天満堂へようこそ 6

浅井 ことは

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人間界1

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「何が偉いなだ!部屋にも入れてくれん……ん?天狼か?」

「うん、スフィって言うんだ」

「魔界の王子とお見受けする。我はスフィロスと申す」

「ルーカスだ。それで、どうだった?」

エールラが持ってきてくれた冷たいコーヒーを飲みながら、起こったことをすべて話す。

大木の中に施設があり、スフィが教えてくれたことから、最後のクローンの伝言のようなものまで。

「お疲れだったな。こちらの会社の方は何も問題は無い。問題があるとすればこのちび共だろう!」

「どうかしたの?」

「毎晩邪魔しやがって!」

「だってエールラさん泣いちゃうもん!また噛むよ!」

「ムー、強くなったな……」

「ブランも褒めてやれ、数回に一回は俺も騙されて蹴られる」

「ブランが?」

「はい、ムーさんと特訓しました!」

「どんな特訓したんだよ。これからはノアもいるから安心していいよ。と言うことで、今夜から屋敷の方で寝泊まりしてね?」

「いや、ニコルが……」

「エマさんと二人はこっちで見るよ?」

「飯は?」

「ここのダイニングで!」

肩を落とすルーカスに、魔界に行かなくていいのかと聞くと、城からの連絡待ちだと言うので、暫くは会社へと付いてきてもらうことにした。

「俺達が会社行ってる間、エールラさんはゆっくりしてて。でも、ムーたちも自由にしといてあげてね?悪いことしたら怒っていいから」

「わ、分かりました」と名残惜しそうにスフィにくっ付いている。

「ムー、ブランと一緒に家と庭をスフィに案内してきてくれる?」

「うん!」

こっちだよー!とムーが走り出すので、スフィもついて行き、静かになったところでのんびりとコーヒーを飲む。

「王子、今夜なにか召し上がりたいものは?」

「王子はやめてよ……」

「ふふっ!言うと面白いと聞いていたのでつい。こちらの料理も覚えましたので、何かあれば言ってください」

「クリームシチューとハンバーグ!」

「ノアも一緒なのでしょうか?」

「うん、この家ではみんな一緒だよ。エールラさんもね!」

「では、私は支度してきますけど、奏太様のお部屋が直ったことと、衣装タンスの確認をと祖父から聞いてます」

「分かった」

ニコルを見に行くと思っていたよりも元気で、もう体を起こしていた。中に入ると立とうとしたので、そのままでいいと言い、大丈夫かと聞く。

「奏太様のお陰ですっかり。エマも世話になりました」

「俺は何にもできてないよ。でも元気になってよかった!ちゃんと治るまで無理しないでね?エマさんもだよ?」

「はい」

「お腹だいぶ大きくなったね」

「でしょう?助かってよかったと毎日思ってます」

「早く見たいなぁ」

「まだもう少し先ですが、ルーカス様より先に抱いてあげてください」

「お前らなぁ、俺が主だろう?」

「バカがうつる前に奏太様に抱いてもらえば、いい子に育つと思ってますので!」

「全く、元気になった途端これだもんな!治ったらこき使ってやるからな!」

「また来るよ」ゲストハウスを後にして部屋へと行き、すべて確認すると前に買ったのと同じサイズの服が何点か追加されていた。

「買いに行く手間が省けたよ。さすが田中さん!」
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