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3 猫と王子と性奴隷
3ー8 大切な人
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3ー8 大切な人
「なし、だ!」
フェイルが手を振った。
「この話しは、なし!」
「なんだって?」
きょとんとしているユーリスを冷ややかに見つめると、フェイルは、立ち上がった。
「とにかく、この話は、なしで!もう、お前も王都に戻ってくれ、ユーリス」
フェイルが僕を抱き寄せる。
「私たちは、この地で何も問題なく暮らしている。もう、かまわないでくれ!」
「しかし!」
ユーリスがフェイルを咎めるように見た。
「この地には、お前を殺した魔王もいる筈」
「あー、そのことだが」
フェイルがいいにくそうに僕をちらっと見る。
「魔王も死んだから」
「なんだって?」
問い返すユーリスにフェイルは、繰り返す。
「だから、魔王は、死んだ」
フェイルが僕を抱く手に力を込める。
「もう、この世界の脅威となるものは、いない。さっさと王都に戻って王に伝えるがいい」
フェイルがしっしっという様に手を振った。
なおも納得していないユーリスを無視してフェイルが僕を見た。
「もし、どうしても私を成仏させたいというなら、さっき、サクが言ったようにサクを倒すことだな、ユーリス」
フェイルは、僕を抱き上げると部屋を出ていこうとした。
「待ってくれ!ローリア」
去ろうとするフェイルにユーリスが追いすがる。
「このままだと私は、お前を倒さなくてはならない。私にお前を殺させないでくれ!頼む、ローリア!」
「誰にものを言っている?」
僕を抱いたままフェイルが冷ややかな眼差しでユーリスを見た。
「私がお前に敗れるとでも?寝言は寝て言え!」
「待て!」
追いかけてくるユーリスを見てフェイルが僕に囁く。
「家に帰ろう、サク」
「フェイル・・」
僕は、フェイルの首もとに腕を回してしっかりとつかまるとその場から転移した。
魔王城(改)に戻るとフェイルは、僕を下ろした。
ぽりぽりと頭を掻くとフェイルは、心底惜しそうに呟く。
「くそっ!今夜こそお前を抱けると思ったのに!」
「んなわけがないじゃん!」
僕は、自分の部屋へと向かって歩き出した。
足を止めてフェイルを振り返る。
「言ってるだろう?僕は、何があっても勇者様に抱かれたりしないって」
「それは」
フェイルが焦った様子で僕の後を追ってくる。
「嫌だ!」
僕は。
フェイルから隠れて口許を緩めていた。
勇者は、僕のもの。
僕だけの大切な人、だ。
「なし、だ!」
フェイルが手を振った。
「この話しは、なし!」
「なんだって?」
きょとんとしているユーリスを冷ややかに見つめると、フェイルは、立ち上がった。
「とにかく、この話は、なしで!もう、お前も王都に戻ってくれ、ユーリス」
フェイルが僕を抱き寄せる。
「私たちは、この地で何も問題なく暮らしている。もう、かまわないでくれ!」
「しかし!」
ユーリスがフェイルを咎めるように見た。
「この地には、お前を殺した魔王もいる筈」
「あー、そのことだが」
フェイルがいいにくそうに僕をちらっと見る。
「魔王も死んだから」
「なんだって?」
問い返すユーリスにフェイルは、繰り返す。
「だから、魔王は、死んだ」
フェイルが僕を抱く手に力を込める。
「もう、この世界の脅威となるものは、いない。さっさと王都に戻って王に伝えるがいい」
フェイルがしっしっという様に手を振った。
なおも納得していないユーリスを無視してフェイルが僕を見た。
「もし、どうしても私を成仏させたいというなら、さっき、サクが言ったようにサクを倒すことだな、ユーリス」
フェイルは、僕を抱き上げると部屋を出ていこうとした。
「待ってくれ!ローリア」
去ろうとするフェイルにユーリスが追いすがる。
「このままだと私は、お前を倒さなくてはならない。私にお前を殺させないでくれ!頼む、ローリア!」
「誰にものを言っている?」
僕を抱いたままフェイルが冷ややかな眼差しでユーリスを見た。
「私がお前に敗れるとでも?寝言は寝て言え!」
「待て!」
追いかけてくるユーリスを見てフェイルが僕に囁く。
「家に帰ろう、サク」
「フェイル・・」
僕は、フェイルの首もとに腕を回してしっかりとつかまるとその場から転移した。
魔王城(改)に戻るとフェイルは、僕を下ろした。
ぽりぽりと頭を掻くとフェイルは、心底惜しそうに呟く。
「くそっ!今夜こそお前を抱けると思ったのに!」
「んなわけがないじゃん!」
僕は、自分の部屋へと向かって歩き出した。
足を止めてフェイルを振り返る。
「言ってるだろう?僕は、何があっても勇者様に抱かれたりしないって」
「それは」
フェイルが焦った様子で僕の後を追ってくる。
「嫌だ!」
僕は。
フェイルから隠れて口許を緩めていた。
勇者は、僕のもの。
僕だけの大切な人、だ。
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