120 / 127
破壊
.
しおりを挟む
ロッカーの中を確認すると、ぎっしりと試験管が立てて置いてある。
赤・青・黄色・緑と色がわかれていて、何の薬かさっぱりわからない。
兵にそのまま運び出すように伝え、何の薬かわからないからと注意を促す。
「ロッカーだらけだね……」ととにかく開けてはずらし、床や壁ロッカーの裏と底まで確認して退けていく。
「あ……」
開けたロッカーを閉め、少し開けてスフィに確認してもらうと間違いないと言われたので、一応動かそうと引っ張るが全く動かない。
「これですね……」
「見張りつけて。他にもないか確認だけはしておかないと」
「王子、こちらのロッカーはすべてそちらと同じとなっております」と兵に言われ確認していく。
「ロッカーから出てくるって……でも囲まれるよね」
「1人ずつならば問題はないかと思いますが、魔法陣が刻まれてますからもしかしたら一度に数人出てくるかも知れません」
「他に部屋はあったっけ?」
「この奥に後一つ。ですが、部屋は狭く何も置いてありません」と兵に言われ、余計怪しいとロッカーの部屋の手前の廊下で待機してもらい、外に出て結月に連絡を取る。
「今連絡しようと思ってたんだ。こちらもやっと見つけた。魔界も見つけたそうだ」
「こっちも見つけたよ。一つ狭いけど何も無い部屋があって、そこも怪しいなって」
「見えない魔法陣があるかもしれん。今から突入するが……そっちの準備は?」
「今見つけたからこれから兵を連れてくる事になるけど」
「どのくらいかかる?」
「サムさんに念話を繋いでもらえばすぐ配置につけると思う」
「じゃあ、五分後に突入する。通信は切るが、流れてきた者は、なるべく捕縛。終わり次第また連絡する」
「分かった」
通信を切って配置についてもらうよう頼んでから、小さな部屋の前と各ロッカーの前に配置し、残りは逃げたものを追えるよういくつかに分けて配置してある。
「後は待つだけだね……」
「森の方は?」
「一部隊残してあるよ。少ないかもしれないけど、スフィにも行ってもらってるし。森のことならスフィのが詳しいしさ」
「分かりました。奏太様はなるべく中心へ」
「俺、縄で縛ることしか出来ないよ?」
「他の兵もですから。向こうで暴れてくれるはずですから、こちらにあまり来ないといいんですけど」
シーンと静まった部屋の中、暑くはないが汗がつたいこのまま何も起こらずに終わりの合図が来てくれと思い静かに待つ。
もう何時間待ったんだろう……そう思った時に何も無い部屋の方から争うような音が聞こえてきた。
「ノア」
「はい。こちらも戦闘準備を」
「サムさんお願い。俺見てくる!」
「王子、お待ちください……」
止めるのも聞かずにこちらに戻ってきていたスフィと部屋の中を覗くと、魔法でうまく囲って捕らえており、束になって大勢が座り込んでいる。
「こんなに……スフィこの外って外だったよね?」
「如何にも」
「外に出したいから壁吹き飛ばしてよ」
「御意」
雷が落ちたような音とともに壁が崩れたので、兵を一部監視に外に出して次々に捕縛していく。
「キリがないな……」
外に飛び出して盾の応用で檻を作り、魔法で捕えられる者はこちらの魔法を解いていいと言って檻をいくつか作っていく。
念話でノアもそのことを伝えると次々に人が運ばれてくる。
赤・青・黄色・緑と色がわかれていて、何の薬かさっぱりわからない。
兵にそのまま運び出すように伝え、何の薬かわからないからと注意を促す。
「ロッカーだらけだね……」ととにかく開けてはずらし、床や壁ロッカーの裏と底まで確認して退けていく。
「あ……」
開けたロッカーを閉め、少し開けてスフィに確認してもらうと間違いないと言われたので、一応動かそうと引っ張るが全く動かない。
「これですね……」
「見張りつけて。他にもないか確認だけはしておかないと」
「王子、こちらのロッカーはすべてそちらと同じとなっております」と兵に言われ確認していく。
「ロッカーから出てくるって……でも囲まれるよね」
「1人ずつならば問題はないかと思いますが、魔法陣が刻まれてますからもしかしたら一度に数人出てくるかも知れません」
「他に部屋はあったっけ?」
「この奥に後一つ。ですが、部屋は狭く何も置いてありません」と兵に言われ、余計怪しいとロッカーの部屋の手前の廊下で待機してもらい、外に出て結月に連絡を取る。
「今連絡しようと思ってたんだ。こちらもやっと見つけた。魔界も見つけたそうだ」
「こっちも見つけたよ。一つ狭いけど何も無い部屋があって、そこも怪しいなって」
「見えない魔法陣があるかもしれん。今から突入するが……そっちの準備は?」
「今見つけたからこれから兵を連れてくる事になるけど」
「どのくらいかかる?」
「サムさんに念話を繋いでもらえばすぐ配置につけると思う」
「じゃあ、五分後に突入する。通信は切るが、流れてきた者は、なるべく捕縛。終わり次第また連絡する」
「分かった」
通信を切って配置についてもらうよう頼んでから、小さな部屋の前と各ロッカーの前に配置し、残りは逃げたものを追えるよういくつかに分けて配置してある。
「後は待つだけだね……」
「森の方は?」
「一部隊残してあるよ。少ないかもしれないけど、スフィにも行ってもらってるし。森のことならスフィのが詳しいしさ」
「分かりました。奏太様はなるべく中心へ」
「俺、縄で縛ることしか出来ないよ?」
「他の兵もですから。向こうで暴れてくれるはずですから、こちらにあまり来ないといいんですけど」
シーンと静まった部屋の中、暑くはないが汗がつたいこのまま何も起こらずに終わりの合図が来てくれと思い静かに待つ。
もう何時間待ったんだろう……そう思った時に何も無い部屋の方から争うような音が聞こえてきた。
「ノア」
「はい。こちらも戦闘準備を」
「サムさんお願い。俺見てくる!」
「王子、お待ちください……」
止めるのも聞かずにこちらに戻ってきていたスフィと部屋の中を覗くと、魔法でうまく囲って捕らえており、束になって大勢が座り込んでいる。
「こんなに……スフィこの外って外だったよね?」
「如何にも」
「外に出したいから壁吹き飛ばしてよ」
「御意」
雷が落ちたような音とともに壁が崩れたので、兵を一部監視に外に出して次々に捕縛していく。
「キリがないな……」
外に飛び出して盾の応用で檻を作り、魔法で捕えられる者はこちらの魔法を解いていいと言って檻をいくつか作っていく。
念話でノアもそのことを伝えると次々に人が運ばれてくる。
0
あなたにおすすめの小説
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
男装官吏と花散る後宮〜禹国謎解き物語〜
春日あざみ
キャラ文芸
<第8回キャラ文芸大賞にて奨励賞をいただきました。応援ありがとうございました!>
宮廷で史書編纂事業が立ち上がると聞き、居ても立ってもいられなくなった歴史オタクの柳羅刹(りゅうらせつ)。男と偽り官吏登用試験、科挙を受験し、見事第一等の成績で官吏となった彼女だったが。珍妙な仮面の貴人、雲嵐に女であることがバレてしまう。皇帝の食客であるという彼は、羅刹の秘密を守る代わり、後宮の悪霊によるとされる妃嬪の連続不審死事件の調査を命じる。
しかたなく羅刹は、悪霊について調べ始めるが——?
「歴女×仮面の貴人(奇人?)」が紡ぐ、中華風世界を舞台にしたミステリ開幕!
神木さんちのお兄ちゃん!
雪桜
キャラ文芸
✨ キャラ文芸ランキング週間・月間1位&累計250万pt突破、ありがとうございます!
神木家の双子の妹弟・華と蓮には"絶世の美男子"と言われるほどの金髪碧眼な『兄』がいる。
美人でカッコよくて、その上優しいお兄ちゃんは、常にみんなの人気者!
だけど、そんな兄には、何故か彼女がいなかった。
幼い頃に母を亡くし、いつも母親代わりだったお兄ちゃん。もしかして、お兄ちゃんが彼女が作らないのは自分達のせい?!
そう思った華と蓮は、兄のためにも自立することを決意する。
だけど、このお兄ちゃん。実は、家族しか愛せない超拗らせた兄だった!
これは、モテまくってるくせに家族しか愛せない美人すぎるお兄ちゃんと、兄離れしたいけど、なかなか出来ない双子の妹弟が繰り広げる、甘くて優しくて、ちょっぴり切ない愛と絆のハートフルラブ(家族愛)コメディ。
果たして、家族しか愛せないお兄ちゃんに、恋人ができる日はくるのか?
これは、美人すぎるお兄ちゃんがいる神木一家の、波乱万丈な日々を綴った物語である。
***
イラストは、全て自作です。
カクヨムにて、先行連載中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる