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2・女はただ、騎士として生きたかっただけなのに。
8.山の神に仕えし騎士。
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完全に虚をつけた、そもそも私のような弱き者が竜の意識に残るはずもない。
「ァリガトゥヨオッ! ヴィジーカリードォ‼」
山の神は何かを叫び、凄まじい速さで竜へと迫る。
そのまま低い体勢から頭を狙うが躱される。
躱された蹴り足を残し、竜の頬から抜けた矢に足をかけるように両足で挟んで。
捻じるように回って、竜の首をへし折った。
そのまますぐさま立ち上がり、さらに頭を抱えてぐるりと回って。
「ああああああああ――――――――ッ‼」
山の神は雄叫びを上げ、竜の頭を捻じ切って。
殺した。
身体中が震え上がる。
竜が、神罰級の魔物が単独で討伐された。
これは歴代のどんな勇者でも成し遂げられたことのない、歴史上初の出来事。
私は伝説として語り継がれる出来事の、目撃者となった。
山の神は息を整えたり、何かを叫んでいたが興奮と緊張の緩和で頭に入ってこない。
だがすぐに、竜の討伐に参加したことにより私にも経験値が分配される。
レベルがとてつもなく上がる。
こんな上がり方は幼き頃以来体感したことがない。
さらに世界の言葉が流れる。
『スキル、【剛腕射出】を獲得しました』
『スキル、【集中力限界突破】を獲得しました』
『スキル、【弓身一体】を獲得しました』
『称号、【邪竜神を撃った者】を獲得しました』
スキルと称号が同時に……、それにこの称号って……。
あの竜も……、神の域に達していた……?
つまりこれは、神々の戦いだったのか……。
そんなものに参加したのならこれだけの経験値を得るのにも納得だ。だってこんなもの誰も経験したことないことを経験したのだから。
一周回って落ち着きを取り戻した。
そうだ、感謝を伝えなければ。
「神よ……、感謝いたします。これで村は……、いえこの国、世界が救われました」
私は山の神の元へ駆け寄り膝まづいて感謝を述べる。
私の言葉は山の神には通じないだろう。
しかし、それでも、山の神を信ずる者として私は感謝を述べざるを得ないのだ。
「……か、かか、神? 俺が……? 何言ってんだあんた」
神は驚いた顔で私に尋ねる。
え…………、まさか。
「言葉が……っ、はい! 貴方は山の神として、我々の村から祠へと置いた貢ぎ物を受け取って、村を魔物や盗賊から守り、山に現れる悪しきものを滅ぼし山に秩序をもたらし、山の恵みを分け与えて下さる神様でございます!」
私は嬉々として山の神へと答える。
言葉が通じている、私は今、神と話している。
話したいことが沢山あった、聞きたいことも沢山……。
でも、この反応……、もしかして山の神は神としての自覚がない……?
少し不安が過ぎる。
「……いや、俺はこの山に篭っていただけの、や、山の神いいいいいいいいっ⁉」
「そうですよね!」
私は山の神のお言葉に笑顔で返す。
同時に。
『称号、【山の神に仕えし騎士】を獲得しました』
と、世界の言葉が流れた。
騎士であり続けたかった私に、世界の言葉は騎士の文字を刻んだ。
王都から追放され、辺境の村で私は山の神と出会い。
世界と神から認められた騎士となったのだ。
私、ミラ・ヴィダールは騎士である。
つづかず。
「ァリガトゥヨオッ! ヴィジーカリードォ‼」
山の神は何かを叫び、凄まじい速さで竜へと迫る。
そのまま低い体勢から頭を狙うが躱される。
躱された蹴り足を残し、竜の頬から抜けた矢に足をかけるように両足で挟んで。
捻じるように回って、竜の首をへし折った。
そのまますぐさま立ち上がり、さらに頭を抱えてぐるりと回って。
「ああああああああ――――――――ッ‼」
山の神は雄叫びを上げ、竜の頭を捻じ切って。
殺した。
身体中が震え上がる。
竜が、神罰級の魔物が単独で討伐された。
これは歴代のどんな勇者でも成し遂げられたことのない、歴史上初の出来事。
私は伝説として語り継がれる出来事の、目撃者となった。
山の神は息を整えたり、何かを叫んでいたが興奮と緊張の緩和で頭に入ってこない。
だがすぐに、竜の討伐に参加したことにより私にも経験値が分配される。
レベルがとてつもなく上がる。
こんな上がり方は幼き頃以来体感したことがない。
さらに世界の言葉が流れる。
『スキル、【剛腕射出】を獲得しました』
『スキル、【集中力限界突破】を獲得しました』
『スキル、【弓身一体】を獲得しました』
『称号、【邪竜神を撃った者】を獲得しました』
スキルと称号が同時に……、それにこの称号って……。
あの竜も……、神の域に達していた……?
つまりこれは、神々の戦いだったのか……。
そんなものに参加したのならこれだけの経験値を得るのにも納得だ。だってこんなもの誰も経験したことないことを経験したのだから。
一周回って落ち着きを取り戻した。
そうだ、感謝を伝えなければ。
「神よ……、感謝いたします。これで村は……、いえこの国、世界が救われました」
私は山の神の元へ駆け寄り膝まづいて感謝を述べる。
私の言葉は山の神には通じないだろう。
しかし、それでも、山の神を信ずる者として私は感謝を述べざるを得ないのだ。
「……か、かか、神? 俺が……? 何言ってんだあんた」
神は驚いた顔で私に尋ねる。
え…………、まさか。
「言葉が……っ、はい! 貴方は山の神として、我々の村から祠へと置いた貢ぎ物を受け取って、村を魔物や盗賊から守り、山に現れる悪しきものを滅ぼし山に秩序をもたらし、山の恵みを分け与えて下さる神様でございます!」
私は嬉々として山の神へと答える。
言葉が通じている、私は今、神と話している。
話したいことが沢山あった、聞きたいことも沢山……。
でも、この反応……、もしかして山の神は神としての自覚がない……?
少し不安が過ぎる。
「……いや、俺はこの山に篭っていただけの、や、山の神いいいいいいいいっ⁉」
「そうですよね!」
私は山の神のお言葉に笑顔で返す。
同時に。
『称号、【山の神に仕えし騎士】を獲得しました』
と、世界の言葉が流れた。
騎士であり続けたかった私に、世界の言葉は騎士の文字を刻んだ。
王都から追放され、辺境の村で私は山の神と出会い。
世界と神から認められた騎士となったのだ。
私、ミラ・ヴィダールは騎士である。
つづかず。
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