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第五章 ブルボン家の嫁
5―1 嫁入りの準備?
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ヴィオラで~す。
私(ヴィオラ)も、とうとうこの初秋に王立学院中等部を卒業いたしました。
学院を卒業してなお、王都にとどまる理由はありません。
従って、私(ヴィオラ)は、ロデアルに戻って花嫁修業(?)をすることになります。
その前に婚約者としての義務を果たすために、レイノルズ様とデートですね。
王都で評判の歌劇を見に行きました。
前世のオペラなどと違うのは、バレエのような踊りがふんだんに出て来ることでしょうかね。
俳優さんは、演技、ダンスそれに歌も上手でなければならないようなのです。
出し物は、三人姉妹の恋物語で、三者三様の恋をして、山あり谷ありの冒険を挟みながら、最後は三人共に結ばれてハッピーエンドの大団円を迎えるものでした。
演題は、「カスベル家の三姉妹」ですが、前世で読んだ「若草物語」を何となく思い出しました。
設定は違うんですよ。
若草物語は貧しい家庭の四姉妹がヒロインですが、この歌劇は大商人の家に生まれた三人の娘たちがヒロインでした。
話の筋も当然に違うのですけれど、そんなイメージが沸いたのは何故でしょうね?
いずれにせよ、歌も演技も踊りも素敵でしたし、レイノルズ様との一緒のひと時を楽しく過ごせたのは間違いありません。
ところで、既にブルボン家とエルグンド家の間で婚儀の打ち合わせが始まっており、私(ヴィオラ)が式神を飛ばして確認したところでは、来年の初夏に嫁入りがほぼ決まったようでございます。
一つには、レイノルズ様の王都騎士団での年季が来年の春季末に開けるため、レイノルズ様のセルデン帰還後に式を挙げることが望ましいこと。
また、これから冬場にかけてブルボン領への旅はなかなか厳しいものになります。
山地に雪が降ると食糧を求めて魔物が街道にまで出てくることもありますので、冬の旅は大層危険な場合もあるのです。
相応の護衛はつけるにしても、おめでたい式典を控えての旅路を血で穢(けが)してはいけないということから、山地の雪解けを待っての嫁入りと言うことになりました。
さて、嫁入りの準備について、私(ヴィオラ)が何かをするというのはほとんどありませんが、精々、行儀作法などを習うなどをするぐらいでしょうか。
これも妙な話であるのですけれど、王立学院では教わっていないようなしきたり等の話や、ブルボン家独自の慣行儀礼などを習うことになります。
こうした場合の講師は、王都やブルボン領からわざわざ呼び寄せて行うことになるのです。
後は、新たな衣装を造るための採寸でしょうか。
これまで余り積極的にはして来なかったお化粧なども、化粧師を雇って教えてもらいます。
いずれも五日の間に二度程度のことで、さほどに頻繁に行うことではありません。
情操教育に近い歌舞音曲の類は、既に王都にいらっしゃる各師匠のお墨付きをもらっていますので私(ヴィオラ)には必要ありません。
私(ヴィオラ)の身長の方は幾分伸びましたけれど、0.9尋(約155センチ)程度だと思いますし、バストは未だ前世で云うA75程度じゃないかと思うのです。
前世では、ブラジャーなんかにほとんど縁がありませんでしたのでよくは知らないのですけれど、高校生程度ならこれでも良いのかしらと思ったり、・・・。
でも母や姉のブラジャーサイズから見るとこっちの世界では私(ヴィオラ)のおっぱいはかなり小さ目のように思えるんですよねぇ。
ライヒベルゼン王国は、前世の白人系の人種が非常に多いので、一般的におっぱいの大きい人が多いのかもしれません。
でも、私(ヴィオラ)はめげませんよ。
私(ヴィオラ)は、きっと成長期なんです。
母の遺伝子を受け継いでいれば、きっとこれから身長も胸回りも大きくなると信じています。
一方でレイノルズ様は、身長が1.06尋(約182センチ)ほどもあるんです。
ですから並んだ時に釣り合うように、せめて0.98尋程度にはなりたいのですけれど、高望みなのでしょうか。
ルテナに相談したら、私(ヴィオラ)の場合は、魔力保有量が大きいために寿命がかなり延びる所為もあって、身体の成長速度が普通の人に比べると遅くなるのだそうです。
普通に成人女性の体形になるには、もう10年はかかりそうと言われてしまいました。
あらまぁ、びっくり、10年って・・・・。
私(ヴィオラ)が23~24歳ぐらいになりますよね。
前世の地球年齢で云うと30歳ぐらいになるはずですけれど・・・・。
アラサーになってようやく人並み程度ですか。
なんとも気の長い話ですね。
じゃぁ、嫁入りの際も体形はほぼこのままですね。
30歳前後まで身長が伸びる人って、こっちの世界では居るのかしら。
従者たちに何となく私の異常さが知られてしまいそうです。
でも、そこは特異体質で誤魔化すしかないですよね。
仮に、この30歳という年齢が私(ヴィオラ)の成熟期だとして、寿命は1.5倍くらい?
ルテナに訊いたところ、とんでもない答えが返ってきました。
私(ヴィオラ)は、人族から外れてハイヒューマンになる可能性が高く、これまで前例がないけれど、少なくとも寿命は500年以上になる可能性が高いということでした。
ワオデュール大陸にはいませんけれど、未だ名の付けられていない東にある大陸に住むエルフ族のハイエルフよりも私の魔力量が多いので、ハイエルフ程度には長生きする可能性があるそうです。
因みにエルフで概ね500年程度、ハイエルフだと千年を超える寿命だそうです。
ハイエルフの古老は二千年近く生きているのだそうですよ。
これはちょっと真剣に人生設計を考えておかねばなりませんね。
少なくともライヒベルゼン王国の住民での長寿の方は、概ね70歳で、71歳を超える方は滅多にいないそうです。
私がこちらの24歳前後でほぼ成人体形になって、同級生の13歳から14歳前後の若さを保っているとすれば、それだけでいろいろと勘繰られてしまいますよね。
そこまで特異体質でごまかしがきくかどうかはわかりません。
前世では、「25歳はお肌の曲がり角」といわれていた時代があったそうです。
セリヴェル世界で云えば、「19歳はお肌の曲がり角」なんでしょうか?
でも私の場合はそれから5年経っても肌がぴちぴちで若々しいわけですから、とっても目立ちますよねぇ。
お母さまが、現在32歳ですけれど、その年になっても現在のお姉さまと同じ程度の若さを保っているとなれば、傍目から見てきっと奇妙に思えるでしょうね。
うーん、これは老けて見える化粧術を考案しなければならないのかしら、・・・・。
それとも幻影で誤魔化すのか・・・・。
いずれにしろ、今のところは良いですけれど、五~六年先には、何らかの対策を講じなければならなくなりそうです。
あと、心配なのは、母体として大丈夫かと言うことですね。
一応、月の物は始まっていますから、女としての身体はそれなりに出来上がっていると思うのですけれど・・・・。
これもルテナに訊いたら、受胎及び出産を含めて、そっちは大丈夫と請け負ってくれました。
ルテナって、もしかして産婦人科のお医者様?
私(ヴィオラ)の使い魔のはずだけれど、とっても優秀ですよね。
まぁ、嫁としての務めはそれなりに果たせそうですので、そっちは当面成り行きに任せておきましょう。
あ、そういえば、寡婦の家庭教師の方が男女の営みについていろいろと教えてくれましたよ。
嫁入り前には、やっぱりそんなことまで覚えておくんですね。
セリヴェル世界でも殿方のための娼館はありますけれど、前世であったような猥褻な画像(春画)は裕福な者が秘蔵していて通常は見られません。
また、雑誌に近いものはありますけれど、官能小説もほぼ非売品ですね。
ですから、普通の子女が男女の営みについて普通の生活上の見聞で覚えられることはかなり少ないんです。
学院でもそうした話はオフリミットでしたね。
まぁ、そんな話は置いといて、結婚までは結構な暇がありますので、私(ヴィオラ)は日々錬金術等で魔導具の開発にいそしんでいます。
そうそう、私(ヴィオラ)だけでなく、お兄様もお姉さまも婚儀が決まっていますよ。
お姉さまは、私より早くこの冬季一の月に、お兄様は来年秋季三の月に婚儀が予定されています。
私(ヴィオラ)の場合も同じですけれど、華燭の典は、いずれも王都で行われます。
領地で開催することも稀にありますけれど、他の貴族へのお披露目と言う意味合いで、王都で催されることが多いのです。
このために王都では、貴族用の結婚式場が三か所も用意されているのですよ。
侯爵以上の貴族の場合は、王都別邸で開催することもままありますけれど、別邸に務める従者たちの苦労を減らすためにも、結婚式場を利用することが多いようです。
ここ一年で娘二人が続けて居なくなることから、お父様とお母さまは少し寂しいかもしれませんね。
でもお兄様のお嫁さんが新たな家族として増えます。
冬季一の月5日にお姉さまの結婚式が王都のサベラ・デ・マヒと言う結婚式場で催されました。
勿論私(ヴィオラ)も参加しましたよ。
お姉さま、華やかな装いで美しく、とっても笑顔が素敵でしたね。
お相手のエリオット・エル・ド・ヴァル・オランズ・ハンスリーデン様は、ハンスリーデン伯爵家の長男です。
いずれはお姉さまも伯爵夫人と呼ばれることになりますね。
式典の前にひとしきりハンスリーデン伯爵の親族の方々とも顔合わせをして親交を深めました。
当然のことながら、私(ヴィオラ)には許嫁が居ますので、結婚式に参加する際には、他の出席者に知らしめるように必ず身に着けるアクセサリーが二つあります。
薬指にピンク色の宝石がついた婚約指輪、それに左肩からピンク色のサッシュをつけます。
この二つのアクセサリーで婚約者がいることが傍目にも分かるわけです。
婚儀の式典への参加者のドレスはやや控えめな色合いが多いのですけれど、実際にはさほど縛られてはいませんから、皆さん自由に着飾っていますね。
一般的には親族の娘は、基本的に白系のドレスが多いんです。
私も乳白色のドレスで出席いたしました。
因みにブルボン侯爵夫妻は出席いたしましたけれど、レイノルズ様は欠席しています。
夫になるエリオット様との接点が薄いためだろうと思いますし、我が家との縁も婚約だけですので正式に結婚するまでは、招待されない限り、参加を遠慮するのが慣例なのです。
そのレイノルズ様も、元々兄の式典には友人として参加する予定でしたが、さらに私と結婚した後での結婚式なので、その際は親戚としての参加になりますね。
そうして、私と結婚してからは、ハンスリーデン伯爵家とも遠戚としてのお付き合いが生まれるはずですね。
この式典参加のために王都に出かけたので、またまたレイノルズ様とデートをしましたよ。
機会が有ればデートをすることが婚約者の義務でもあるのです。
私(ヴィオラ)も、とうとうこの初秋に王立学院中等部を卒業いたしました。
学院を卒業してなお、王都にとどまる理由はありません。
従って、私(ヴィオラ)は、ロデアルに戻って花嫁修業(?)をすることになります。
その前に婚約者としての義務を果たすために、レイノルズ様とデートですね。
王都で評判の歌劇を見に行きました。
前世のオペラなどと違うのは、バレエのような踊りがふんだんに出て来ることでしょうかね。
俳優さんは、演技、ダンスそれに歌も上手でなければならないようなのです。
出し物は、三人姉妹の恋物語で、三者三様の恋をして、山あり谷ありの冒険を挟みながら、最後は三人共に結ばれてハッピーエンドの大団円を迎えるものでした。
演題は、「カスベル家の三姉妹」ですが、前世で読んだ「若草物語」を何となく思い出しました。
設定は違うんですよ。
若草物語は貧しい家庭の四姉妹がヒロインですが、この歌劇は大商人の家に生まれた三人の娘たちがヒロインでした。
話の筋も当然に違うのですけれど、そんなイメージが沸いたのは何故でしょうね?
いずれにせよ、歌も演技も踊りも素敵でしたし、レイノルズ様との一緒のひと時を楽しく過ごせたのは間違いありません。
ところで、既にブルボン家とエルグンド家の間で婚儀の打ち合わせが始まっており、私(ヴィオラ)が式神を飛ばして確認したところでは、来年の初夏に嫁入りがほぼ決まったようでございます。
一つには、レイノルズ様の王都騎士団での年季が来年の春季末に開けるため、レイノルズ様のセルデン帰還後に式を挙げることが望ましいこと。
また、これから冬場にかけてブルボン領への旅はなかなか厳しいものになります。
山地に雪が降ると食糧を求めて魔物が街道にまで出てくることもありますので、冬の旅は大層危険な場合もあるのです。
相応の護衛はつけるにしても、おめでたい式典を控えての旅路を血で穢(けが)してはいけないということから、山地の雪解けを待っての嫁入りと言うことになりました。
さて、嫁入りの準備について、私(ヴィオラ)が何かをするというのはほとんどありませんが、精々、行儀作法などを習うなどをするぐらいでしょうか。
これも妙な話であるのですけれど、王立学院では教わっていないようなしきたり等の話や、ブルボン家独自の慣行儀礼などを習うことになります。
こうした場合の講師は、王都やブルボン領からわざわざ呼び寄せて行うことになるのです。
後は、新たな衣装を造るための採寸でしょうか。
これまで余り積極的にはして来なかったお化粧なども、化粧師を雇って教えてもらいます。
いずれも五日の間に二度程度のことで、さほどに頻繁に行うことではありません。
情操教育に近い歌舞音曲の類は、既に王都にいらっしゃる各師匠のお墨付きをもらっていますので私(ヴィオラ)には必要ありません。
私(ヴィオラ)の身長の方は幾分伸びましたけれど、0.9尋(約155センチ)程度だと思いますし、バストは未だ前世で云うA75程度じゃないかと思うのです。
前世では、ブラジャーなんかにほとんど縁がありませんでしたのでよくは知らないのですけれど、高校生程度ならこれでも良いのかしらと思ったり、・・・。
でも母や姉のブラジャーサイズから見るとこっちの世界では私(ヴィオラ)のおっぱいはかなり小さ目のように思えるんですよねぇ。
ライヒベルゼン王国は、前世の白人系の人種が非常に多いので、一般的におっぱいの大きい人が多いのかもしれません。
でも、私(ヴィオラ)はめげませんよ。
私(ヴィオラ)は、きっと成長期なんです。
母の遺伝子を受け継いでいれば、きっとこれから身長も胸回りも大きくなると信じています。
一方でレイノルズ様は、身長が1.06尋(約182センチ)ほどもあるんです。
ですから並んだ時に釣り合うように、せめて0.98尋程度にはなりたいのですけれど、高望みなのでしょうか。
ルテナに相談したら、私(ヴィオラ)の場合は、魔力保有量が大きいために寿命がかなり延びる所為もあって、身体の成長速度が普通の人に比べると遅くなるのだそうです。
普通に成人女性の体形になるには、もう10年はかかりそうと言われてしまいました。
あらまぁ、びっくり、10年って・・・・。
私(ヴィオラ)が23~24歳ぐらいになりますよね。
前世の地球年齢で云うと30歳ぐらいになるはずですけれど・・・・。
アラサーになってようやく人並み程度ですか。
なんとも気の長い話ですね。
じゃぁ、嫁入りの際も体形はほぼこのままですね。
30歳前後まで身長が伸びる人って、こっちの世界では居るのかしら。
従者たちに何となく私の異常さが知られてしまいそうです。
でも、そこは特異体質で誤魔化すしかないですよね。
仮に、この30歳という年齢が私(ヴィオラ)の成熟期だとして、寿命は1.5倍くらい?
ルテナに訊いたところ、とんでもない答えが返ってきました。
私(ヴィオラ)は、人族から外れてハイヒューマンになる可能性が高く、これまで前例がないけれど、少なくとも寿命は500年以上になる可能性が高いということでした。
ワオデュール大陸にはいませんけれど、未だ名の付けられていない東にある大陸に住むエルフ族のハイエルフよりも私の魔力量が多いので、ハイエルフ程度には長生きする可能性があるそうです。
因みにエルフで概ね500年程度、ハイエルフだと千年を超える寿命だそうです。
ハイエルフの古老は二千年近く生きているのだそうですよ。
これはちょっと真剣に人生設計を考えておかねばなりませんね。
少なくともライヒベルゼン王国の住民での長寿の方は、概ね70歳で、71歳を超える方は滅多にいないそうです。
私がこちらの24歳前後でほぼ成人体形になって、同級生の13歳から14歳前後の若さを保っているとすれば、それだけでいろいろと勘繰られてしまいますよね。
そこまで特異体質でごまかしがきくかどうかはわかりません。
前世では、「25歳はお肌の曲がり角」といわれていた時代があったそうです。
セリヴェル世界で云えば、「19歳はお肌の曲がり角」なんでしょうか?
でも私の場合はそれから5年経っても肌がぴちぴちで若々しいわけですから、とっても目立ちますよねぇ。
お母さまが、現在32歳ですけれど、その年になっても現在のお姉さまと同じ程度の若さを保っているとなれば、傍目から見てきっと奇妙に思えるでしょうね。
うーん、これは老けて見える化粧術を考案しなければならないのかしら、・・・・。
それとも幻影で誤魔化すのか・・・・。
いずれにしろ、今のところは良いですけれど、五~六年先には、何らかの対策を講じなければならなくなりそうです。
あと、心配なのは、母体として大丈夫かと言うことですね。
一応、月の物は始まっていますから、女としての身体はそれなりに出来上がっていると思うのですけれど・・・・。
これもルテナに訊いたら、受胎及び出産を含めて、そっちは大丈夫と請け負ってくれました。
ルテナって、もしかして産婦人科のお医者様?
私(ヴィオラ)の使い魔のはずだけれど、とっても優秀ですよね。
まぁ、嫁としての務めはそれなりに果たせそうですので、そっちは当面成り行きに任せておきましょう。
あ、そういえば、寡婦の家庭教師の方が男女の営みについていろいろと教えてくれましたよ。
嫁入り前には、やっぱりそんなことまで覚えておくんですね。
セリヴェル世界でも殿方のための娼館はありますけれど、前世であったような猥褻な画像(春画)は裕福な者が秘蔵していて通常は見られません。
また、雑誌に近いものはありますけれど、官能小説もほぼ非売品ですね。
ですから、普通の子女が男女の営みについて普通の生活上の見聞で覚えられることはかなり少ないんです。
学院でもそうした話はオフリミットでしたね。
まぁ、そんな話は置いといて、結婚までは結構な暇がありますので、私(ヴィオラ)は日々錬金術等で魔導具の開発にいそしんでいます。
そうそう、私(ヴィオラ)だけでなく、お兄様もお姉さまも婚儀が決まっていますよ。
お姉さまは、私より早くこの冬季一の月に、お兄様は来年秋季三の月に婚儀が予定されています。
私(ヴィオラ)の場合も同じですけれど、華燭の典は、いずれも王都で行われます。
領地で開催することも稀にありますけれど、他の貴族へのお披露目と言う意味合いで、王都で催されることが多いのです。
このために王都では、貴族用の結婚式場が三か所も用意されているのですよ。
侯爵以上の貴族の場合は、王都別邸で開催することもままありますけれど、別邸に務める従者たちの苦労を減らすためにも、結婚式場を利用することが多いようです。
ここ一年で娘二人が続けて居なくなることから、お父様とお母さまは少し寂しいかもしれませんね。
でもお兄様のお嫁さんが新たな家族として増えます。
冬季一の月5日にお姉さまの結婚式が王都のサベラ・デ・マヒと言う結婚式場で催されました。
勿論私(ヴィオラ)も参加しましたよ。
お姉さま、華やかな装いで美しく、とっても笑顔が素敵でしたね。
お相手のエリオット・エル・ド・ヴァル・オランズ・ハンスリーデン様は、ハンスリーデン伯爵家の長男です。
いずれはお姉さまも伯爵夫人と呼ばれることになりますね。
式典の前にひとしきりハンスリーデン伯爵の親族の方々とも顔合わせをして親交を深めました。
当然のことながら、私(ヴィオラ)には許嫁が居ますので、結婚式に参加する際には、他の出席者に知らしめるように必ず身に着けるアクセサリーが二つあります。
薬指にピンク色の宝石がついた婚約指輪、それに左肩からピンク色のサッシュをつけます。
この二つのアクセサリーで婚約者がいることが傍目にも分かるわけです。
婚儀の式典への参加者のドレスはやや控えめな色合いが多いのですけれど、実際にはさほど縛られてはいませんから、皆さん自由に着飾っていますね。
一般的には親族の娘は、基本的に白系のドレスが多いんです。
私も乳白色のドレスで出席いたしました。
因みにブルボン侯爵夫妻は出席いたしましたけれど、レイノルズ様は欠席しています。
夫になるエリオット様との接点が薄いためだろうと思いますし、我が家との縁も婚約だけですので正式に結婚するまでは、招待されない限り、参加を遠慮するのが慣例なのです。
そのレイノルズ様も、元々兄の式典には友人として参加する予定でしたが、さらに私と結婚した後での結婚式なので、その際は親戚としての参加になりますね。
そうして、私と結婚してからは、ハンスリーデン伯爵家とも遠戚としてのお付き合いが生まれるはずですね。
この式典参加のために王都に出かけたので、またまたレイノルズ様とデートをしましたよ。
機会が有ればデートをすることが婚約者の義務でもあるのです。
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