魔科大戦〜世に挑んだ一人の少年〜

鹿之翆才

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一章〜復讐〜

【第四話】再開

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  一人、また1人と次々に雑兵共が湧いてくる。
「きりがないのぉ」
「求、【主人マスター】指示を」
  こいつら、他人事のようにいいやがって、仕方ない、
「ここからは全員バラバラになり、三手から攻める、各自適当な所でこの場から離れ、攻め込め」
  すると、二人は待ってましたというかの如く。
「リーダーの指示なら仕方ない、了解したよ」
  と全く仕方ないと思ってなさそうなルズリグルが悪人面で奥へと進んでいく。
「解、【主人マスター】のご命令ならば、この【Risー0042】全力をもってして魔法軍を殲滅して参ります」
  そこまでは言ってないんだがな、まあどのみち滅ぼすことに変わりはない好きにさせとこう。
  俺はそう思いながら、奥へ奥へと進んでいった。



「護衛の者は全滅したか」
  ため息をつきながらつい口に出てしまった、それを聞いたビルマは
「仕方ねぇだろうよぉ、ほぼほぼ寄せ集めの連中だぁ、統制が取れないのは仕方ねぇ」
  とか返してきた、そんな事俺もわかっている
「一番問題なのは足止めにすらなっていない事だ、俺はこんな雑魚は知らねぇぞ、てめぇらの部下共が弱ぇんだろ」
  俺がそう言うと、突然ビルマが笑いだした
「何がおかしい」
  そう言うと、ビルマは顔を上げて
「いやぁ、ついに猫被るのやめたかぁと思ってよぉ、いいのかぁ俺もいるのによぉ」
  そうビルマが言う、俺は
「別に今更隠す必要も無いだろう、それにお前は信用出来る、同じ穴のムジナだからな」
  そう言うと、ビルマはまた笑いだした、何がそんなに面白い
「そういやぁ、俺にはそんな風なこと言ってたっけなぁ」
  俺はやつから顔を逸らし
「今ここは戦場だぞ、気ぃ抜いてんじゃねぇ」
  と言った、そうしたらやつは
「確かにそうかもしれねぇなぁ、わかった、ならお前とは別行動がいいなぁ、俺は別のとこ当たるぜぇ」
  不気味な奴だ、まぁいい、俺はあいつが殺せればいや、捕まえられればそれでいい。
  早く来い、待ちきれなくなってきたぞ、我が息子よ。



  でかい魔力を感じる、もうすぐそこなのだろう、あいつは、俺は目の前の扉を開ける。
  そこには奴がいた。
「久々だな、我が息子よ、会えて嬉s」
  そう言いかけた所で俺は魔弾を打っていた
「おいおい、危ないじゃないか、感動の再開だぜ」
  奴はそう言い放つ、何を言っているんだ?感動?奴はそういったのか?
「確かに、感動の再開だな」
  俺はそう笑顔で言う、そして続ける
「やっと復讐ができる…悲劇の再開だ…確かに俺は今、ものすごく感動している、ようやく…」
  俺は奴を睨みつけながら大声で、
「お前を殺せるんだ!!!」
  そう言ってやった、そうしたら奴は笑いながら、
「15年前、お前の母親が私に向けた殺意、それにとてもそっくりだ…」
  そう言うと奴は天を仰ぎながら
「待ちわびた…この時を…俺の命を脅かす存在を…俺の子を!!!」
  そう言うと奴は懐に手を入れ、謎のつぶつぶした物が入っている瓶を取り出した
「だが…まだ足りない、そこでだ、お前に幾つか質問させてくれ」
  俺は了承した、なぜなら質問の一つや二つ問題はないと思ったからだ、どうせここで奴は死ぬのだからな
「では、1問目、この中にあるこのつぶつぶ果たしてなんでしょ~」
  ふざけているのか、俺は
「そんなもの知らん」
  そう答えた、
「そうか~わからないか~、正解は~」
  そう言うと一瞬にして奴が近づいてきて
「お前の母親2人だよ」
  そう耳元で囁いた、こいつはなにを言っているんだ?母さんもジャックも2人とも人間だぞ?
  俺が不思議に思っていると奴は俺を見ながら
「お前、見たんだろ?あの研究施設をよ」
  そんなもの知らない、身に覚えもない
「何言ってんだ!!俺はそんなとこ知らない!!」
  そう言うと奴は少し驚いた表情をしながら
「お前まさか気づいてない?お前見たんだろ?あの蟲をよ」
  そこで思い出した、ジャックと一緒に逃げている時にいた人間を食う蟲のことを思い出した
「ようやく思い出したようだな、あれはな科学と魔法の融合なんだよ」
  俺は奴を疑った、
「融合だと、そんなこと出来るわけない!今の俺だっては魔法と融合した訳じゃないんだぞ!俺のようなタイプを言っているならそれは違う」
  そう言った、すると奴は手で瓶を弄ぶ様にして説明を初めた
「あれはな、文字通り融合だ、科学は時に魔法を凌駕するんだよ、俺とて魔法が劣っているとは思わんさ、だがな得手不得手という物があるように魔法には出来んことを科学はやってのけるのさ、クローン技術というものを聞いたことはあるか?」
「噂程度ならな、うちの博士はそっち方面は専門外だからな」
「クローン技術というものはな、人間のと呼ばれる体を形成している粒のような物がある、それを人為的に増やすことでもう1人の人間を作る技術それがクローン技術というものだ、俺はそれに目を付けた、人間が人為的に作れるのなら兵力は無限だ、だが人間を生成するのはあまり賢いとは言えない、人間は生身ではほとんどの生物に勝てない、だから武器を持ち、魔法を操るのだ」
  俺はそれを聞きながらうんざりしていた
「本題が見えねぇぞ、結局なにが言いてぇ」
  そう言うと奴は、
「そう焦るな、これからが面白いんだからな」
「…わかった」
  素直に返事をすると奴は笑顔になりながら説明を続けた
「そこで私はある生物に目を付けた、蟲だ蟲が人間と同じ大きさなら身体能力がとてつもないというのは常識だ、じゃあその身体能力を本当に人間サイズにしてしまうとどうなるか…わかるな?」
  俺は最悪の想定をしながら口を開いた
「お前はその作った蟲を【洗脳マインド】の魔導を使用して操り無敵で無限に生成される軍団の完成というわけか」
  俺がその説明をすると奴は拍手をしながら
「素晴らしい、よくそこまでわかったな、だがまだもう一押しだったな、正解は死体を元にして蟲を作りそれをクローン技術で無限に生成するだよ、死体を元にして蟲を作るのは魔法を使えば容易いがそれを増やすことが出来ない、なら科学を使用するしかあるまいよ」
  俺は愕然とした、震えながら奴に聞いた、聞きたくなかったが聞くしかなかった
「…じゃあ…お前の持ってるそれは」
  奴はニヤリと笑い
「お前の母二人から作った蟲だよ」
  気づいたら奴に飛びかかっていた
「この…ゲスがあああ!!!!!」
  即座に魔弾を撃ち込む
「早いな…かなり危なかったぞ」
  与えられたのは少しのダメージ、少しでも与えられたならいい、それより
「お前…目的はなんだ…お前のやっていることは【魔法連合マジカリスタ】も【科学連合サイエンティスタ】もどちらも裏切る行為だ、お前はそんなことしなくてもいいんじゃねぇのか!?」
  しばらく奴と俺は制止した、少したった時あいつが口を開いた
「俺はな、最強になりたいんだよ、権力、力、富、そして跡取り、全てにおいて勝利したい、こんな戦争どうでもいい、やらない方がいいとまで思っているほどだ、その点だけならお前と同じかもな」
  俺はとてつもなく嫌悪感に苛まれた
「ふざけるなよ…お前と少しでも共通する部分があるだけで嫌気がさす、俺はお前を殺したいだけだ、お前のような異常者と一緒にするな、クソ野郎!!!!!」
  奴はまた笑った大声で高らかに笑った
「これで…最後だ…死ぬ覚悟ができたんだろうな、俺の人生に、お前は邪魔だ」
「俺の人生にはお前は欠かせなかった、お前がいなければ俺は生まれていない…だからこれは天命だ、俺はお前を殺すそういう運命なんだ、まぁ運命だろうがなんだろうがお前は殺すがな…覚悟しろよ」

  俺の人生で一番の戦いが始まってしまった悔いはない…母さん見てて…俺があんたらの仇をとる
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