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「ルナリス。君を一生、愛することをここに誓う。誰よりも幸せにする」
まるでプロポーズのような誓いの言葉に、胸が熱くなる。
「カイン様。あなたを一生、愛し続けることを誓います」
震える鼓動と共に愛を伝えると、彼の頬がだんだん赤く染まっていった。
「ルナリス……」
彼の大きな手がとまどいながら、私の頬にそっと触れた時、
「殿下~~~!! やっと見つけましたよ! 書置きひとつ残して突然居なくなられるから、びっくりしたじゃないですか~~!」
カイン王子の幼少時より世話係として、彼を育て教育してきた側近のセバスと護衛たちが駆け付けてきた。
カイン王子を赤ん坊の頃から育てたせいか、カイン王子を我が子のように思う気持ちからか、セバスの言動は少し常軌を逸している。
「陛下も王妃様も大変心配しておられます!〈最近のカイン王子の様子〉というタイトルで、先程のおふたりの熱愛シーンの映像を陛下に送信しておきました!」
得意満面のセバスに、カイン王子はズッコケる。
「……確かに、簡単な書置きだけを残して旅に出た僕も悪かったが……さっきのプロポーズ映像を父上に送信しなくてもいいだろう!」
恥ずかしさで真っ赤になるカイン王子の肩をポンポンと叩いて、セバスは言った。
「ご心配なさらなくても、ちゃんとナレーションと効果音を入れて編集したスペシャル映像をお送りしましたから!」
「そんな心配はしていない! 両親にプロポーズの様子を見られるとか、映像はおそらく永久保存されるんだろうなというところが恥ずかしいのだ!」
カイン王子の抗議を聞いているのかいないのか、セバスはうっとりと自己陶酔し始めた。
「まるで俳優のような美男美女が愛を誓う美しいシーンでした……。20分くらい前から殿下を見つけてはいたのですが、このシーンを撮ってからお声をお掛けしようと、私たちはポップコーンをつまみながら美しい映画を見るような気分で撮影していたのです……」
「撮影する前に声を掛けてほしかったよ」
セバスのマイペース行動はいつも止められないんだよなぁと諦めるカイン王子。
「まぁまぁ、そんなに恥ずかしがらなくても。眼福でございました。ところで、ルナリス様。殿下と一緒に王家の馬車に乗り、我が国へおいでください。陛下も是非会いたいと、早速連絡してこられました」
突然の王室からの御招待に慌てるルナリス。
「えぇっ! でも私、市場の特売で買った庶民の服装なんですけど……」
「細かいことは気になさらず」
セバスは笑顔で答えた。
「気にしますよ! 陛下にお会いするのでしょう? どうしましょう~!」
「まぁとにかく、乗ってくださいませ♪」
ルナリスとカイン王子は王家の豪華な馬車に強引に乗せられ、エドワーナ王国へと向かうことになったのでした。
まるでプロポーズのような誓いの言葉に、胸が熱くなる。
「カイン様。あなたを一生、愛し続けることを誓います」
震える鼓動と共に愛を伝えると、彼の頬がだんだん赤く染まっていった。
「ルナリス……」
彼の大きな手がとまどいながら、私の頬にそっと触れた時、
「殿下~~~!! やっと見つけましたよ! 書置きひとつ残して突然居なくなられるから、びっくりしたじゃないですか~~!」
カイン王子の幼少時より世話係として、彼を育て教育してきた側近のセバスと護衛たちが駆け付けてきた。
カイン王子を赤ん坊の頃から育てたせいか、カイン王子を我が子のように思う気持ちからか、セバスの言動は少し常軌を逸している。
「陛下も王妃様も大変心配しておられます!〈最近のカイン王子の様子〉というタイトルで、先程のおふたりの熱愛シーンの映像を陛下に送信しておきました!」
得意満面のセバスに、カイン王子はズッコケる。
「……確かに、簡単な書置きだけを残して旅に出た僕も悪かったが……さっきのプロポーズ映像を父上に送信しなくてもいいだろう!」
恥ずかしさで真っ赤になるカイン王子の肩をポンポンと叩いて、セバスは言った。
「ご心配なさらなくても、ちゃんとナレーションと効果音を入れて編集したスペシャル映像をお送りしましたから!」
「そんな心配はしていない! 両親にプロポーズの様子を見られるとか、映像はおそらく永久保存されるんだろうなというところが恥ずかしいのだ!」
カイン王子の抗議を聞いているのかいないのか、セバスはうっとりと自己陶酔し始めた。
「まるで俳優のような美男美女が愛を誓う美しいシーンでした……。20分くらい前から殿下を見つけてはいたのですが、このシーンを撮ってからお声をお掛けしようと、私たちはポップコーンをつまみながら美しい映画を見るような気分で撮影していたのです……」
「撮影する前に声を掛けてほしかったよ」
セバスのマイペース行動はいつも止められないんだよなぁと諦めるカイン王子。
「まぁまぁ、そんなに恥ずかしがらなくても。眼福でございました。ところで、ルナリス様。殿下と一緒に王家の馬車に乗り、我が国へおいでください。陛下も是非会いたいと、早速連絡してこられました」
突然の王室からの御招待に慌てるルナリス。
「えぇっ! でも私、市場の特売で買った庶民の服装なんですけど……」
「細かいことは気になさらず」
セバスは笑顔で答えた。
「気にしますよ! 陛下にお会いするのでしょう? どうしましょう~!」
「まぁとにかく、乗ってくださいませ♪」
ルナリスとカイン王子は王家の豪華な馬車に強引に乗せられ、エドワーナ王国へと向かうことになったのでした。
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