塔の上のオメガは、アルファに熱愛される~逃れたいんだが番がそれを許さない~

トモモト ヨシユキ

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8 誰もが秘密を持っている。

8ー1 口づけ

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 8ー1 口づけ

 俺が気がつくとすぐ側にはオーリの姿があった。
 「気がついたか、ミリナルダ」
 オーリは、ベッドに腰かけて俺を覗き込むと俺の頬にキスを落とした。
 俺は、はっと気付くと掛布をめくり自分の腹を見た。
 丸く膨らんだ腹を見て安堵している俺の頬に指先で触れてオーリがふっと微笑んだ。
 「安心しろ。私たちの子は、誰にも渡さん」
 「でも……」
 俺が涙ぐんでいるのを見てオーリが俺を抱き寄せる。
 「私たちの子に手だしする者は、全て私がこの手で殺す!」
 「オーリ様」
 俺は、オーリの胸に抱かれてほろほろと泣いていた。
 それから。
 俺のために神殿から何人かの治癒師たちが派遣されてきたが、それらのすべてをオーリが追い返した。
 「私たちの子に触れることは許さん!」
 神殿側は、あっさりと引いてくれたので争いにはならなかったけど、俺は、まだ不安だった。
 夜。
 眠れなくて一人、窓辺でたたずんでいるとオーガ君が俺の肩にそっと上着をかけてくれる。
 「ありがと」
 俺がそっけなく言うとふいっとそっぽを向くのを見てオーガ君がしゅんとうなだれた。
 「まだ、お許しいただけないのですね、ミリナルダ様」
 当然だ!
 あの時。
 オーガ君は、俺のこの子とを『処理』するとかいったし!
 俺は、そのことを深く深く起こっていたのだ。
 「あの時のことをお許しいただけるとは思っておりません」
 オーガ君が俺の足元に跪き、俺の足に手を沿わせる。
 「それでも、どうか、お側にお仕えすることはお許しくださいませ。必ず、あなた様の恩義にお答えいたします故に」
 「なら!」
 俺は、オーガ君を睨み付けた。
 「俺の子供たちを敵対するすべてのものから守ると誓って!」
 「畏まりました、我が主よ」
 オーガ君は、俺の足に触れていた手で足を持ち上げるとそこに口づけした。
 いやっ!
 足にキスとか!
 俺は、慌てて足を引こうとしたけど、オーガ君は、そうはさせない。
 「オーガ、君?」
 「今だけは」
 オーガ君が俺の足に頬を寄せて囁く。
 「どうか、ご無礼をお許しください。私を憐れんでくださいませ」
 オーガ君は、そう言うと俺の足に舌を這わせる。
 くすぐったくて、身をすくめる俺を上目使いで見上げてオーガ君は、ちゅっと足の指に吸い付いた。
 「んっ!」
 甘い声がでそうになって思わず口許を押さえる。
 こんなとこをじいちゃんたちに見つかったら!

 
 
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