21 / 40
21 帰ってきた俺たちをサプライズが待っていた件
俺たちは、大陸を後にして龍仙国へと旅立った。
大陸は、少し、風が冷たくなり秋の到来を感じさせるようになっていた。
もう、俺たちが龍仙国を出発してから2ヶ月が過ぎていた。
その間に、いろんなことがあった。
シエナやシノたちとの出会いとか、彼らと一緒に 大陸を旅したこととか、多くの思い出が残った。
そして。
その間に、俺は、着実に淫紋の数を増やして、男性遍歴を重ねてしまっていた。
本当に、爛れた思い出だぜ。
双子は、その正体を俺にあかして、その淫紋を俺の体に刻んだとたん、開き直ったのか、毎日のように俺を責め苛むようになっていた。
しかも、だ。
俺は、淫紋の力に操られ奴等を拒むことができなくなっていた。
もう、毎日、奴等に求められるままに醜態をさらしている有り様だった。
今日も、俺は、朝まで双子に抱き潰されて、腰がガクガクだった。
「もう、限界だ」
俺は、船の甲板で潮風に吹かれながら遠い目をして空を見上げていた。側にいた玲が俺に、きいた。
「何が、ですか?アマヤ様」
ううっ。
俺は、顔が熱くなってくるのを感じていた。
毎日毎日、事後の始末をこの少年にさせていることに、俺は、いたたまれなさでいっぱいだった。
落ち込んで甲板に横になって空を見上げている俺の頬を何かが舐めている。
それは、金色の猫だった。
このことも、俺を悩ませていた。
大陸を離れるとき、黒龍は、カースと月花に言い放った。
「ついてくるな。来たら、殺す!」
なのに。
どこからか、この猫は、船に入り込んでいたという訳だった。
「猫は、船の守り神なんですよ、アマヤ様」
玲は、嬉しそうに微笑んだ。
「その猫にこんなになつかれてるなんて、さすが、アマヤ様ですね」
何が?
俺は、本当に泣きたくなっていた。
龍仙国に戻れば、敵は、あの双子だけになると思っていたのに、まさか、黒龍の目を掻い潜ってついてくるとは。
マジで、神族って、みんな、粘着質な奴等ばっかなのかよ?
思い悩んでいる俺にじゃれつく猫の側に、小さな灰色のハムスターがにじりよってきた。
うん。
もう、俺は、何も言いたくなかった。だが、金色の猫がそのハムスターに向かって、牙を向くのを見て、俺は、慌てて両手にハムスターを包み込んで抱き上げた。
「カース!月花を食べちゃダメだろ!」
「がるるるる!」
唸り声をあげているカースに俺の手の中で怯えて震えている月花。
俺は、溜め息をついた。
こいつら、人型じゃなけりゃばれないとでも思ってるのか?
俺は、心の中でシャウトしていた。
バレバレなんだよ!
バカなのか、こいつら?
俺は、月花を指でつまんでぶら下げてきいた。
「お前らいつまでそうやってるつもりなんだ?もうとっくに黒龍にもばれてるぞ」
「マジで?」
カースが人型に戻って言った。月花も子供サイズに戻って、俺の膝の上に座って言った。
「ばれてるのになんで、奴は、私たちを追い出さないんだ?」
「海の上だからじゃねぇの」
俺は、月花を膝の上からどかしながら言った。
「さすがに、奴も、兄貴たちを溺れ死にさせたら寝覚めが悪いんだろ」
「それは、そうだな」
不意に黒龍の声が聞こえてきて、俺たちは、びくっと身を強張らせた。俺は、ゆっくりと声の方を振り向いた。
「黒龍?」
「アマヤ、もうすぐ、龍仙国が見えるぞ」
奴は、そう言うと俺を立ち上がらせて船の舳先へと連れていった。
遠くに、灰色の稜線が浮かび上がる。
ああ。
俺は、感慨深く思っていた。
帰ってきたんだなぁ。
2ヶ月の時は、短いような、長いような。
俺の脳裏を走馬灯のように、この2ヶ月の記憶が過っていった。
海に落ちたり、魔法の勉強をしたり、ほんと、いろいろなことがあった。
望むことも、望まないこともあった。
だけど、今では、全てが、ただの思い出だった。
黒龍が、俺のことを背後から抱き締めた。
「長い旅だったな、アマヤ」
「ああ」
本当にな。
俺は、頷いた。
思っていたより、俺は、この世界に馴染んでいたんだな、と思った。
俺は、呟くように言った。
「帰ったら、市場に行って、屋台のカダの串焼きを食べに行こうと思ってたんだ」
「そうか」
黒龍は、くすっと笑った。
「好きなだけ食わせてやるよ、アマヤ」
「マジで?」
俺は、海と空と遠くに見える灰色の島々を見ながらふっと笑った。
黒龍は、俺を抱く手に力を込めた。
「もちろん、だ。我が神妃よ」
「ちょっと、何?あの人たち、こんなところでハレンチな」
カースがひそひそと背後で小声で言った。
「二人だけで、いちゃいちゃと」
「本当に」
月花が言った。
「海に落ちちゃえばいいのに(黒龍だけ)」
「お前たち、今すぐ、船を降りて貰ってもいいんだぞ?」
黒龍がぎろりと二人を睨み付けて言った。
二人は、突然、姿を消したかと思うと、そこには、金色の猫と灰色のハムスターがいるだけだった。
黒龍は、舌打ちした。
「困ったらすぐに変身か?こいつら、甘やかし過ぎだぞ、アマヤ」
港に到着した俺たちを樹理たちが出迎えてくれた。
「アマヤ!無事でよかったわ。心配したのよ!」
樹理が俺を抱き締めて言った。
「行方不明だって聞いて、毎日、祈っていたのよ」
「おかえりなさい、アマヤ」
柴とカイが興奮した様子で頬を上気させて言った。
「無事に帰ってきてくれて、本当によかった。もう、大変なことになってんのよ?」
「大変なこと?」
俺は、なんのことやらわからずに、ぽかんとしていた。柴とカイは、俺の手をとると俺を引っ張って歩き出した。
「とにかく、説明するより、見た方がはやいから!来て、アマヤ」
「ええっ?」
俺たちは、そのまま歩いて港の近くにある都の台所と呼ばれる市場へと向かった。そこで、俺たちが見たものを俺は、信じることができなかった。
青色が。
美しい、キナの青が至るところに溢れていた。
灰色や、茶色とかに混ざって、華やかな青い色の服の人々が市場を闊歩していた。
服だけじゃない。
青い帽子のおばちゃんが俺に向かって呼び掛けた。
「どうだい?焼きたてのカダの肉だよ!兄さん、食べていきなよ!」
「ああ」
俺は、肉の刺さった串を受けとると金を払おうとポケットを探った。が、すぐに、黒龍が手を出して何枚かのイェル硬貨をおばちゃんの手に乗せて言った。
「俺にも、一本くれるか?」
「もちろんですよ、ウィンフリードの旦那」
おばちゃんは、串に刺した肉を黒龍に渡して言った。
「ずいぶんと、長い間、姿をお見かけしなかったけど、お帰りになってたんですね」
「ああ」
黒龍は、微笑んだ。
「その帽子、よく似合ってるな」
「あら、そうですか?」
おばちゃんは、ポッと頬を染めて、少女のようにはにかんで言った。
「都の最近の流行りでさ」
「そうそう!」
青色のエプロンを腰に巻いた隣の屋台で野菜を売ってた若い女が顔を覗かせて、言った。
「青い色と、『人魚姫』の物語。それが、最近のこの都の流行りもんさね」
マジで?
俺は、口をポカンと開けて、黒龍と樹理たちを交互に見た。
なんで?
まだ、布が届いて2週間にもならない筈なのに、何?この周智っぷり。
「実は、永良様が」
樹理が口を開いた。
「騎士団の式服を青色で統一されて。しかも、それを一週間前の国王様のパレードでお披露目されたわけ。それで、一気に、流行っちゃったの!」
「ほんと、大変だったのよ、あたしたち、寝る間もなく働いたのよ!」
柴が捲し立てた。
「とにかく、人手が足りなくって。この街の手のすいたお針子から、暇な仕立て屋まで、みんな、集めて、いっぱいドレスやら小物やらを作ったの!」
「しかも、永良様が、パレードの後の晩餐会の席上で『人魚姫』の絵本を他の方たちに紹介されたもんだから、あっという間に噂がひろまっちゃってさ」
カイが興奮した様子で言った。
「すぐに国立演劇団の連中が、『人魚姫』の即興劇を講演で演じたりしたもんだから、みんな、『人魚姫』の絵本を手に入れようとして本屋に殺到してるんだよ!」
「でも、まだ、永良様の持っている一冊しかないものだから、大変!慌てて出版社がうちにきて、あんたの本を出版させてくれってさ」
樹理が一気にしゃべった。
「とにかく、今、都は、あんたの噂で持ちきりなのよ、アマヤ」
はい?
俺が、驚いていると、カイが半笑いで言った。
「絵本を描く男娼で、あの永良様のお心を射止め、この国に青い布を持ち込んだ謎の人物っでさ」
マジか?
俺は、いろいろ突っ込みたいことがあったが、とりあえず、言った。
「俺は、男娼じゃねぇし!」
「でも、お陰で『黒バラ』は、大繁盛だよ!」
カイが、にやっと笑った。
「館の前に客が列を作ってるよ。みんな、大忙しさ!」
ああ?
俺は、ひきつった笑いを浮かべていた。
それは、そんなに嬉しくはないな。
「とにかく」
樹理と柴とカイが深呼吸をして、声を合わせて言った。
「すんごく、大変だったんだからね!あんたのせいで!」
ええっ?
俺は、焦って、黒龍をちらっと見た。
奴は、にやりと笑った。
「永良の奴、なかなか、やるじゃないか」
まったくな!
俺は、嬉しいやら、びっくりやらで、混乱していた。
マジで、今世神の影響力、半端ねぇな!
大陸は、少し、風が冷たくなり秋の到来を感じさせるようになっていた。
もう、俺たちが龍仙国を出発してから2ヶ月が過ぎていた。
その間に、いろんなことがあった。
シエナやシノたちとの出会いとか、彼らと一緒に 大陸を旅したこととか、多くの思い出が残った。
そして。
その間に、俺は、着実に淫紋の数を増やして、男性遍歴を重ねてしまっていた。
本当に、爛れた思い出だぜ。
双子は、その正体を俺にあかして、その淫紋を俺の体に刻んだとたん、開き直ったのか、毎日のように俺を責め苛むようになっていた。
しかも、だ。
俺は、淫紋の力に操られ奴等を拒むことができなくなっていた。
もう、毎日、奴等に求められるままに醜態をさらしている有り様だった。
今日も、俺は、朝まで双子に抱き潰されて、腰がガクガクだった。
「もう、限界だ」
俺は、船の甲板で潮風に吹かれながら遠い目をして空を見上げていた。側にいた玲が俺に、きいた。
「何が、ですか?アマヤ様」
ううっ。
俺は、顔が熱くなってくるのを感じていた。
毎日毎日、事後の始末をこの少年にさせていることに、俺は、いたたまれなさでいっぱいだった。
落ち込んで甲板に横になって空を見上げている俺の頬を何かが舐めている。
それは、金色の猫だった。
このことも、俺を悩ませていた。
大陸を離れるとき、黒龍は、カースと月花に言い放った。
「ついてくるな。来たら、殺す!」
なのに。
どこからか、この猫は、船に入り込んでいたという訳だった。
「猫は、船の守り神なんですよ、アマヤ様」
玲は、嬉しそうに微笑んだ。
「その猫にこんなになつかれてるなんて、さすが、アマヤ様ですね」
何が?
俺は、本当に泣きたくなっていた。
龍仙国に戻れば、敵は、あの双子だけになると思っていたのに、まさか、黒龍の目を掻い潜ってついてくるとは。
マジで、神族って、みんな、粘着質な奴等ばっかなのかよ?
思い悩んでいる俺にじゃれつく猫の側に、小さな灰色のハムスターがにじりよってきた。
うん。
もう、俺は、何も言いたくなかった。だが、金色の猫がそのハムスターに向かって、牙を向くのを見て、俺は、慌てて両手にハムスターを包み込んで抱き上げた。
「カース!月花を食べちゃダメだろ!」
「がるるるる!」
唸り声をあげているカースに俺の手の中で怯えて震えている月花。
俺は、溜め息をついた。
こいつら、人型じゃなけりゃばれないとでも思ってるのか?
俺は、心の中でシャウトしていた。
バレバレなんだよ!
バカなのか、こいつら?
俺は、月花を指でつまんでぶら下げてきいた。
「お前らいつまでそうやってるつもりなんだ?もうとっくに黒龍にもばれてるぞ」
「マジで?」
カースが人型に戻って言った。月花も子供サイズに戻って、俺の膝の上に座って言った。
「ばれてるのになんで、奴は、私たちを追い出さないんだ?」
「海の上だからじゃねぇの」
俺は、月花を膝の上からどかしながら言った。
「さすがに、奴も、兄貴たちを溺れ死にさせたら寝覚めが悪いんだろ」
「それは、そうだな」
不意に黒龍の声が聞こえてきて、俺たちは、びくっと身を強張らせた。俺は、ゆっくりと声の方を振り向いた。
「黒龍?」
「アマヤ、もうすぐ、龍仙国が見えるぞ」
奴は、そう言うと俺を立ち上がらせて船の舳先へと連れていった。
遠くに、灰色の稜線が浮かび上がる。
ああ。
俺は、感慨深く思っていた。
帰ってきたんだなぁ。
2ヶ月の時は、短いような、長いような。
俺の脳裏を走馬灯のように、この2ヶ月の記憶が過っていった。
海に落ちたり、魔法の勉強をしたり、ほんと、いろいろなことがあった。
望むことも、望まないこともあった。
だけど、今では、全てが、ただの思い出だった。
黒龍が、俺のことを背後から抱き締めた。
「長い旅だったな、アマヤ」
「ああ」
本当にな。
俺は、頷いた。
思っていたより、俺は、この世界に馴染んでいたんだな、と思った。
俺は、呟くように言った。
「帰ったら、市場に行って、屋台のカダの串焼きを食べに行こうと思ってたんだ」
「そうか」
黒龍は、くすっと笑った。
「好きなだけ食わせてやるよ、アマヤ」
「マジで?」
俺は、海と空と遠くに見える灰色の島々を見ながらふっと笑った。
黒龍は、俺を抱く手に力を込めた。
「もちろん、だ。我が神妃よ」
「ちょっと、何?あの人たち、こんなところでハレンチな」
カースがひそひそと背後で小声で言った。
「二人だけで、いちゃいちゃと」
「本当に」
月花が言った。
「海に落ちちゃえばいいのに(黒龍だけ)」
「お前たち、今すぐ、船を降りて貰ってもいいんだぞ?」
黒龍がぎろりと二人を睨み付けて言った。
二人は、突然、姿を消したかと思うと、そこには、金色の猫と灰色のハムスターがいるだけだった。
黒龍は、舌打ちした。
「困ったらすぐに変身か?こいつら、甘やかし過ぎだぞ、アマヤ」
港に到着した俺たちを樹理たちが出迎えてくれた。
「アマヤ!無事でよかったわ。心配したのよ!」
樹理が俺を抱き締めて言った。
「行方不明だって聞いて、毎日、祈っていたのよ」
「おかえりなさい、アマヤ」
柴とカイが興奮した様子で頬を上気させて言った。
「無事に帰ってきてくれて、本当によかった。もう、大変なことになってんのよ?」
「大変なこと?」
俺は、なんのことやらわからずに、ぽかんとしていた。柴とカイは、俺の手をとると俺を引っ張って歩き出した。
「とにかく、説明するより、見た方がはやいから!来て、アマヤ」
「ええっ?」
俺たちは、そのまま歩いて港の近くにある都の台所と呼ばれる市場へと向かった。そこで、俺たちが見たものを俺は、信じることができなかった。
青色が。
美しい、キナの青が至るところに溢れていた。
灰色や、茶色とかに混ざって、華やかな青い色の服の人々が市場を闊歩していた。
服だけじゃない。
青い帽子のおばちゃんが俺に向かって呼び掛けた。
「どうだい?焼きたてのカダの肉だよ!兄さん、食べていきなよ!」
「ああ」
俺は、肉の刺さった串を受けとると金を払おうとポケットを探った。が、すぐに、黒龍が手を出して何枚かのイェル硬貨をおばちゃんの手に乗せて言った。
「俺にも、一本くれるか?」
「もちろんですよ、ウィンフリードの旦那」
おばちゃんは、串に刺した肉を黒龍に渡して言った。
「ずいぶんと、長い間、姿をお見かけしなかったけど、お帰りになってたんですね」
「ああ」
黒龍は、微笑んだ。
「その帽子、よく似合ってるな」
「あら、そうですか?」
おばちゃんは、ポッと頬を染めて、少女のようにはにかんで言った。
「都の最近の流行りでさ」
「そうそう!」
青色のエプロンを腰に巻いた隣の屋台で野菜を売ってた若い女が顔を覗かせて、言った。
「青い色と、『人魚姫』の物語。それが、最近のこの都の流行りもんさね」
マジで?
俺は、口をポカンと開けて、黒龍と樹理たちを交互に見た。
なんで?
まだ、布が届いて2週間にもならない筈なのに、何?この周智っぷり。
「実は、永良様が」
樹理が口を開いた。
「騎士団の式服を青色で統一されて。しかも、それを一週間前の国王様のパレードでお披露目されたわけ。それで、一気に、流行っちゃったの!」
「ほんと、大変だったのよ、あたしたち、寝る間もなく働いたのよ!」
柴が捲し立てた。
「とにかく、人手が足りなくって。この街の手のすいたお針子から、暇な仕立て屋まで、みんな、集めて、いっぱいドレスやら小物やらを作ったの!」
「しかも、永良様が、パレードの後の晩餐会の席上で『人魚姫』の絵本を他の方たちに紹介されたもんだから、あっという間に噂がひろまっちゃってさ」
カイが興奮した様子で言った。
「すぐに国立演劇団の連中が、『人魚姫』の即興劇を講演で演じたりしたもんだから、みんな、『人魚姫』の絵本を手に入れようとして本屋に殺到してるんだよ!」
「でも、まだ、永良様の持っている一冊しかないものだから、大変!慌てて出版社がうちにきて、あんたの本を出版させてくれってさ」
樹理が一気にしゃべった。
「とにかく、今、都は、あんたの噂で持ちきりなのよ、アマヤ」
はい?
俺が、驚いていると、カイが半笑いで言った。
「絵本を描く男娼で、あの永良様のお心を射止め、この国に青い布を持ち込んだ謎の人物っでさ」
マジか?
俺は、いろいろ突っ込みたいことがあったが、とりあえず、言った。
「俺は、男娼じゃねぇし!」
「でも、お陰で『黒バラ』は、大繁盛だよ!」
カイが、にやっと笑った。
「館の前に客が列を作ってるよ。みんな、大忙しさ!」
ああ?
俺は、ひきつった笑いを浮かべていた。
それは、そんなに嬉しくはないな。
「とにかく」
樹理と柴とカイが深呼吸をして、声を合わせて言った。
「すんごく、大変だったんだからね!あんたのせいで!」
ええっ?
俺は、焦って、黒龍をちらっと見た。
奴は、にやりと笑った。
「永良の奴、なかなか、やるじゃないか」
まったくな!
俺は、嬉しいやら、びっくりやらで、混乱していた。
マジで、今世神の影響力、半端ねぇな!
あなたにおすすめの小説
運命の番は僕に振り向かない
ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。
それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。
オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。
ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。
ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。
ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。
ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。
完結しました!ありがとうございました。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。
人気アイドルの俺、なぜかメンバー全員に好かれてます
七瀬
BL
デビュー4年目の人気アイドルグループ「ECLIPSE(エクリプス)」に所属する芹沢 美澄(せりざわみすみ)は、昔からどこか抜けていてマイペースな性格。
歌もダンスも決して一番ではないはずなのに、なぜかファンからもメンバーからも目を離されない存在だった。
世話焼きな幼なじみ、明るく距離の近い同い年、しっかり者で面倒見のいい年上、掴みどころのない自由人、そして無言で隣にいるリーダー——。
気づけば、美澄の周りにはいつも誰かがいて、当たり前のように甘やかされていく。
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
生まれ変わったら知ってるモブだった
マロン
BL
僕はとある田舎に小さな領地を持つ貧乏男爵の3男として生まれた。
貧乏だけど一応貴族で本来なら王都の学園へ進学するんだけど、とある理由で進学していない。
毎日領民のお仕事のお手伝いをして平民の困り事を聞いて回るのが僕のしごとだ。
この日も牧場のお手伝いに向かっていたんだ。
その時そばに立っていた大きな樹に雷が落ちた。ビックリして転んで頭を打った。
その瞬間に思い出したんだ。
僕の前世のことを・・・この世界は僕の奥さんが描いてたBL漫画の世界でモーブル・テスカはその中に出てきたモブだったということを。