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浅井 ことは

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引越し

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「私お付き合いしてない方とそんなことできません! て可愛く言ったわ!」

その後は止まることなく、「ドラマ見てて良かったよ! そしたらあの親父、もうデートしてるじゃありませんか。私のこと気に入ってくれてるんでしょう? 今日はクリスマスですよ? あなたをプレゼントに頂きたいんです。さぁいきましょうって言うからさ……」

言うから……?

「ぶん殴って帰ってきた」

「どこで?」

「町のど真ん中。カップルだらけの中に放置してきた」

「うそ……そこまでしなくても」

「おまえなぁ、人間の振りも疲れるんだぞ?ましてやあのくそ親父頭がくっさいんだ!」

モソモソと布団からおき、ホットコーヒーをいれる。ムーには暖かいミルク。

「普通は映画のあと食事で告白したり……」

「一般的にはだろう?もう大人なんだからとか、来たってことは好きってこととか分からんこと言ってたぞ」

「その、ムーも言ってたんだけど、頭がくさいってのは整髪料?」

「ちゃうわ!あれは頭を洗う洗わないの問題じゃない……頭皮の病気だ」

「でも髪の毛……僅かに……」

「あぁ、数本残ってるな。てっぺんに! 奏太お前絶対面白がってただろう?」

「いいえ」

「本当か?」

「あ、ちょびっと……」

「お前明日ビラ配りだからな!」

「嫌ですよぉぉぉ。もう配らなくてもお客さん来るじゃないですかぁぁぁ」

「姫ー、僕もくさいっていったよ?」

「ムー」とぎゅっとだっこする。

あったかいと声に漏れているので、ムーも諦めたようでみんなで炬燵にはいる。

「まぁ、とにかくだ。私は腹が減っている」

「ラーメンしかないです」

「作れ」

仕方なく野菜ラーメンを作り、チャーシューがわりにハムをのせ持っていく。

出した直後に勢い良くたべだし、食べ終わるとお茶を飲みながらムーとのんびりしている。
俺は寝たいのに……

翌朝は寝たのか寝てないのかからだがだるい。
散々文句を言われ、今日は倉庫のストックの確認から入った。

良く見るとかなりの薬の箱は残っているが、日用品だけ足りてない。
年末年始は良く売れるといっていたので、数を確認する。

箱をどけながらメーカー名を書き出していると、
ゴソッと何かの音がした。
ネズミ……新築で出るわけないよな。
ゴキブリ……にしては音がでかい。

思いきって箱のなかを見ると、中には小さな人らしきものが入っていた。

「あの……」

「すまん。寝床がなくてな……掘って出てきたらここだったから一晩借りた」

「えっと、少々お待ちください」といい、結月を呼びに行く。

「なんだ? 今忙しい」

「倉庫の中に小さい人がいるんですけど」

そう言いついてきてもらう。
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