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陰陽の守り神
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一度家に帰って薬を飲んでから、森に行ってくるねと言って外に出る。
いつもの木に近づいてみると、木から白と黒の手のようなものが出ており、すぐに冬弥を呼んできてくれるように紫狐に頼む。
「なんだろうこれ……」
「どうしました?」
「あ、これなんだけど……来たら出てて。手……だよね?」
「手ですね?」
「他の人に見えるのかな?」
「見えないと思いますよ?この木の気を感じますし。引っ張ってみます?」
「誰が?」
「雪翔しかいないでしょう?雪翔の気で練ったものですから」
思い切って指を出すと、ギュッと指を掴まれたのでそのまま手前に引っ張ると、白と黒の小さな人形の生き物が出てきた。
片手の手のひらにおさまるソレはなんとも言えない顔をしており、キシャーッと声を出している。
「これが式神?」
「金と銀を出してください。あの子達ならわかるでしょう」
言われるまま出てきてと言うと翡翠も一緒に出て来て、しっかりと膝の上に乗っている。
「金、銀、何かわかる?」
「これ、式だよ?」
「兄ちゃん、でもまだ出たばかりだから雪の顔覚えさせないといけないよ?」
「最初暴れるから、遊ばないと」
「ねえ、連れて帰ってもいいのかな?」
「いいよ?話は心の中で出来る。雪のことなら何でも聞く。でも他の人の言うこと聞かない」
「金……間がないから那智さんに言われるんだよ……」
「練習してる……銀と」
「銀は上手くなったよね?」
「みんなの真似してるから」
「お話中悪いんですけど、この子達はなにか食べるんですか?」
「果物好きだと思う。この木の周り甘い匂いするから」
「気をつけることはわかります?」
「多分……冬弥様のいう事は聞く。後は雪はこいつら離したらダメ。毎日いつも一緒」
「でも、出かける時は無理だよ?」
「影に戻せばいい。翡翠より我儘じゃない」
「取り敢えず、家に連れていきましょうか。栞さんにも一応見せておかないと驚きますから」
「そうだよね。でも、大雑把に書いた落書きの絵が飛び出てきたような感じだよね……」
「キシャーッ!」
「え?もしかして怒ってる?ごめんね?」
「白い方は寝てませんか?それ……」
「そうなのかな?黒いのは元気だけど」
家について、栞に見せると「かーわーいーー!」と触ろうとするも、すぐに肩や膝などに移動し、触らせようともしない。
「き、嫌われたのかしら……」
「違うと思うけど……」
「とにかく遊んであげるしかないですねぇ。リンゴとかありませんでした?」
「すぐ剥きますね」
小さく切ったリンゴを渡すと器用にシャクシャクと食べているので、お皿ごと置いてあげると欲しいだけ二匹で食べている。
翡翠たちにもりんごを上げていると、白い方が栞にペコッとお辞儀をしてから肩の上に乗って隠れる。
黒い方もじーっと二人の顔を見るだけ見てまた隠れ、とにかく名前をつけないとと話になった。
いつもの木に近づいてみると、木から白と黒の手のようなものが出ており、すぐに冬弥を呼んできてくれるように紫狐に頼む。
「なんだろうこれ……」
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「手ですね?」
「他の人に見えるのかな?」
「見えないと思いますよ?この木の気を感じますし。引っ張ってみます?」
「誰が?」
「雪翔しかいないでしょう?雪翔の気で練ったものですから」
思い切って指を出すと、ギュッと指を掴まれたのでそのまま手前に引っ張ると、白と黒の小さな人形の生き物が出てきた。
片手の手のひらにおさまるソレはなんとも言えない顔をしており、キシャーッと声を出している。
「これが式神?」
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「これ、式だよ?」
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「影に戻せばいい。翡翠より我儘じゃない」
「取り敢えず、家に連れていきましょうか。栞さんにも一応見せておかないと驚きますから」
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「キシャーッ!」
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黒い方もじーっと二人の顔を見るだけ見てまた隠れ、とにかく名前をつけないとと話になった。
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