君に夢中

松石 愛弓

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君だけに

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 冬の静かな満月の夜。

 ふたつの影が寄り添い、見つめ合っていました。

「好きだよ。君と夫婦になれなくても、ずっと君だけが好きだ」

 太朗は愛情のこもった優しい眼差しで、珠子たまこの小さな手にそっと触れました。

「私も・・。あなたの傍に居られるだけで、とても幸せよ。来世はあなたの妻になれるといいな・・」

 うっとりと、太朗に見惚れる珠子。

「珠子ちゃん。僕たちはいつも一緒に居られるじゃないか。ひとつ屋根の下で君と一緒に暮らせる。僕はそれだけで、充分幸せなんだよ」

「そうね。私たちはずっとずっと一緒ね。ずっと想い合っていくのね」

 ふたりは微笑み合い、じゃれあいました。


「あら、あなたたち、こんなところにいたの? いつも仲良しね~♪」

 飼い主の十志子さんが微笑みながら、ふたりに声を掛けました。

「わん」
「にゃおん」
 そうだよ!と言っているような、嬉しそうな表情で返事をするふたり。

 縁側で輝く月を見ながら肩を寄せ頬ずりし合う、柴犬の太朗と三毛猫の珠子は、今日もラブラブなのでした♪
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