下宿屋 東風荘 3

浅井 ことは

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「コンビニにあったわよ?この前行ったら隆弘くんがいて、驚かれちゃった」

「中にあるの?」

「レジのところにあったけど。切手いるわよね?まとめて買っておこうかしら」

「うん」

「教科書は見た?」

「少し。何とかついていけそうだけど、あっちの高校の三年の分が二年のところにある感じ」

「無理しちゃ駄目よ?」

「うん、心配しないで。しーちゃんて怖い見張りがいるから」

ぬっと影から出てきて、紫狐は怖くないですー!と反論していたが、翡翠を連れてまた出てきた。

「ん?どうしたの?」

「栞様、もしやと思うのですが、金と銀の時みたいにまた起きるの面倒くさがってるだけではないかと思いまして」

「ご馳走様でした!どれどれー?うん、少し重くなったかしら?でも体はあまり変化はないわよねぇ」

「そうなのです。でもたまに目を開ける時もあるのですー」

「もう起きるんじゃないの?」

ご馳走様と箸を置いて翡翠を見る。

ポポンと金と銀も出てきて、みんなで翡翠を見ていると、パチッと目があいた。

「あ、起きた……」

「起きたわねぇ」

ふぁーとあくびと伸びをした翡翠はピョンと膝から飛び降りてテクテクとリビングの暖炉の前に行きまた丸まって寝ようとしている。

「冬眠みたいなんだけど」

「私の膝からぴょんて降りたわよ?」

「ちゃんと大きくなってるんだね。りんご食べるかな?」

待っててねと栞がりんごを剥いてくれて、みんなに仲良く食べてねとお皿に置き、残りをもらって翡翠に食べる?と鼻先まで持っていくと、チョコんと座って前足で上手に持って食べている。

「ひーちゃん、もうおっきなのです!」

「やーの。ねうの!」

「それはお昼寝と夜ですよ?」

「やーの!」

「やーのって、やだってことだよね?かわいー!」と抱き上げる。

「服も少し小さくなった?また買いに行かないとね?明日お散歩行く?」

「うー。にんごー!」

「あ、ごめん。はい、リンゴ」

「翡翠ちゃん美味しい?」

「うー。あいあとー。おなか、ポンポンだよ?」

「お腹いっぱいなの?」

「しーさんポンポン」と翡翠まで栞のお腹に指をさす。

「ただ今帰りました……何かありました?」

ぴょこんと翡翠が冬弥の足元にしがみつき、「しーさん、ポンポン」とずっと言っていて、白と黒もお腹に指をさす。

「冬弥様……私そんなに太ったでしょうか?」

「ちょっと待ってください、私も少し気になってたんです。この子達の指をさす所はですねぇ、丹田と言って気の集まる場所なんですけど……」と栞のお腹に手を当て、やっぱりと言う。

「栞さん、最近力が増えた感じしませんか?」

「あまり感じませんけど……」

「お社を飛んだことで、力が増えたんですよ。それがかなり溜まってますねぇ。狐たちにも行き渡ってますから、お社に気を置いてくるといいです。そしたら楽になると思いますよ?」

「分かりました。でも何の位置けば?」

「枯渇しないくらい置いていてもいいと思います」

「良かったです。みんながお腹を指してくるので太ってお腹が出てきたのかと思っちゃいました」

「まだ、言葉がハッキリしてませんからねぇ」
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