転生DKは、オーガさんのお気に入り~姉の婚約者に嫁ぐことになったんだが、こんなに溺愛されるとは聞いてない!~

トモモト ヨシユキ

文字の大きさ
6 / 67
1 努力は、俺を裏切らない!

1ー5 魔法制御

しおりを挟む
 1ー5 魔法制御

 魔法とは、何か?
 俺は、ベッドに腰かけて考えた。
 無から有を作り出すことなどできはしない。
 だとしたらこの水はどこからきているのか?
 俺は、前世の知識を総動員して考えた。
 全ての物質にはエネルギーが秘められている。
 存在する力。
 俺は、分子レベルまで水を分解していった。
 そうしているうちに、すべての分子、粒子が動きを止める温度があることを思い出す。
 絶対零度では、すべてが停止する。
 つまり、魔法も発動しない。
 だが、それは事実上、不可能なことだと思われた。
 でも、ラグナは、魔法とはイメージすることだと言った。
 だとしたら。
 俺は、空中に浮かべた水の玉の温度を下げていくイメージを浮かべる。
 本来、水魔法は、温度をコントロールすることはできない。
 ただ、水を出す。
 それが水魔法だ。
 俺は、意識を集中し水の温度を下げていく。
 水は、徐々に温度が下がって冷たくなっていった。
 だが、凍らせることはなかなかできない。
 俺は、毎夜、魔力切れになるまで水の温度を下げる鍛練を続けた。
 これを一年ほど続ける内に、俺は、ついに水を凍らせることができるようになったのだ。
 俺は、さらに鍛練を続けた。
 もっと、温度を下げる。
 俺は、イメージを続け、どんどん温度を下げていった。
 分子から粒子へ。
 さらに微細に。
 すべてを凍らせる。
 そうしている内に、俺は、これ以上、温度が下がらないところまで凍らせることができるようになった。
 完全なる停止。
 気がつくと部屋の中は、夏だというのに氷の欠片が舞って吐く吐息が白くなるようになっていた。
 とはいえ、俺が絶対零度にすることができるのは、ほんの小さな領域だけだった。
 俺は、その領域をどんどん広げていくようにイメージをしていった。
 そうこうしている内に俺は、12歳の誕生日を迎えていた。
 その頃には、俺は、水の温度をかなり自由に制御できるようになっていた。
 誕生日の朝。
 婚約者であるオーガ公爵から贈り物が届いた。
 それは、子供の拳大の美しい透明な石だった。
 それは、魔石だと父上が教えてくれた。
 透明な魔石は、無属性のものでどんなも力でも注ぎ込むことができる。
 ラグナは、その魔石を核にした魔法杖を作る手配をしてくれた。
 魔法杖は、魔法を使うときの補助具だ。
 核にする魔石によって力を増強したり、魔力を貯蓄したりといろいろな使い方ができる。
 本当は、こんなものをもらっても嬉しくなんてないのだが、素直にもらっておくことにする。
 水魔法しか使えない俺のためにラグナは、剣にもなる魔法杖を作らせた。
 塚が魔法杖になっている仕込み杖のような杖だ。
 これなら、魔法で戦えない俺にも役に立つと思ってのことだった。

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

すべてを奪われた英雄は、

さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。 隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。 それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。 すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。

運悪く放課後に屯してる不良たちと一緒に転移に巻き込まれた俺、到底馴染めそうにないのでソロで無双する事に決めました。~なのに何故かついて来る…

こまの ととと
BL
『申し訳ございませんが、皆様には今からこちらへと来て頂きます。強制となってしまった事、改めて非礼申し上げます』  ある日、教室中に響いた声だ。  ……この言い方には語弊があった。  正確には、頭の中に響いた声だ。何故なら、耳から聞こえて来た感覚は無く、直接頭を揺らされたという感覚に襲われたからだ。  テレパシーというものが実際にあったなら、確かにこういうものなのかも知れない。  問題はいくつかあるが、最大の問題は……俺はただその教室近くの廊下を歩いていただけという事だ。 *当作品はカクヨム様でも掲載しております。

第十王子は天然侍従には敵わない。

きっせつ
BL
「婚約破棄させて頂きます。」 学園の卒業パーティーで始まった九人の令嬢による兄王子達の断罪を頭が痛くなる思いで第十王子ツェーンは見ていた。突如、その断罪により九人の王子が失脚し、ツェーンは王太子へと位が引き上げになったが……。どうしても王になりたくない王子とそんな王子を慕うド天然ワンコな侍従の偽装婚約から始まる勘違いとすれ違い(考え方の)のボーイズラブコメディ…の予定。※R 15。本番なし。

前世が俺の友人で、いまだに俺のことが好きだって本当ですか

Bee
BL
半年前に別れた元恋人だった男の結婚式で、ユウジはそこではじめて二股をかけられていたことを知る。8年も一緒にいた相手に裏切られていたことを知り、ショックを受けたユウジは式場を飛び出してしまう。 無我夢中で車を走らせて、気がつくとユウジは見知らぬ場所にいることに気がつく。そこはまるで天国のようで、そばには7年前に死んだ友人の黒木が。黒木はユウジのことが好きだったと言い出して―― 最初は主人公が別れた男の結婚式に参加しているところから始まります。 死んだ友人との再会と、その友人の生まれ変わりと思われる青年との出会いへと話が続きます。 生まれ変わり(?)21歳大学生×きれいめな48歳おっさんの話です。 ※軽い性的表現あり 短編から長編に変更しています

【8話完結】強制力に負けて死に戻ったら、幼馴染の様子がおかしいのですが、バグですか?

キノア9g
BL
目が覚めたら、大好きだったRPGの世界に転生していた。 知識チートでなんとか死亡フラグを回避した……はずだったのに、あっさり死んで、気づけば一年前に逆戻り。 今度こそ生き残ってみせる。そう思っていたんだけど—— 「お前、ちょっと俺に執着しすぎじゃない……?」 幼馴染が、なんかおかしい。妙に優しいし、距離が近いし、俺の行動にやたら詳しい。 しかも、その笑顔の奥に見える“何か”が、最近ちょっと怖い。 これは、運命を変えようと足掻く俺と、俺だけを見つめ続ける幼馴染の、ちょっと(だいぶ?)危険な異世界BL。 全8話。

前世が教師だった少年は辺境で愛される

結衣可
BL
雪深い帝国北端の地で、傷つき行き倒れていた少年ミカを拾ったのは、寡黙な辺境伯ダリウスだった。妻を亡くし、幼い息子リアムと静かに暮らしていた彼は、ミカの知識と優しさに驚きつつも、次第にその穏やかな笑顔に心を癒されていく。 ミカは実は異世界からの転生者。前世の記憶を抱え、この世界でどう生きるべきか迷っていたが、リアムの教育係として過ごすうちに、“誰かに必要とされる”温もりを思い出していく。 雪の館で共に過ごす日々は、やがてお互いにとってかけがえのない時間となり、新しい日々へと続いていく――。

【完結】僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました

楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。 ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。 喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。   「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」 契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。 エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。 ⭐︎表紙イラストは針山糸様に描いていただきました

この俺が正ヒロインとして殿方に求愛されるわけがない!

ゆずまめ鯉
BL
五歳の頃の授業中、頭に衝撃を受けたことから、自分が、前世の妹が遊んでいた乙女ゲームの世界にいることに気づいてしまったニエル・ガルフィオン。 ニエルの外見はどこからどう見ても金髪碧眼の美少年。しかもヒロインとはくっつかないモブキャラだったので、伯爵家次男として悠々自適に暮らそうとしていた。 これなら異性にもモテると信じて疑わなかった。 ところが、正ヒロインであるイリーナと結ばれるはずのチート級メインキャラであるユージン・アイアンズが熱心に構うのは、モブで攻略対象外のニエルで……!? ユージン・アイアンズ(19)×ニエル・ガルフィオン(19) 公爵家嫡男と伯爵家次男の同い年の乙女ゲー転生BLです。

処理中です...