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平穏な日々
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「お、おい。真ん中が燃えてるぞ!」
「だーかーらー、その網で焼くんだってば」
トングで恐る恐る肉を乗せる迦具土だが、やはり火自体は嫌いなようで、物凄く嫌な顔をしている。
「まだ怖いの?」
「まあ、コンロの火はそうでもなくなったが、神社の護摩焚きとかにはまだ慣れん」
「護摩って、そっちのがこの網の下より火がでかいけど」
「うるせぇ。とにかく焼けばいいんだろう?」
これでもかと言うくらいに綺麗に敷き詰められたお肉を、こいつはどう裏返すつもりなんだろう?
腹一杯になるまで食べ、それでも二時間食べ放題の店だったので、一人千九百八十円。
迦具土はもう二度と行かん! と言いながらも、まんざらでもない様子で、レジでしっかりと飴をもらっている。
しかも二つ!
お前は子供か! と突っ込みたかったが、人数分どうぞと書いてあったからと一つくれる。
それも祖母が教えたらしいのだが、今度は回転寿司に行きたいという。
「何で?」
「皿の上に乗った寿司がくるくると回ってるのだろう?」
「寿司が回るってより、流れていく感じかな?」
「とにかく、面白そうなものは行ってみたいんだが」
「いいけど、みんなで行く? その方が楽しいよ?」
実は回ってくる寿司に迦具土がどう反応するのかも楽しみでならない。
「分かった。家に着く前に、みりんを買ってきてくれと言われてるんだが、酒屋か?」
「そうだね、寄ってから帰ろっか」
こうしていると、本当に兄弟なのかもしれないと錯覚するほど今では人間くさい迦具土。
ただ、どことなくピリピリとしていると感じるのは俺だけだろうか?
「だーかーらー、その網で焼くんだってば」
トングで恐る恐る肉を乗せる迦具土だが、やはり火自体は嫌いなようで、物凄く嫌な顔をしている。
「まだ怖いの?」
「まあ、コンロの火はそうでもなくなったが、神社の護摩焚きとかにはまだ慣れん」
「護摩って、そっちのがこの網の下より火がでかいけど」
「うるせぇ。とにかく焼けばいいんだろう?」
これでもかと言うくらいに綺麗に敷き詰められたお肉を、こいつはどう裏返すつもりなんだろう?
腹一杯になるまで食べ、それでも二時間食べ放題の店だったので、一人千九百八十円。
迦具土はもう二度と行かん! と言いながらも、まんざらでもない様子で、レジでしっかりと飴をもらっている。
しかも二つ!
お前は子供か! と突っ込みたかったが、人数分どうぞと書いてあったからと一つくれる。
それも祖母が教えたらしいのだが、今度は回転寿司に行きたいという。
「何で?」
「皿の上に乗った寿司がくるくると回ってるのだろう?」
「寿司が回るってより、流れていく感じかな?」
「とにかく、面白そうなものは行ってみたいんだが」
「いいけど、みんなで行く? その方が楽しいよ?」
実は回ってくる寿司に迦具土がどう反応するのかも楽しみでならない。
「分かった。家に着く前に、みりんを買ってきてくれと言われてるんだが、酒屋か?」
「そうだね、寄ってから帰ろっか」
こうしていると、本当に兄弟なのかもしれないと錯覚するほど今では人間くさい迦具土。
ただ、どことなくピリピリとしていると感じるのは俺だけだろうか?
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