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記憶
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弁護士も、もっと早くに分かっていれば良かったがと一枚の資料を見せてくる。
「これは……」
「中学の時、いわゆる不良生徒だったようで、いつも親が示談で揉み消してきたようです。頭はよかったので今の学校にも入れたようですが、内申書まではまだ見ていないのでわかりませんが、改ざんはされているでしょう」
「これはイジメと言うのに当たるのですか?恐喝、暴力、怪我をした子もいるようですけど、雪翔のように酷くはない」
「本当はもっとあると見ています。今回……殺すと言う意識の上でのことならば、刑事事件として挙げられますが、少年犯罪になるので、家庭裁判所から始まります。あちらの申し入れは示談。判決が出た時の罰金は最高額50万と言ってくるかと」
「お金じゃないんですよ。雪翔の人生がめちゃくちゃになったんだ。必ず少年院ではなく、少年刑務所へ!その後は……」呪ってやるとは言えず、言葉を飲み込む。
「ではすぐに診断書と、今後の治療について医師に訪ねてきます。それと、今回と前回とで関わった主犯の子が違うので、二つの事件の扱いになるのですが、怖くなったのでしょう、二人のうち一人は警察に行って話をしているようです」
「そうですか」
「那智さん、あなたも顔色が悪い。またすぐに連絡しますから休んでください」
「はい……宜しくお願いします」
※※※※※
「ここ……は?」
「雪翔?」
「な、ナースコールだ!」
「ここは、病院の個室だ」
「なんで?」
「えーと、お前怪我してさ……この部屋しか空いてなかったんだよ」
起きようと思っても起きられない。
足も動かず全身が痛む。
「事故?」
「そ、そう。びっくりしたよ!ね、栞さん」
「そうなの、私も驚いて……気分は?」
「頭、が、痛い。ボーッとする」
「すぐ看護婦さんきてくれるからさ、その時に診てもらおう」
栞は泣いていて、みんなの様子もおかしいとは思ったが、頭に靄が掛かったように思い出せない。雪翔って誰だろう?
「ゆきと、って、だれ?」
「え?」
「おまえの名前。早乙女雪翔!頭ぶつけてるから、一瞬わからなかっただけだよ!」
「うん」
「そうだ、なにか飲む?声がガラガラよ?」
そう言われたので水を飲むと少し潤った感じがした。
視界の隅には狐のシーちゃんが泣いているが、みんなの前で呼んだらダメだと教えられた……と、思う。
目が覚めたと聞いたからか、スーツ姿の那智が入ってきて名前を呼んでくる。
「目が覚めてよかった。冬弥になんて言えばいいかって考えてしまったぞ?」
「冬弥って、誰?」
「え?」
みんな驚いた顔をしているってことは、僕だけが知らない人なんだろうか?
考えている間に医者が入ってきていくつか質問される。
それにいくつかわかることを答え、欲しいものは何?と聞かれ、本が欲しいと答える。
「この本でいいのかな?」と渡された本はいつも読んでいた本の続きだとわかるので、はい。と答える。
「みんな、どう、したの?」
「いや、俺ジュース買ってくるわ。飲みたいのあるか?」
「なんでもいい」
三人出ていって、栞と那智と先生だけになるが、すぐに、先生と那智は出ていってしまって栞と二人になる。
「しーちゃん?」
「はい!」
「雪翔君、お狐様わかる?」
「うん」
「そっか。あのね、雪翔君は喉も強く打ったみたいなの。だから話すのが大変かもしれないけど、気にしちゃダメよ?」
「わか、った」
※※※※※
「これは……」
「中学の時、いわゆる不良生徒だったようで、いつも親が示談で揉み消してきたようです。頭はよかったので今の学校にも入れたようですが、内申書まではまだ見ていないのでわかりませんが、改ざんはされているでしょう」
「これはイジメと言うのに当たるのですか?恐喝、暴力、怪我をした子もいるようですけど、雪翔のように酷くはない」
「本当はもっとあると見ています。今回……殺すと言う意識の上でのことならば、刑事事件として挙げられますが、少年犯罪になるので、家庭裁判所から始まります。あちらの申し入れは示談。判決が出た時の罰金は最高額50万と言ってくるかと」
「お金じゃないんですよ。雪翔の人生がめちゃくちゃになったんだ。必ず少年院ではなく、少年刑務所へ!その後は……」呪ってやるとは言えず、言葉を飲み込む。
「ではすぐに診断書と、今後の治療について医師に訪ねてきます。それと、今回と前回とで関わった主犯の子が違うので、二つの事件の扱いになるのですが、怖くなったのでしょう、二人のうち一人は警察に行って話をしているようです」
「そうですか」
「那智さん、あなたも顔色が悪い。またすぐに連絡しますから休んでください」
「はい……宜しくお願いします」
※※※※※
「ここ……は?」
「雪翔?」
「な、ナースコールだ!」
「ここは、病院の個室だ」
「なんで?」
「えーと、お前怪我してさ……この部屋しか空いてなかったんだよ」
起きようと思っても起きられない。
足も動かず全身が痛む。
「事故?」
「そ、そう。びっくりしたよ!ね、栞さん」
「そうなの、私も驚いて……気分は?」
「頭、が、痛い。ボーッとする」
「すぐ看護婦さんきてくれるからさ、その時に診てもらおう」
栞は泣いていて、みんなの様子もおかしいとは思ったが、頭に靄が掛かったように思い出せない。雪翔って誰だろう?
「ゆきと、って、だれ?」
「え?」
「おまえの名前。早乙女雪翔!頭ぶつけてるから、一瞬わからなかっただけだよ!」
「うん」
「そうだ、なにか飲む?声がガラガラよ?」
そう言われたので水を飲むと少し潤った感じがした。
視界の隅には狐のシーちゃんが泣いているが、みんなの前で呼んだらダメだと教えられた……と、思う。
目が覚めたと聞いたからか、スーツ姿の那智が入ってきて名前を呼んでくる。
「目が覚めてよかった。冬弥になんて言えばいいかって考えてしまったぞ?」
「冬弥って、誰?」
「え?」
みんな驚いた顔をしているってことは、僕だけが知らない人なんだろうか?
考えている間に医者が入ってきていくつか質問される。
それにいくつかわかることを答え、欲しいものは何?と聞かれ、本が欲しいと答える。
「この本でいいのかな?」と渡された本はいつも読んでいた本の続きだとわかるので、はい。と答える。
「みんな、どう、したの?」
「いや、俺ジュース買ってくるわ。飲みたいのあるか?」
「なんでもいい」
三人出ていって、栞と那智と先生だけになるが、すぐに、先生と那智は出ていってしまって栞と二人になる。
「しーちゃん?」
「はい!」
「雪翔君、お狐様わかる?」
「うん」
「そっか。あのね、雪翔君は喉も強く打ったみたいなの。だから話すのが大変かもしれないけど、気にしちゃダメよ?」
「わか、った」
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