貴方の私。〜おいでませ、番さま。〜

水無月琉架

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7 思わぬ拾いモノ

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結果から言うと。雇って正解だった。

あれから自宅に彼女を連れて帰りリビングに通しソファに座る様に促す。少しそのまま待つように言い残しキッチンでお茶を準備する。あまり料理をする方では無いがお茶は好きで昔から自分でよく淹れて飲んでいた。今用意しているのも緑茶に近いものだ。

準備したお茶を彼女に勧め、自分の分のお茶を持って向かいのソファに座った。お茶を一口啜ってから話し出す。

「あー、なんだ、その。聞いたかもしれないがオレの名前はイツキだ。魔導師の称号を持つがそれより魔道具の発明でちっとは知られている。あ、あと三十路過ぎたオッサンだからな?」

で、お前は?と促せば。

「私はレイラと言います。探しモノをしながら旅をしていました。歳は……く…じゅう、はち、です…」

じゅうはち!ピッチピッチじゃないか!よくここまで無事に辿り着いたもんだ、と感心していたら。

「こう見えてもある程度は自衛出来ますので…」

なるほど。でもこんな若くて華奢なのに一人旅?魔法に優れているんだろうか?まぁ、何か訳があるんだろう。根掘り葉掘り聞くのはやめよう。

「どのくらいこの町に留まるのか決めてるのか?」

「探しモノの手掛かりがあったので目処が立つまで滞在したいのです。その間置いて頂ければ…」

置いていただける間は家事全般請け負うので暫く置いて欲しいと上目遣いに懇願される。

イヤ、反則だろ、その表情。うん、かわいいな。いや、そうじゃなくて。いや、かわいいは正義でいいのか?

経験したことのないシチュエーションにキョどりながらも滞在する事を許可し、家事全般とは言ってるけど、実は我が家はあんまりする事が無い事を伝える。

「家事なんだけどよ、オレの作った魔道具である程度事足りてんだよな。その不足分だけ補ってくれりゃいい。」

そうなのだ。色々お役立ち魔道具を再現した。その中でも床を掃除するアレ。試行錯誤して現在はスライム系の魔物に床から壁まで指示通りに掃除をさせる指示用の道具を試しに作って実際にやらせているのだ。

布とかはダメだけど床や壁、鉱物系のモノなら掃除を任せる事が出来る所まで持ってきた。

と、まぁ掃除は魔道具で済ませている。

食事はそうはいかないので簡単な物を作るか食べに行く事になるんだが。男の一人暮らしの食生活なんてご想像通りで。

「そうだな、食事をメインにお願いしたい。朝は要らない。昼飯と晩飯を用意してもらえると助かる。あ、休みたい時はあらかじめ教えてくれな?」

「分かりました。今晩は…どうしますか?」

「んー、そうだな、家にある物で作れそうだったらお願いする。無理なら今晩は外食にしよう。」

それでいいだろうか、と聞けば見てきます、と台所へ消えた。

しばらくガサゴソ音が聞こえていたが戻って来ると簡単な物なら作れそうです、どうします?と。ならお手並拝見とばかりに頼む事にした。
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