妖古書堂のグルメな店主

#8 果物狩り

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着いた場所は森の中。
喋るなと言われたので声には出ていないが、テオもアギルを見ており、ここはどこだ？という顔をしている。

指で道を指しているので、アギルの言う方から人が来るのだろう。

しばらく待っていると荷馬車が通り過ぎ、その後をついて行くとお城に出た。

そのお城の裏口のような所でいくつかのカゴを渡した中に真っ赤なリンゴ。

もしかして……と思っていると、また荷馬車に乗った行商人に、「すぃせぇーんリンゴ売ってください」と言うアギル。

「なぁ……今まで気にしないようにしてたけど、お金ってどうしてるのかな？」

「ここがどこかは分からないが、術とかで誤魔化してんじゃねーの？」

「良いのかよ……」

そう言っていると、両手にリンゴを抱えた気持ち悪いほど笑顔のアギルが戻って来たので、「まさかと思うけど、金、誤魔化してないよな？」と聞く。

「やだなぁー。こういう所は物々交換や、物を売ってお金に変えることができますー。僕は昔からこういったところに来るのが好きだったので、家には行く種類化の金貨や銅貨等しまってあります。なので、ちゃんと払いましたよ？こちらのお金で」

「意外と真面目だったんだ……」

「そうでなくちゃ困る。上位の死神がその世界を壊そうものなら、今の時代もおかしくなっちまうから。それより……言うだけ言ってまた歩いてったが……」

今にもスキップしそうなほど軽やかに歩いていくので、走って着いていくと、今度はキノコを貰いに行くと言う。

「ふざけんな！」