異世界から嫁に来ました~すったもんだがありましたが、すっかり溺愛されてます~

トモモト ヨシユキ

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3 神のお使い

3ー7 変革

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 3ー7 変革

 ルイの案内で俺たちは、貧民院の方へと歩いていった。
 だが。
 以前は、薄汚かった通りがなんだかきれいになっていて。
 通りにいたやばそうな輩もいなくなってるし。
 俺は、荷車を引いているレイモンドに訊ねた。
 「なんか、この辺、変わった?」
 「はい、ミコト様が来られてからは、この辺でも騎士団で見回りを行うようになりましたからね」
 レイモンドは、ちょっとどや顔で話した。
 俺の胸元で抱っこ紐に包まれてじっとしていたラーがもぞっと顔を出す。
 珍しげに辺りを見ているラーの頭をそっと優しく撫でてやる。
 そのまま、歩いていくと貧民院の看板が見えてきた。
 って?
 看板?
 前に来た時は、そんなもんなかったし!
 それに入り口をおおったレンガの塀も無くなっていた。
 マジで?
 俺たちが貧民院へと入っていくとすぐにルドルフ神官が現れた。
 「ミコト様?」
 「ミコト様!」
 奥からウィルが駆け寄ってくると俺に抱きついてきた。
 「よかった、ご無事で!」
 俺とレイモンドとラーは、貧民院の中にある応接室へと通された。
 というか・・
 前に来た時に比べて驚くほどきれいになってるし!
 漆喰が剥がれかけてた壁とかも修理されてるし、所々に花とか活けてあるし!
 応接室のソファも高級品とはいかないものの普通に座り心地がいいものに変わっていた。
 「あれから、ここにいるウィルの実家のキンケイド商会に支援を受けることになり、ここも見違えるほどよい場所になりました。何より、聖獣の毛を編んだアクセサリーを作る仕事を請け負って以来、ここの者たちも邪気が払われたのか、意欲的になってきまして」
 ルドルフが俺たちに話してくれたことによると、ゼノの毛でミサンガを作るようになってからみな、体調も良くなり何事にもやる気がなかった人々が意欲的にミサンガ作りに取り組むようになったんだとか。
 それと同時に、この辺りの通りがなんとなくきれいになってきて、周辺の治安も騎士団の見回りもあってよくなってきた。
 ルドルフは、周辺の住人の中でも働く意欲がある者に貧民院を解放しミサンガ作りを手伝ってもらったらしい。
 
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