「兄上、何ですか それ」
「毒キノコの粉末が入った瓶だ。ここに茶を入れて……振る」
小瓶に茶を注いで振った。
「ヴェアトリスの上半身を起こして顔を上に向けてくれ」
起こされ上を向かされた。
そして何か流れてきた。
「いいぞ、また寝かせてくれ」
「どうなるんですか?」
「死にはしない。ただひたすら激痛を感じるだけだ。ゆっくり効き始めて1ヶ月続く。
だから、2ヶ月後に来てまた飲ませてやるよ。
1ヶ月耐えさせられた後は1ヶ月休め。痛いだけだから大丈夫。シーツが少し当たったり風が当たっただけでも悶絶するほどの激痛らしい。拷問に使うやつを持ってきた」
「兄上 さすがです」
「じゃあな、ヴェアトリス。2ヶ月後にまた来るよ」
信じられない…
お父様に毒を飲まされ、次はお従兄様に毒を飲まされたなんて…。
従兄王子達が帰った後、お母様が入室し、侍女とお茶を飲み始めた。
カチャ
「どう?ヴェアトリス」
お母様、助けて!また毒を飲まされたの!
「あら。涙の跡があるわ。顔を拭いてあげないと。
タライにお湯を入れてきてちょうだい」
「かしこまりました」
メイドがいなくなると、お母様は何かをしていた。
「本当に痛くないの?……こんなにつねっているのに?」
お母様?
侍女がお母様にハンカチを渡すと お母様は私を抓った手を拭いた。
「……私がどれほど肩身の狭い思いをしたのか分かる?
生まれた顔がソレだったことも、こんな子に育ったことも、全部私のせいだと言われてきたのよ?」
え? お母様はいつも私のことを天使とか可愛いとか言ってくれたじゃない…
「私への招待状はあまり届かなくなり、私が何かを主催しても人は集まらなくなった。
どんな気持ちだったか分かる?」
知らなかった…
「私は王弟殿下と結婚したけど貴族の出身なのよ。
つまり実家も貴族。あなたのせいで私のお父様もお母様も弟もその子供達も辛い目に遭ったのよ。
貴族たちが取り引きから手を引いていくし、商家さえ実家に寄り付かなくなってしまった。
ドレスを注文すれば今までより納期がかかると言われ、甥と姪達は学園や社交界で……それでも文句一つ言わずにあなたに接してくれたのに」
え?嘘…
「あなたは自分のせいで社交を禁止されて学園で爪弾きにされたけど、あの子達は全く非がないのによ?
天使というのはね、あの子達のことを言うのよ」
知らなかったの…
何で教えてくれなかったの?
「あなたはいつも誰かのせいにして自分を顧みない。
その胸とお尻…誰に似たのかしら。みっともない。
しかも必死に引き締める運動をしたりコルセットで過剰に締め付けてくびれを際立たせて…その顔でそんなことをしていたら娼婦扱いされるだけなのに…。
あなたの存在自体が穢らわしいし恥ずかしいわ」
お母様…そんなに責めないで
「どうせまともな縁談は来ないから、行き遅れたところで色狂いの年寄りに押し付けようと思ったのに。全く動かないのに生かしている意味があるわけないじゃない。
そうだわ。動けないからこそ喜ぶ変態がいるかもしれない。あなたもその身体、使えないのは嫌よね?純潔のまま死ぬなんて嫌よね?」
お母様!?
お従兄様に毒を飲まされて4日後、激しい痛みが始まった。
全身に激痛が走り何をされても痛いのに、メイド達は黙々と髪をとかしたり体を拭いたり向きを変えたりする。
触れる度に痛いのに!!
痛くて眠れない。これが1ヶ月…でも毒が抜けて1ヶ月経ったらまた飲まされる。
3週間後
「ヴェアトリス、お客様よ」
……。
「この子がヴェアトリスです。顔はパッとしませんが身体の発育はいいですわよ。
毒のせいで声も出ませんし指先ひとつ動かせませんから」
「本当に好きにしてよろしいのですか?」
「ええ。男を知らぬまま死なせるのは可哀想ですから、自由に使ってください。
夫と息子は陛下に会いに行っているので数日戻りませんから。
お気に召したのであれば何日か滞在なさってください」
「では、そうさせてもらいましょう。
お礼にご実家が昔のように戻ることができるよう働きかけましょう。隠居した身ですが未だに強い繋がりがありますから」
「ありがとうございます。では、ごゆっくり」
パタン
お母様?嘘…
ベチャっ
痛い!!汚い!!
お父様より歳上の男が私の頬を舐めた。
「本当に動かないな。だが何をされているのかは分かるようだな。目が動いている」
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