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第三章 学院生活編
3ー26 夏休み その四
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ヴィオラです。
ロデアルに戻って夏休みを満喫する予定が崩れてしまい、若干気落ちしている私(ヴィオラ)でした。
でも、まぁね、友人であるエミリア王女のためですから多少の不便は我慢せざるを得ません。
でも、彼女が来たことでもう一つ面倒なことが起きているようなのでものすごく困惑しているんです。
エミリア王女は、王都から従者や護衛など30名ほどを引き連れてきているんですけれど、それは飽くまで公式な人数であって、非公式にはもっとたくさんの人数がロデアルに入り込んでいるようなのです。
そうしてエミリア王女自身は、多分そのことを知りません。
単なる陰供なら、護衛ですからあまり心配しなくても良いのでしょうけれど、チョットそれとは違うみたいで私(ヴィオラ)は困惑していますし、対応に苦慮しています。
王都に13か月以上も滞在していると、自然とこれまで知らなかったことを知り、見えなかったものが見えるようになることが有ります。
その一つが、王家が保有する「草」と呼ばれる組織の存在です。
何というか、江戸時代の忍びの者を想像すれば良いのかもしれません。
諜報組織であるとともに、王家の闇を扱う組織でもあるようなのです。
王都で生活していると、様々な場面でそうした「草」と呼ばれる人達が暗躍していることを知りました。
王宮内のとあるところにボスが居て、全体を統括しているような組織なのですけれど、実は内部が非常に複雑です。
多分、当初は一枚岩で出来上がっていた小規模な組織なのでしょうけれど、組織が大きくなるに従って、役割ごとに分化・専門化が進み、なおかつ、それに王宮内の派閥勢力まで関わっているものですから、とても一枚岩と言えるような組織ではありません。
おまけに管轄やら権限をめぐってしばしば縄張り争いまで起きているような組織ですから、まさしく魑魅魍魎の世界になっているんです。
私(ヴィオラ)は優れた鑑定能力を持っていますから、人定がかなりの確度でできちゃいます。
なので、王家の「草」と呼ばれる構成員の7割ほどは既に特定できているんです。
でも残り3割は、王都やロデアルなどに居ない人達ですから、名簿などから名前はわかっていても、私(ヴィオラ)が顔を知らない人物ですね。
本来は秘密であるべき「草」の存在や正体がばれているわけですから、王家にとっては由々しき事態なのかも知れませんが、私(ヴィオラ)には、私(ヴィオラ)の家族や友人、それにロデアルに住む大勢の民を守らねばならない使命(私が勝手にそう思っているだけの使命で~す。)がありますので、その使命に関わりがありそうなことは、暇に飽かせて、事前に色々と調べちゃっているのです。
で、今回のエミリア王女のロデアル訪問に際しては、宰相の命により、陰の護衛としてついてきた草が8名もいます。
そのうちの二人は、今回エミリア王女様の侍女の一人としてついてきたイスメルラルダであり、侍従のマイケルトンなのです。
この「草」であるイスメラルダとマイケルトンは、普段から王都でもエミリア王女の警護を陰ながらしていますが、常時エミリア王女のお傍付きメイドを務めているアレサさんとは異なり、滅多に人目にはつかない人達ですね。
因みにメイドのアレサさんは「草」ではありませんが、武にも通じた強い女性なのですよ。
これだけなら良いのですけれど宰相の知らないうちに「草」の別組織が動いていました。
宰相がエミリア王女の警護を頼んだ部署は、所謂王族の警護を一手に扱う第一部で、今回はその中の第三課第二小隊の面々が警護についています。
宰相の知らないうちに動いている別組織は、関係者の間では暗部とも揶揄されている第五部の者たちです。
この組織、暗殺部隊として動くことが多い組織なのです。
従って毒の取り扱いに詳しく、暗器による直接的な殺害も行っているようです。
この組織が王家につながる者の暗殺に動くことは極めて珍しいことなのですが、組織が大きくなりすぎてうまく管理ができていないのでしょうね。
本来の指揮系統から外れた仕事を闇で請け負うような組織に変貌しているのです。
但し、彼らにも何らかの矜持があるのかもしれませんが、王族からの依頼でなければ動きません。
ですから彼らが動いているとすれば、本来のボスからの指示か、若しくは王族の誰かの依頼により動いているということなのです。
エミリア王女が夏休みにロデアルを訪問するという話が出てから、念のために王家の中でのエミリア王女の立ち位置を調べてみました。
エミリア王女は、国王様の側室の娘であって、王位継承権は6番目になっています。
王位継承の一番目は王太子であるマジソン様(王妃クレア様の第一子)、同第二位は第二王子であるベルノルド様(側室カタリーナ様の第一子)、第三位は第三王子であるエグモント様(側室アマーリア様の第一子)、第四位は第一王女であるアレクシア様(王妃クレア様の第二子)なのですけれど、すでにご婚約が決まっていて、結婚されれば王位継承権は一応外れます。
但し、王位継承者が不在になった場合には、他家に嫁いでいたとしても王位継承権の復活がなされるようです。
一応は王位継承権の場合、男性が優位であり、なおかつ直系が優遇されるようです。
第五位は第二王女であるオリヴィエラ様(側室アマーリア様の第二子)で、第六位は第三王女であるメレシア様(王妃クレア様の第三子)、その次がエミリア王女なのです。
前にも申し上げたかもしれませんが、王宮外では国王派と王弟派の対立があるのですけれど、王弟であるフィルダス公爵の王位継承権は直系優先のために、現国王が即位した時点で傍系となり、現状では第七位となっているのです。
王位継承権がそれほど低いと普通は勢力争いにもならないはずなのに、なぜか貴族の間では大きな勢力となっているのは不思議ですよね。
どちらかというと反国王派が寄り集まり、その旗頭に担ぎ上げられたのが王弟のフィルダス公爵ということなのでしょうか?
現状の第六位という王位継承権から言って、エミリア王女が王位を継ぐことはほとんどあり得ません。
従って普通に考えれば、王位継承争いなどの骨肉の争いにエミリア様が関わることはほとんどないはずなのです。
王都、ましてや学院内にいる間はエミリア王女の身の危険を余り気にせずとも良いのですけれど、学院外しかも王都の外では、王家に恨みを持つ人などもいるでしょうから、かなりの配慮が必要なのです。
まして、私(ヴィオラ)の故郷であるロデアルで不祥事が起きたりすれば、お父様の爵位も危うくなるかもしれません。
ですから受け入れ側のロデアルでもかなり警護体制が厳しくなっているのです。
でも「草」の第五部の連中は、警護の厳しい領主館の中にも簡単に侵入できるようなユニークスキル持ちが多いんです。
例えば、闇属性の「影渡り」というスキルでは、影の中を自由に行き来できるんです。
何もない広場の真ん中に尖塔が立っているような場合、仮にほぼ真上からお陽様が照っている場合でも、ほんの少しの影(少なくとも長径60センチ、短径35センチ程度の楕円状の影があれば、その影が見える位置の影がある地点からそちらの影に移動ができるんです。
しかも面倒なことに当該陰に長時間潜んでいることもできちゃいます。
これはとても危険なスキルですよね。
人に気づかれずに影の中に潜んでいて、周囲に誰もいなくなってから姿を現して刃物で急所を一突きなんってことが簡単にできるのです。
但し、気配察知に優れた者が傍に居ると、その存在を見破られる場合がありますし、同じスキルを持つ者同士では相性が悪いようです。
端的に言えば、同じスキルを持つ者が、潜んでいる影に手を触れれば(影を踏んでも同じ)、術が解けてその場に姿を現してしまうんです。
また、連なった影に一人が入っていると、別の影からそこには跳べません。
なぜこんなことを知っているかって?
私(ヴィオラ)の闇属性魔法のレベルは10になっており、上限に達しているんです。
ですから「草」の連中の扱う闇属性魔法程度ならば何でも使えますし、防御も可能です。
万が一の場合は、直ちに防御や攻撃の魔法を発動できるようにしていますけれど、私が闇属性魔法を使うと、エミリア王女の警護についている第三部の「草」にもわかってしまいますから、本当に必要な時以外は発動しません。
一応念のために、マリエッタという大人の身体も用意しています。
勿論、目元を隠すためにヴェネチアン・マスクに似た仮面も準備してあるんです。
いざとなれば、私(ヴィオラ)の身体を置いて、マリエッタになって動く予定なんです。
必要があれば、ロデアルではマリエッタをずっと使う予定なのですよ。
◇◇◇◇
余計な話になりましたけれど、王宮外の勢力争いは別として、王宮内の勢力争いも密かに行われているんです。
王妃様は比較的暢気な性格の方なので、王妃様自身が暗躍することはありません。
但し、王太子が第一王子であるマジソン様なので、それを盛り立てようとする一派が王太子派を形成しているのです。
側室のカタリーナ様も野望はございませんが、同じく第二子のベルノルド様を盛り立てようとする一派が居るのは確かなのです。
但し、ベルノルド様を推している方々は穏健な方が多くて過激な行動に移るようなことはありませんし、カタリーナ様がそうした暴挙を戒めています。
でも同じ側室のアマーリア様は野望の塊ですね。
継承順位第三位でありながら、なんとか我が子であるエグモント様を王位につけようと暗躍されているのです。
そのために禁断の暗部とつなぎをつけてしまったようです。
アマーリア様の侍従長をしているディートヘルムという男が、第五部の班長との連絡役をしているようです。
これまでにも何度かの暗殺の試みを企てたようですけれど、流石に王宮内での警備体制では第五部の者と言えども簡単に動けず、計画はあっても発動できずにいるようです。
そうして、突如降って湧いたような機会がエミリア王女のロデアル訪問でした。
エミリア王女の王位継承権は一番低い訳ですけれど、一つ潰しておくだけで安心感が増すのと同時に、カタリーナ様を含めた王家に激震が走ることを期待しての暴挙を企てたようです。
エミリア王女の死によって起こるであろう一連の騒動のわずかなスキを狙って、あわよくば王太子を殺害し、エグモント様の王位継承権を上げようという企てです。
当然のことながら、その後は第二王子のベルノルド様も亡き者にする計画のようですよ。
エミリア王女暗殺のために動いている第五部の刺客は6名で、そのうち4名については顔も所在も判明していますが、残り二名は日頃王都に不在の者らしくその顔も所在も確認できていません。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
5月17日、整合性を持たせるために、第三王女メレシアを追記しました。
By サクラ近衛将監
ロデアルに戻って夏休みを満喫する予定が崩れてしまい、若干気落ちしている私(ヴィオラ)でした。
でも、まぁね、友人であるエミリア王女のためですから多少の不便は我慢せざるを得ません。
でも、彼女が来たことでもう一つ面倒なことが起きているようなのでものすごく困惑しているんです。
エミリア王女は、王都から従者や護衛など30名ほどを引き連れてきているんですけれど、それは飽くまで公式な人数であって、非公式にはもっとたくさんの人数がロデアルに入り込んでいるようなのです。
そうしてエミリア王女自身は、多分そのことを知りません。
単なる陰供なら、護衛ですからあまり心配しなくても良いのでしょうけれど、チョットそれとは違うみたいで私(ヴィオラ)は困惑していますし、対応に苦慮しています。
王都に13か月以上も滞在していると、自然とこれまで知らなかったことを知り、見えなかったものが見えるようになることが有ります。
その一つが、王家が保有する「草」と呼ばれる組織の存在です。
何というか、江戸時代の忍びの者を想像すれば良いのかもしれません。
諜報組織であるとともに、王家の闇を扱う組織でもあるようなのです。
王都で生活していると、様々な場面でそうした「草」と呼ばれる人達が暗躍していることを知りました。
王宮内のとあるところにボスが居て、全体を統括しているような組織なのですけれど、実は内部が非常に複雑です。
多分、当初は一枚岩で出来上がっていた小規模な組織なのでしょうけれど、組織が大きくなるに従って、役割ごとに分化・専門化が進み、なおかつ、それに王宮内の派閥勢力まで関わっているものですから、とても一枚岩と言えるような組織ではありません。
おまけに管轄やら権限をめぐってしばしば縄張り争いまで起きているような組織ですから、まさしく魑魅魍魎の世界になっているんです。
私(ヴィオラ)は優れた鑑定能力を持っていますから、人定がかなりの確度でできちゃいます。
なので、王家の「草」と呼ばれる構成員の7割ほどは既に特定できているんです。
でも残り3割は、王都やロデアルなどに居ない人達ですから、名簿などから名前はわかっていても、私(ヴィオラ)が顔を知らない人物ですね。
本来は秘密であるべき「草」の存在や正体がばれているわけですから、王家にとっては由々しき事態なのかも知れませんが、私(ヴィオラ)には、私(ヴィオラ)の家族や友人、それにロデアルに住む大勢の民を守らねばならない使命(私が勝手にそう思っているだけの使命で~す。)がありますので、その使命に関わりがありそうなことは、暇に飽かせて、事前に色々と調べちゃっているのです。
で、今回のエミリア王女のロデアル訪問に際しては、宰相の命により、陰の護衛としてついてきた草が8名もいます。
そのうちの二人は、今回エミリア王女様の侍女の一人としてついてきたイスメルラルダであり、侍従のマイケルトンなのです。
この「草」であるイスメラルダとマイケルトンは、普段から王都でもエミリア王女の警護を陰ながらしていますが、常時エミリア王女のお傍付きメイドを務めているアレサさんとは異なり、滅多に人目にはつかない人達ですね。
因みにメイドのアレサさんは「草」ではありませんが、武にも通じた強い女性なのですよ。
これだけなら良いのですけれど宰相の知らないうちに「草」の別組織が動いていました。
宰相がエミリア王女の警護を頼んだ部署は、所謂王族の警護を一手に扱う第一部で、今回はその中の第三課第二小隊の面々が警護についています。
宰相の知らないうちに動いている別組織は、関係者の間では暗部とも揶揄されている第五部の者たちです。
この組織、暗殺部隊として動くことが多い組織なのです。
従って毒の取り扱いに詳しく、暗器による直接的な殺害も行っているようです。
この組織が王家につながる者の暗殺に動くことは極めて珍しいことなのですが、組織が大きくなりすぎてうまく管理ができていないのでしょうね。
本来の指揮系統から外れた仕事を闇で請け負うような組織に変貌しているのです。
但し、彼らにも何らかの矜持があるのかもしれませんが、王族からの依頼でなければ動きません。
ですから彼らが動いているとすれば、本来のボスからの指示か、若しくは王族の誰かの依頼により動いているということなのです。
エミリア王女が夏休みにロデアルを訪問するという話が出てから、念のために王家の中でのエミリア王女の立ち位置を調べてみました。
エミリア王女は、国王様の側室の娘であって、王位継承権は6番目になっています。
王位継承の一番目は王太子であるマジソン様(王妃クレア様の第一子)、同第二位は第二王子であるベルノルド様(側室カタリーナ様の第一子)、第三位は第三王子であるエグモント様(側室アマーリア様の第一子)、第四位は第一王女であるアレクシア様(王妃クレア様の第二子)なのですけれど、すでにご婚約が決まっていて、結婚されれば王位継承権は一応外れます。
但し、王位継承者が不在になった場合には、他家に嫁いでいたとしても王位継承権の復活がなされるようです。
一応は王位継承権の場合、男性が優位であり、なおかつ直系が優遇されるようです。
第五位は第二王女であるオリヴィエラ様(側室アマーリア様の第二子)で、第六位は第三王女であるメレシア様(王妃クレア様の第三子)、その次がエミリア王女なのです。
前にも申し上げたかもしれませんが、王宮外では国王派と王弟派の対立があるのですけれど、王弟であるフィルダス公爵の王位継承権は直系優先のために、現国王が即位した時点で傍系となり、現状では第七位となっているのです。
王位継承権がそれほど低いと普通は勢力争いにもならないはずなのに、なぜか貴族の間では大きな勢力となっているのは不思議ですよね。
どちらかというと反国王派が寄り集まり、その旗頭に担ぎ上げられたのが王弟のフィルダス公爵ということなのでしょうか?
現状の第六位という王位継承権から言って、エミリア王女が王位を継ぐことはほとんどあり得ません。
従って普通に考えれば、王位継承争いなどの骨肉の争いにエミリア様が関わることはほとんどないはずなのです。
王都、ましてや学院内にいる間はエミリア王女の身の危険を余り気にせずとも良いのですけれど、学院外しかも王都の外では、王家に恨みを持つ人などもいるでしょうから、かなりの配慮が必要なのです。
まして、私(ヴィオラ)の故郷であるロデアルで不祥事が起きたりすれば、お父様の爵位も危うくなるかもしれません。
ですから受け入れ側のロデアルでもかなり警護体制が厳しくなっているのです。
でも「草」の第五部の連中は、警護の厳しい領主館の中にも簡単に侵入できるようなユニークスキル持ちが多いんです。
例えば、闇属性の「影渡り」というスキルでは、影の中を自由に行き来できるんです。
何もない広場の真ん中に尖塔が立っているような場合、仮にほぼ真上からお陽様が照っている場合でも、ほんの少しの影(少なくとも長径60センチ、短径35センチ程度の楕円状の影があれば、その影が見える位置の影がある地点からそちらの影に移動ができるんです。
しかも面倒なことに当該陰に長時間潜んでいることもできちゃいます。
これはとても危険なスキルですよね。
人に気づかれずに影の中に潜んでいて、周囲に誰もいなくなってから姿を現して刃物で急所を一突きなんってことが簡単にできるのです。
但し、気配察知に優れた者が傍に居ると、その存在を見破られる場合がありますし、同じスキルを持つ者同士では相性が悪いようです。
端的に言えば、同じスキルを持つ者が、潜んでいる影に手を触れれば(影を踏んでも同じ)、術が解けてその場に姿を現してしまうんです。
また、連なった影に一人が入っていると、別の影からそこには跳べません。
なぜこんなことを知っているかって?
私(ヴィオラ)の闇属性魔法のレベルは10になっており、上限に達しているんです。
ですから「草」の連中の扱う闇属性魔法程度ならば何でも使えますし、防御も可能です。
万が一の場合は、直ちに防御や攻撃の魔法を発動できるようにしていますけれど、私が闇属性魔法を使うと、エミリア王女の警護についている第三部の「草」にもわかってしまいますから、本当に必要な時以外は発動しません。
一応念のために、マリエッタという大人の身体も用意しています。
勿論、目元を隠すためにヴェネチアン・マスクに似た仮面も準備してあるんです。
いざとなれば、私(ヴィオラ)の身体を置いて、マリエッタになって動く予定なんです。
必要があれば、ロデアルではマリエッタをずっと使う予定なのですよ。
◇◇◇◇
余計な話になりましたけれど、王宮外の勢力争いは別として、王宮内の勢力争いも密かに行われているんです。
王妃様は比較的暢気な性格の方なので、王妃様自身が暗躍することはありません。
但し、王太子が第一王子であるマジソン様なので、それを盛り立てようとする一派が王太子派を形成しているのです。
側室のカタリーナ様も野望はございませんが、同じく第二子のベルノルド様を盛り立てようとする一派が居るのは確かなのです。
但し、ベルノルド様を推している方々は穏健な方が多くて過激な行動に移るようなことはありませんし、カタリーナ様がそうした暴挙を戒めています。
でも同じ側室のアマーリア様は野望の塊ですね。
継承順位第三位でありながら、なんとか我が子であるエグモント様を王位につけようと暗躍されているのです。
そのために禁断の暗部とつなぎをつけてしまったようです。
アマーリア様の侍従長をしているディートヘルムという男が、第五部の班長との連絡役をしているようです。
これまでにも何度かの暗殺の試みを企てたようですけれど、流石に王宮内での警備体制では第五部の者と言えども簡単に動けず、計画はあっても発動できずにいるようです。
そうして、突如降って湧いたような機会がエミリア王女のロデアル訪問でした。
エミリア王女の王位継承権は一番低い訳ですけれど、一つ潰しておくだけで安心感が増すのと同時に、カタリーナ様を含めた王家に激震が走ることを期待しての暴挙を企てたようです。
エミリア王女の死によって起こるであろう一連の騒動のわずかなスキを狙って、あわよくば王太子を殺害し、エグモント様の王位継承権を上げようという企てです。
当然のことながら、その後は第二王子のベルノルド様も亡き者にする計画のようですよ。
エミリア王女暗殺のために動いている第五部の刺客は6名で、そのうち4名については顔も所在も判明していますが、残り二名は日頃王都に不在の者らしくその顔も所在も確認できていません。
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