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神獣
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小屋を後にした一行は図書館を目指し東へと進んでいた。やはりヴァンが先頭を担い、最後尾にアランがついて歩いていた。一時間半程進んだところでヴァンは休憩をとることにした。ハナに疲労がみてとれたからだ。鬼の血を引くヴァン、アラン、サクラにとっては余裕であったが、ただの人間であるハナにとってはキツい道のりであった。舗装された道路と違いデコボコした地面を歩くのはそれなりに体力を消耗するものである。
「疲れちゃったね。休憩にしよう」
ヴァンが皆に伝える。正直疲れているわけではなかったが、ハナを気遣った言い方をした。ハナの為に休憩をとると言ったら、足手まといになりたくないと意地を張ってしまうだろうと思われた。ヴァンの意図をアランもサクラも察した。
「そうね。ちょっと疲れたかも」
「てか、休憩少ないぞ」
「ごめん、ごめん。気をつけるよ」
ハナは三人の気遣いに気がついていた。足手まといはイヤであったが、意地を張って三人の気持ちを無駄にするのも申し訳ないと思った。だから、
「ありがとう」
と言って気持ちを受け取ることにした。
一行は適当な場所を見つけて腰を下ろした。ヴァンはザックに取り付けていた水筒を外し、中の水を口に含んだ。温くはなっていたが美味しいと感じた。他の三人も各々に水分補給を行ったりしていた。森に入った当初に比べ、緊張感はだいぶ薄れていた。
「ところでヴァン。第二集合点はどうするの? 更新しながら進むんでしょ? それとも今何かあってはぐれたら、さっきの場所に戻ればいいの?」
ハナの問いかけにヴァンは伝え忘れていたことに気づく。
「そうだった、ありがとう。第二集合点は僕の家だ。南に一キロぐらい下れば街に出られるから、何かあったらすぐに森を出て僕の家に向かって欲しい」
「分かった」
「了解」
ハナとアランが返事をするが、サクラの反応がない。ヴァンがサクラの方を見ると、何か別のことに注意を向けているようだった。
「……サクラ?」
「音……。何か聞こえない?」
ヴァンが耳を澄ましてみると確かに聞こえた。枝がバキバキと折れる音、鳥類が慌ただしく飛び立つ音、獣の悲鳴のような鳴き声。何か大きな物が移動しているような音だった。
「二百メートルくらい離れているか。どうするヴァン?」
アランにも聞こえたようだ。
「この進路だと近くを通過しそうだけど、下手に動かない方が良いと思う」
「それじゃ待機ってことで良いのか?」
「うん。待機だ。だけどいつでも動けるようにしとこう」
音がだんだんと大きくなってきた。もうすぐそこまで来ている。緊張が四人を包む。
「……来るぞ」
「疲れちゃったね。休憩にしよう」
ヴァンが皆に伝える。正直疲れているわけではなかったが、ハナを気遣った言い方をした。ハナの為に休憩をとると言ったら、足手まといになりたくないと意地を張ってしまうだろうと思われた。ヴァンの意図をアランもサクラも察した。
「そうね。ちょっと疲れたかも」
「てか、休憩少ないぞ」
「ごめん、ごめん。気をつけるよ」
ハナは三人の気遣いに気がついていた。足手まといはイヤであったが、意地を張って三人の気持ちを無駄にするのも申し訳ないと思った。だから、
「ありがとう」
と言って気持ちを受け取ることにした。
一行は適当な場所を見つけて腰を下ろした。ヴァンはザックに取り付けていた水筒を外し、中の水を口に含んだ。温くはなっていたが美味しいと感じた。他の三人も各々に水分補給を行ったりしていた。森に入った当初に比べ、緊張感はだいぶ薄れていた。
「ところでヴァン。第二集合点はどうするの? 更新しながら進むんでしょ? それとも今何かあってはぐれたら、さっきの場所に戻ればいいの?」
ハナの問いかけにヴァンは伝え忘れていたことに気づく。
「そうだった、ありがとう。第二集合点は僕の家だ。南に一キロぐらい下れば街に出られるから、何かあったらすぐに森を出て僕の家に向かって欲しい」
「分かった」
「了解」
ハナとアランが返事をするが、サクラの反応がない。ヴァンがサクラの方を見ると、何か別のことに注意を向けているようだった。
「……サクラ?」
「音……。何か聞こえない?」
ヴァンが耳を澄ましてみると確かに聞こえた。枝がバキバキと折れる音、鳥類が慌ただしく飛び立つ音、獣の悲鳴のような鳴き声。何か大きな物が移動しているような音だった。
「二百メートルくらい離れているか。どうするヴァン?」
アランにも聞こえたようだ。
「この進路だと近くを通過しそうだけど、下手に動かない方が良いと思う」
「それじゃ待機ってことで良いのか?」
「うん。待機だ。だけどいつでも動けるようにしとこう」
音がだんだんと大きくなってきた。もうすぐそこまで来ている。緊張が四人を包む。
「……来るぞ」
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