妖古書堂のグルメな店主

浅井 ことは

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#10 死神界と人間界と天の世界

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 どんどん近寄って来る邪魔なものは一旦蹴り飛ばして間合いを開けるようにし、チラッと相手方の方を見ると、やはり「おらおらおらぁぁぁ」と一人で倒している。しかも相棒の方にはそんなに人形が居ないので何とかなるだろうと、知数居てきた人形の胸に警棒を思いっきりめり込ませると、「ん、ぎゃぁぁぁぁぁ」と高い声を出し、絵に描いたような顔が苦痛に歪むのを見てしまった。

 その後からは人形の顔が、無表情から怒った顔になり、「おいおい、こいつら表情変わるのかよ」とちょっとビビる。

「一体が声を上げると変わるんだ。いつ声を出すなんてわからないんだけど。怒ったかになったらもっと素早くなるから」

「マジかよ!」

相手は作り出した人形とだけ思っていたが、周りに来る数が多くなればなるほど、動きにくく、蹴り飛ばす力も弱くなっていく。

「くっそー。殴ってもビクともしなくなってきた」

「弱らせた奴そっちに回すから」

「おう!」

 何体倒したのか分からないが、数は相当減っている筈。もう一組も頑張ってくれているならそろそろ終わる筈なのだが……

 振り向くと尻もちをついて、一番大きな人形数体に囲まれている二人が見え、「すまん、少し離れる!」と言って、背後から何体かの胸を突いて二人を逃がす。

「お前……」

 ピーーーーーッ

「終了」

 終了の掛け声とともに人形が消え、どっと疲れが出てくる。

「ありがとな」

「こちらこそ」

「結果発表です。赤、九十八。青、二百二。青の勝ち」

 先生の言った数は二百二。

「三百も出してたのかよ!」

「すいません、楽しそうだったので全部で五百出したんですが、赤組の方は体力の限界のようでしたし、三住さんが助けに入ったでしょう? なのでそこで終了にしました。その前に勝負はついてましたし」

「それってどういう事?」

「三住さん達青組は初めてのコンビにも関わらずに、お互いの役割、能力を活かした連携でした。そのおかげで体力が切れませんでした。しかし赤組の方は相棒は放置、一人での独断。これでは体力は続きません。勝負は始まった時についてましたが、彼はここまでしないと納得はしなかったでしょう。屈辱だと思いますよ? 三年生が初心者の三住さんに負けるなんて」とフッと鼻笑いするリヒト。

 頼むから刺激しないでくれ!
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