桃源庵 (仮)

ご来客

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「あら、美味しそうだこと」
「今日の器では俺にはちょっとでかいが……」
「すいません。魚に合わせるとこれ以上小さな器がなかったものでして。食べられるだけ食べてください」
「わかった」と言ってから、よくそんな小さな体に入るものだと感心するほどの食べっぷりにポカーンと見ていると、大宜都比売命が「たくさん食べている姿を見ると、食物を生み出した甲斐があるというものです」と笑っている。
「だがな……そろそろ俺の腹は限界だぞ？」

　だろうな。
　半分以上食べてはいるが、服の前のボタンがはち切れそうに見えるのは俺だけだろうか？

　ちょっとだけ可哀想と思っていると、「こちら、湯豆腐になります」と持ってきた真神に、「まだあるのか！」と腹を擦るビコさん。