福山ご城下開端の記

【主な登場人物】

【主な登場人物】※順次追記します

◎水野日向守勝成　
　江戸初期の大名。若い頃の長い放浪を経て徳川家康に仕える。三河刈屋藩主（愛知）から大和郡山藩主（奈良）。
　放浪期の話は『天下無双の居候 六左衛門疾る』に。

◎水野美作守勝重
　勝成の嫡男。勝成放浪先の備中成羽（岡山）の三村家の館で出生、二代目将軍徳川秀忠の小姓として江戸に勤める。

◎お珊
　勝成の正室。勝成放浪先の備中成羽、三村親成の館に住んでいた。備中兵乱で滅ぼされた有力豪族・三村元親の血縁。三村氏は備中全域に勢力を持っていた。

◎お登久
　かつての勝成の正室。勝重の母。祖父は備中の有力豪族、藤井皓玄（ふじいこうげん）。藤井家が毛利に滅ぼされた後、三村家に奉公に上がる。勝成に見初められ結婚したが、慶長年間に勝成のもとを去り、都築家に再嫁する。

◎三村親成
　慶長年間頃まで備中成羽の領主。備中兵乱では一族の中でほぼひとり、毛利に付くことを主張し追放される。じきに一族もろとも毛利に滅ぼされるのを目の当たりにしなければならなかった。
　成羽ではお珊・親良（ちから）ら三村の生き残りを引き取り、藤井家の生き残りの子だったお登久も引き取る。
　放浪していた勝成の世話をした恩人。故人。

◎藤井道斎（小坂利直）
　備中の芳井地域（岡山県井原市）を本拠とした有力豪族、藤井皓玄の末子。藤井家直系唯一の生き残り。三村家に庇護されたのち、美作の小坂家に養子に出る。お登久の父。

◎徳川家康
　江戸幕府の初代将軍。家康の母・於大と勝成の父・忠重はきょうだいで、二人は歳の離れた従兄弟である。気性の激しい忠重と勝成親子を気にかけて、勝成帰参のときには取りなし役もした。故人。

◎徳川秀忠
　江戸幕府の二代目将軍。勝成に新たな領地を任せる。

◎中山将監重盛
　大和郡山藩の二番家老。刈屋より勝成に仕える。