22 / 24
第二章 ハンターとして
2ー16 予兆
しおりを挟む
僕はリック、今日は朝から王都の北門を通って王都の北西方向にある山地を目指している。
そこへは途中までは馬でも行けるんだけれど、山地の麓から馬を使えなくなる。
山地と言っても崖のような坂道が200mほどの高さまで続き、そこを上ると平たい台地になっている地形なんだ。
この台地に薬草が繁茂している場所があり、ハンターからはシラブルと呼ばれている森なんだけれど、今日は馬を使わずにそこへ行くつもり。
シラブルは、南門からさほど遠くはないので、見習いや駆け出しのハンターでも来られる場所ではあるけれど、ゴブリンなどの人型の魔物が出没する場所でもあるので、注意はしなければならない。
でも、オーク以上の魔物は出没しないとされている地域なんだ。
ゴブリンは、単体では弱いまものなんだ。
おそらく9級の駆け出しでも、ゴブリンが1匹なら、ソロでも容易に討伐ができるだろう。
但し、三匹以上の群れになると9級が二人でも討伐が難しいかもしれない。
奴らは群れると連携するので、下手なパーティよりも攻撃力が上がるんだ。
元々ゴブリンは体格こそ小さいものの、力は強く、持久力もある。
だから奴らが武器などの獲物を持って、連携しつつ群れで襲ってくると、8級のハンターでも少人数では押されることが有る。
そうして僕が台地のシラブルに浅く入ったところで、まさしくそれが起きていた。
おそらくは15歳前後の五人パーティだろうけれど、十数匹のゴブリンの群れに襲撃されていたんだ。
身なりから見て五人組は、見習いは卒業しているだろうけれど、経験不足が目立つから、おそらくは8級になったばかりなのだろう。
周囲を完全に包囲されて、複数のゴブリンから攻撃を受けており、五人のうち二人は軽傷だが血を流している。
こいつを見過ごせば、五人はいずれ負ける。
そうして五人のうちの二人までが女であり、近接戦闘が余り得意ではなさそうだ。
女のうちの一人は、弓を持っているからアーチャーのようだが、接近されて混戦模様になると弓矢を使うのは流石に難しいのだろう。
ダガーを振り回しているが、ゴブリンの怪力に押されっぱなしで、あの様子では長くは持たないだろうな。
もう一人の女は、装束から見て魔法使いかもしれないが、既に魔力は切れているのか、魔法杖をこん棒代わりに振り回している。
こっちも体力切れで危ういのは間違いない
男三人は、二人が剣士、一人が盾役だな。
いずれもゴブリンの連携術に嵌ってしまい、自分の身を守るのが精一杯のようだ。
本来なら盾役の男が、ゴブリンのヘイトを引き付けなければならないのだが、相手が十匹を超えていると流石にタゲ取りも難しいようだ。
端的に言って、個々人もパーティとしても未熟ということなのだろう。
このまま放置すると男どもは殺され、女は適度に痛めつけられて巣にお持ち帰りになってしまうのだろう。
人間の女は、ゴブリンにとって苗床に過ぎないので、生きてさえいればよい。
人型の魔物は人間の女を襲うことが多い。
種によっては他種族ながら人間の女を妊娠させて、子孫を増やすことができるからだ。
流石にオーガクラスになると生殖に無理があるらしいけれど、オークまでならば可能らしいとは聞いている。
オーガも女性を好んで狙う場合があるが、こいつは生殖目的ではなく餌として食うためだ。
おそらく女性の肉の方が美味いとかそんな理由だろう。
従って、オーガは別格としても、女性冒険者にとってゴブリンとオークは天敵とも言える存在だろう。
ハンター同士の慣行では、ハンターが戦っているところへ、他のハンターが介入してはいけないことになっているのだけれど、今回はやむを得ないよね。
僕は一声かけて戦闘に加わることにした。
「加勢します。」
そう大声で叫んでから、手近のゴブリンに縮地で急接近、居合切りよろしく斜めに両断した。
次いでその隣のゴブリンへ走り寄り、その首を撥ねる。
五人組の周囲を取り巻いているゴブリン達を縫うように走りつつ、ゴブリン十数匹を切り捨てた。
この間、多分十を数えるぐらいの時間だったと思う。
流石に、五人組が呆気にとられたように僕を見ている。
僕も最近は身長が伸びては来たのだけれど、それでも多分13歳男子の平均かちょっと上ぐらいだろうね。
だから彼らから見ると、小さい奴に見えるはずなんだ。
高校生が中学生を見る感じなのかなぁ。
自分らよりも若い中学生みたいな奴が急に出てきて、苦戦していた・・・・、いや、本当に命が危なかった強敵のゴブリンの群れをあっという間に倒してくれたんだから驚くのも当たり前だよね。
「あの、・・・・。
俺達の危ないところを救ってくれてありがとう。
俺は『タクヴァの風』のリーダーをやっている8級のローヴァルという。
恩人のあんたの名を知りたいんだが教えてくれるか?」
「僕は、8級のリックです。
五人で十数匹のゴブリンは確かにきついかもしれませんね。
ここはゴブリンが良く群れるところではありますけれど、こんな森の浅いところで十数匹も出るのは珍しいかもしれません。
他にもゴブリンは見ましたか?」
「いや、初めて遭ったのが奴らだった。
最初は二匹ぐらいしか見えなかったんで、こっちもなめてかかったのが悪かったみたいだな。
戦いを始めるとすぐに10匹以上に増えたからな。
ところでリックはしょっちゅうここへきているのか?
それも一人で?」
「ええ、僕はいつもソロですよ。」
「それにしても、強かったなぁ。
もしかして7級なのか?」
「いいえ、8級ですよ。
ところで、そちらは怪我をされている方もいるようだし、今日は帰られた方が良いのでは?」
「おう、そうするよ。
稼ぎよりも命あっての物種だ。
今日はリックに会えて本当に良かったぜ。
俺たちは帰るけれど、リックはまだやっていくのか?」
「はい、そのつもりです。
じゃぁ、気を付けて。」
僕はそう言って5人組のパーティーと別れた。
怪我をしている奴もいたけれど、敢えて治癒魔法を使ったりはしない。
左程の怪我ではないからそれなりの手当さえしておけば、大事には至らないはずだ。
普通8級ならばポーションも持っている筈だからね。
ゴブリンの討伐証明は、右の耳を持ってゆくことと、魔石を取ることだ。
但し、ゴブリンの魔石は小さいので買取額は安い。
そのために魔石は売らずに、僕の錬金術で使うことが多い。
ゴブリンの小さな魔石でも工夫次第で色々な用途に使えるんだ。
結局、僕が倒したのは14匹だった。
ローヴァル達は、僕が助けに入るまでに三匹を倒していたのでその分だけの耳と魔石を取って行った。
加勢して倒した僕の分を俺たちのものだと主張しないだけましかな。
偶に助けられても、そんなことで文句をつける奴がいるらしい。
だから危ない場面でも相手から助けを求められない限りは、救助に入らない場合が多いらしいね。
助けを求められた時でさえ、取り分で揉めることはあるらしいからね。
今回はその意味では僕も助かったよ。
下手に揉め事に関わると時間を取られるだけだからね。
で、ゴブリンの後始末をしてから森へ入っていったわけなんだが、間もなく、普段に比べてゴブリンとの遭遇率がかなり多いことに気づいた。
百メートルも進まないうちに二度、十匹以上のゴブリンの群れに遭遇することは、これまでシラブルの森での経験に無いことなんだ。
それから更に二度も遭遇して延べで70匹を超えるゴブリン討伐をすることになったから、間違いなく異常だと感じた。
そのためにギルドへ知らせようと南門へ戻りかけている最中に、今度はオークの集団にぶつかった。
オークが数十匹も群れているんだ。
僕がシラブルに来るようになったのは三か月ほど前であり、左程の経験があるわけではないけれど、これまでオークに出会ったのは三度だけ、それももっと深い場所であり、その時は一度に数匹程度だったので、今回は少々驚いた。
これだけの数が居ればオーク・ジェネラルなどが率いていてもおかしくないんだ。
ここであまり時間を取っているとそれだけギルドに知らせるのが遅くなる。
僕は普段ならば、あまりしないことをやった。
空間魔法でこのオークの群れの魔石を一気に抜きだしたんだ。
魔石は魔物にとっては第二の心臓に等しく、こいつを抜かれると間違いなく死ぬ。
オークの場合、肉が高額で買い取ってくれるんで、これまでは解体して、主要な肉を持ち帰っていたんだが、今回は解体の暇を惜しんで死体をそのままインベントリに放り込んだ。
全部で47匹のオークであり、中にはアーチャー、ナイト、メイジそれにチーフとジェネラルもいたようだ。
収納するとそれらのことがすぐに分かるからね。
一々、鑑定をかける必要もない。
それからは駆け足でシラブルを離れ、南門へ向かったよ。
本来ならば僕の属している西支部へ行くところなんだけれど、今日は特別だから、南支部へ直行した。
受付は左程混んではいなかったのですぐに受付のお姉さんに告げた。
「シラブルの森で異変が起きています。
何処に知らせればよいですか?」
このお姉さん、僕の言葉を信用していないのかのんびりとした返事が返って来た。
「あら、見かけない子ね。
新人さんかな?
異変ってどんなこと?」
「シラブルの浅い場所でゴブリンが少なくとも十数匹の群れで五回も遭遇しました。
そこから戻る途中にはジェネラルが率いるオークの群れ47匹にも遭遇しました。
これまでに無かったことですので、シラブルの森に何か異変が起きています。」
「うーん、坊やの証言だけではねぇ。
他に仲間や証人とか証拠は無いの?」
「証拠ならゴブリンの耳70匹分がありますし、オーク47体分もあります。
ここで出すこともできますけれど、解体所若しくは換金所の方が良いでしょうか?」
その言葉で驚きの表情を浮かべながら、お姉さんが言った。
「貴方、本当に持っているの?
じゃ、いらっしゃい。」
坊やから貴方に言い方が変わったね。
少しは僕のことを見直したんだろうか?
そこへは途中までは馬でも行けるんだけれど、山地の麓から馬を使えなくなる。
山地と言っても崖のような坂道が200mほどの高さまで続き、そこを上ると平たい台地になっている地形なんだ。
この台地に薬草が繁茂している場所があり、ハンターからはシラブルと呼ばれている森なんだけれど、今日は馬を使わずにそこへ行くつもり。
シラブルは、南門からさほど遠くはないので、見習いや駆け出しのハンターでも来られる場所ではあるけれど、ゴブリンなどの人型の魔物が出没する場所でもあるので、注意はしなければならない。
でも、オーク以上の魔物は出没しないとされている地域なんだ。
ゴブリンは、単体では弱いまものなんだ。
おそらく9級の駆け出しでも、ゴブリンが1匹なら、ソロでも容易に討伐ができるだろう。
但し、三匹以上の群れになると9級が二人でも討伐が難しいかもしれない。
奴らは群れると連携するので、下手なパーティよりも攻撃力が上がるんだ。
元々ゴブリンは体格こそ小さいものの、力は強く、持久力もある。
だから奴らが武器などの獲物を持って、連携しつつ群れで襲ってくると、8級のハンターでも少人数では押されることが有る。
そうして僕が台地のシラブルに浅く入ったところで、まさしくそれが起きていた。
おそらくは15歳前後の五人パーティだろうけれど、十数匹のゴブリンの群れに襲撃されていたんだ。
身なりから見て五人組は、見習いは卒業しているだろうけれど、経験不足が目立つから、おそらくは8級になったばかりなのだろう。
周囲を完全に包囲されて、複数のゴブリンから攻撃を受けており、五人のうち二人は軽傷だが血を流している。
こいつを見過ごせば、五人はいずれ負ける。
そうして五人のうちの二人までが女であり、近接戦闘が余り得意ではなさそうだ。
女のうちの一人は、弓を持っているからアーチャーのようだが、接近されて混戦模様になると弓矢を使うのは流石に難しいのだろう。
ダガーを振り回しているが、ゴブリンの怪力に押されっぱなしで、あの様子では長くは持たないだろうな。
もう一人の女は、装束から見て魔法使いかもしれないが、既に魔力は切れているのか、魔法杖をこん棒代わりに振り回している。
こっちも体力切れで危ういのは間違いない
男三人は、二人が剣士、一人が盾役だな。
いずれもゴブリンの連携術に嵌ってしまい、自分の身を守るのが精一杯のようだ。
本来なら盾役の男が、ゴブリンのヘイトを引き付けなければならないのだが、相手が十匹を超えていると流石にタゲ取りも難しいようだ。
端的に言って、個々人もパーティとしても未熟ということなのだろう。
このまま放置すると男どもは殺され、女は適度に痛めつけられて巣にお持ち帰りになってしまうのだろう。
人間の女は、ゴブリンにとって苗床に過ぎないので、生きてさえいればよい。
人型の魔物は人間の女を襲うことが多い。
種によっては他種族ながら人間の女を妊娠させて、子孫を増やすことができるからだ。
流石にオーガクラスになると生殖に無理があるらしいけれど、オークまでならば可能らしいとは聞いている。
オーガも女性を好んで狙う場合があるが、こいつは生殖目的ではなく餌として食うためだ。
おそらく女性の肉の方が美味いとかそんな理由だろう。
従って、オーガは別格としても、女性冒険者にとってゴブリンとオークは天敵とも言える存在だろう。
ハンター同士の慣行では、ハンターが戦っているところへ、他のハンターが介入してはいけないことになっているのだけれど、今回はやむを得ないよね。
僕は一声かけて戦闘に加わることにした。
「加勢します。」
そう大声で叫んでから、手近のゴブリンに縮地で急接近、居合切りよろしく斜めに両断した。
次いでその隣のゴブリンへ走り寄り、その首を撥ねる。
五人組の周囲を取り巻いているゴブリン達を縫うように走りつつ、ゴブリン十数匹を切り捨てた。
この間、多分十を数えるぐらいの時間だったと思う。
流石に、五人組が呆気にとられたように僕を見ている。
僕も最近は身長が伸びては来たのだけれど、それでも多分13歳男子の平均かちょっと上ぐらいだろうね。
だから彼らから見ると、小さい奴に見えるはずなんだ。
高校生が中学生を見る感じなのかなぁ。
自分らよりも若い中学生みたいな奴が急に出てきて、苦戦していた・・・・、いや、本当に命が危なかった強敵のゴブリンの群れをあっという間に倒してくれたんだから驚くのも当たり前だよね。
「あの、・・・・。
俺達の危ないところを救ってくれてありがとう。
俺は『タクヴァの風』のリーダーをやっている8級のローヴァルという。
恩人のあんたの名を知りたいんだが教えてくれるか?」
「僕は、8級のリックです。
五人で十数匹のゴブリンは確かにきついかもしれませんね。
ここはゴブリンが良く群れるところではありますけれど、こんな森の浅いところで十数匹も出るのは珍しいかもしれません。
他にもゴブリンは見ましたか?」
「いや、初めて遭ったのが奴らだった。
最初は二匹ぐらいしか見えなかったんで、こっちもなめてかかったのが悪かったみたいだな。
戦いを始めるとすぐに10匹以上に増えたからな。
ところでリックはしょっちゅうここへきているのか?
それも一人で?」
「ええ、僕はいつもソロですよ。」
「それにしても、強かったなぁ。
もしかして7級なのか?」
「いいえ、8級ですよ。
ところで、そちらは怪我をされている方もいるようだし、今日は帰られた方が良いのでは?」
「おう、そうするよ。
稼ぎよりも命あっての物種だ。
今日はリックに会えて本当に良かったぜ。
俺たちは帰るけれど、リックはまだやっていくのか?」
「はい、そのつもりです。
じゃぁ、気を付けて。」
僕はそう言って5人組のパーティーと別れた。
怪我をしている奴もいたけれど、敢えて治癒魔法を使ったりはしない。
左程の怪我ではないからそれなりの手当さえしておけば、大事には至らないはずだ。
普通8級ならばポーションも持っている筈だからね。
ゴブリンの討伐証明は、右の耳を持ってゆくことと、魔石を取ることだ。
但し、ゴブリンの魔石は小さいので買取額は安い。
そのために魔石は売らずに、僕の錬金術で使うことが多い。
ゴブリンの小さな魔石でも工夫次第で色々な用途に使えるんだ。
結局、僕が倒したのは14匹だった。
ローヴァル達は、僕が助けに入るまでに三匹を倒していたのでその分だけの耳と魔石を取って行った。
加勢して倒した僕の分を俺たちのものだと主張しないだけましかな。
偶に助けられても、そんなことで文句をつける奴がいるらしい。
だから危ない場面でも相手から助けを求められない限りは、救助に入らない場合が多いらしいね。
助けを求められた時でさえ、取り分で揉めることはあるらしいからね。
今回はその意味では僕も助かったよ。
下手に揉め事に関わると時間を取られるだけだからね。
で、ゴブリンの後始末をしてから森へ入っていったわけなんだが、間もなく、普段に比べてゴブリンとの遭遇率がかなり多いことに気づいた。
百メートルも進まないうちに二度、十匹以上のゴブリンの群れに遭遇することは、これまでシラブルの森での経験に無いことなんだ。
それから更に二度も遭遇して延べで70匹を超えるゴブリン討伐をすることになったから、間違いなく異常だと感じた。
そのためにギルドへ知らせようと南門へ戻りかけている最中に、今度はオークの集団にぶつかった。
オークが数十匹も群れているんだ。
僕がシラブルに来るようになったのは三か月ほど前であり、左程の経験があるわけではないけれど、これまでオークに出会ったのは三度だけ、それももっと深い場所であり、その時は一度に数匹程度だったので、今回は少々驚いた。
これだけの数が居ればオーク・ジェネラルなどが率いていてもおかしくないんだ。
ここであまり時間を取っているとそれだけギルドに知らせるのが遅くなる。
僕は普段ならば、あまりしないことをやった。
空間魔法でこのオークの群れの魔石を一気に抜きだしたんだ。
魔石は魔物にとっては第二の心臓に等しく、こいつを抜かれると間違いなく死ぬ。
オークの場合、肉が高額で買い取ってくれるんで、これまでは解体して、主要な肉を持ち帰っていたんだが、今回は解体の暇を惜しんで死体をそのままインベントリに放り込んだ。
全部で47匹のオークであり、中にはアーチャー、ナイト、メイジそれにチーフとジェネラルもいたようだ。
収納するとそれらのことがすぐに分かるからね。
一々、鑑定をかける必要もない。
それからは駆け足でシラブルを離れ、南門へ向かったよ。
本来ならば僕の属している西支部へ行くところなんだけれど、今日は特別だから、南支部へ直行した。
受付は左程混んではいなかったのですぐに受付のお姉さんに告げた。
「シラブルの森で異変が起きています。
何処に知らせればよいですか?」
このお姉さん、僕の言葉を信用していないのかのんびりとした返事が返って来た。
「あら、見かけない子ね。
新人さんかな?
異変ってどんなこと?」
「シラブルの浅い場所でゴブリンが少なくとも十数匹の群れで五回も遭遇しました。
そこから戻る途中にはジェネラルが率いるオークの群れ47匹にも遭遇しました。
これまでに無かったことですので、シラブルの森に何か異変が起きています。」
「うーん、坊やの証言だけではねぇ。
他に仲間や証人とか証拠は無いの?」
「証拠ならゴブリンの耳70匹分がありますし、オーク47体分もあります。
ここで出すこともできますけれど、解体所若しくは換金所の方が良いでしょうか?」
その言葉で驚きの表情を浮かべながら、お姉さんが言った。
「貴方、本当に持っているの?
じゃ、いらっしゃい。」
坊やから貴方に言い方が変わったね。
少しは僕のことを見直したんだろうか?
43
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢は鏡映しの夢を見る
重田いの
ファンタジー
とあるファンタジー小説の悪役令嬢の身体の中に入った日本人の社畜の魂である「私」。
とうの悪役令嬢は断罪イベントの衝撃で死んでしまったあと。
このままいけば修道院に押し込められ、暗殺されてしまう!
助けてくれる男はいないので魔物と手を組んでどうにかします!!
ほぼ一人で奴らをみなごろすタイプの悪役令嬢です。
転生して捨てられたけど日々是好日だね。【二章・完】
ぼん@ぼおやっじ
ファンタジー
おなじみ異世界に転生した主人公の物語。
転生はデフォです。
でもなぜか神様に見込まれて魔法とか魔力とか失ってしまったリウ君の物語。
リウ君は幼児ですが魔力がないので馬鹿にされます。でも周りの大人たちにもいい人はいて、愛されて成長していきます。
しかしリウ君の暮らす村の近くには『タタリ』という恐ろしいものを封じた祠があたのです。
この話は第一部ということでそこまでは完結しています。
第一部ではリウ君は自力で成長し、戦う力を得ます。
そして…
リウ君のかっこいい活躍を見てください。
【完結】竜騎士の私は竜の番になりました!
胡蝶花れん
ファンタジー
ここは、アルス・アーツ大陸。
主に5大国家から成り立つ大陸である。
この世界は、人間、亜人(獣に変身することができる。)、エルフ、ドワーフ、魔獣、魔女、魔人、竜などの、いろんな種族がおり、また魔法が当たり前のように使える世界でもあった。
この物語の舞台はその5大国家の内の一つ、竜騎士発祥の地となるフェリス王国から始まる、王国初の女竜騎士の物語となる。
かくして、竜に番(つがい)認定されてしまった『氷の人形』と呼ばれる初の女竜騎士と竜の恋模様はこれいかに?! 竜の番の意味とは?恋愛要素含むファンタジーモノです。
※毎日更新(平日)しています!(年末年始はお休みです!)
※1話当たり、1200~2000文字前後です。
事故に遭いました~俺って全身不随?でも異世界では元気ハツラツ?
サクラ近衛将監
ファンタジー
会社員の俺が交通事故に遭いました。二か月後、病院で目覚めた時、ほぼ全身不随。瞼と瞳が動かせるものの、手足も首も動かない。でも、病院で寝ると異世界の別人の身体で憑依し、五体満足で生活している。また、異世界で寝ると現代世界に目が覚めるが体の自由は利かない。
睡眠の度に異世界と現代世界を行ったり来たり、果たして、現代社会の俺は、元の身体に戻れる方法があるのだろうか?
そんな男の二重生活の冒険譚です。
毎週水曜日午後8時に投稿予定です。
僕に仕えるメイドは世界最強の英雄です1~またクビになったけど、親代わりのメイドが慰めてくれるので悲しくなんてない!!~
あきくん☆ひろくん
ファンタジー
仕事を失い、居場所をなくした青年。
彼に仕えるのは――世界を救った英雄たちだった。
剣も魔法も得意ではない主人公は、
最強のメイドたちに守られながら生きている。
だが彼自身は、
「守られるだけの存在」でいることを良しとしなかった。
自分にできることは何か。
この世界で、どう生きていくべきか。
最強の力を持つ者たちと、
何者でもない一人の青年。
その主従関係は、やがて世界の歪みと過去へと繋がっていく。
本作は、
圧倒的な安心感のある日常パートと、
必要なときには本格的に描かれる戦い、
そして「守られる側の成長」を軸にした
完結済み長編ファンタジーです。
シリーズ作品の一編ですが、本作単体でもお楽しみいただけます。
最後まで安心して、一気読みしていただければ幸いです。
精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない
よっしぃ
ファンタジー
俺には僅かながら魔力がある。この世界で魔力を持った人は少ないからそれだけで貴重な存在のはずなんだが、俺の場合そうじゃないらしい。
魔力があっても普通の魔法が使えない俺。
そんな俺が唯一使える魔法・・・・そんなのねーよ!
因みに俺の周囲には何故か精霊が頻繁にやってくる。
任意の精霊を召還するのは実はスキルなんだが、召喚した精霊をその場に留め使役するには魔力が必要だが、俺にスキルはないぞ。
極稀にスキルを所持している冒険者がいるが、引く手あまたでウラヤマ!
そうそう俺の総魔力量は少なく、精霊が俺の周囲で顕現化しても何かをさせる程の魔力がないから直ぐに姿が消えてしまう。
そんなある日転機が訪れる。
いつもの如く精霊が俺の魔力をねだって頂いちゃう訳だが、大抵俺はその場で気を失う。
昔ひょんな事から助けた精霊が俺の所に現れたんだが、この時俺はたまたまうつ伏せで倒れた。因みに顔面ダイブで鼻血が出たのは内緒だ。
そして当然ながら意識を失ったが、ふと目を覚ますと俺の周囲にはものすごい数の魔石やら素材があって驚いた。
精霊曰く御礼だってさ。
どうやら俺の魔力は非常に良いらしい。美味しいのか効果が高いのかは知らんが、精霊の好みらしい。
何故この日に限って精霊がずっと顕現化しているんだ?
どうやら俺がうつ伏せで地面に倒れたのが良かったらしい。
俺と地脈と繋がって、魔力が無限増殖状態だったようだ。
そしてこれが俺が冒険者として活動する時のスタイルになっていくんだが、理解しがたい体勢での活動に周囲の理解は得られなかった。
そんなある日、1人の女性が俺とパーティーを組みたいとやってきた。
ついでに精霊に彼女が呪われているのが分かったので解呪しておいた。
そんなある日、俺は所属しているパーティーから追放されてしまった。
そりゃあ戦闘中だろうがお構いなしに地面に寝そべってしまうんだから、あいつは一体何をしているんだ!となってしまうのは仕方がないが、これでも貢献していたんだぜ?
何せそうしている間は精霊達が勝手に魔物を仕留め、素材を集めてくれるし、俺の身をしっかり守ってくれているんだが、精霊が視えないメンバーには俺がただ寝ているだけにしか見えないらしい。
因みにダンジョンのボス部屋に1人放り込まれたんだが、俺と先にパーティーを組んでいたエレンは俺を助けにボス部屋へ突入してくれた。
流石にダンジョン中層でも深層のボス部屋、2人ではなあ。
俺はダンジョンの真っただ中に追放された訳だが、くしくも追放直後に俺の何かが変化した。
因みに寝そべっていなくてはいけない理由は顔面と心臓、そして掌を地面にくっつける事で地脈と繋がるらしい。地脈って何だ?
俺を凡の生産職だからと追放したS級パーティ、魔王が滅んで需要激減したけど大丈夫そ?〜誰でもダンジョン時代にクラフトスキルがバカ売れしてます~
風見 源一郎
ファンタジー
勇者が魔王を倒したことにより、強力な魔物が消滅。ダンジョン踏破の難易度が下がり、強力な武具さえあれば、誰でも魔石集めをしながら最奥のアイテムを取りに行けるようになった。かつてのS級パーティたちも護衛としての需要はあるもの、単価が高すぎて雇ってもらえず、値下げ合戦をせざるを得ない。そんな中、特殊能力や強い魔力を帯びた武具を作り出せる主人公のクラフトスキルは、誰からも求められるようになった。その後勇者がどうなったのかって? さぁ…
異世界転生 剣と魔術の世界
小沢アキラ
ファンタジー
普通の高校生《水樹和也》は、登山の最中に起きた不慮の事故に巻き込まれてしまい、崖から転落してしまった。
目を覚ますと、そこは自分がいた世界とは全く異なる世界だった。
人間と獣人族が暮らす世界《人界》へ降り立ってしまった和也は、元の世界に帰るために、人界の創造主とされる《創世神》が眠る中都へ旅立つ決意をする。
全三部構成の長編異世界転生物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる