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9 最愛の人
9ー1 穏やかな日々
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9ー1 穏やかな日々
俺がオーリの妃となってからいくつもの春が過ぎていつしか俺もオーリも年をとってしまった。
オーリは、徐々に王国の執務をエイルに任せて王宮の俺のもとで過ごすことが増えていった。
麗らかな光の中、二人で何を話すということもなく同じ時を重ねているとなんだかこの人生もそんなに悪くはないような気がするから不思議だ。
俺は、もう年をとりかつての美しさは失われてきて金色の髪にも白いものが混じるようになっていた。
それでもオーリは、刺繍をしている俺の側に腰を下ろして目を細めて俺を見つめて。
「ミリナルダ。お前は、世界一美しい」
さすがにそれは、ないとか思いながらも俺は、顔が熱くなる。
顔をそむける俺の頬に手を伸ばして自分の方を向かせるとオーリは、俺にキスをした。
「愛している、ミリナルダ」
甘い言葉に俺は、うっとりとしてしまう。
こんな風に甘々で暮らしていた俺とオーリにオーガ君がこの後宮を出て別の離宮に移られては、と提案してきた。
確かに、もうそろそろ後宮を出るべきなのかも。
そろそろ次の王であるエイルの妃となる者が選ばれる頃だし。
オーリが王位をエイルに譲って玉座を退くと同時に俺たちは、王宮内の別の離宮へと移ることになった。
後宮に比べると少し小さかったが二人で暮らすには十分すぎるほどの大きさの離宮で
暮らし始めた俺たちのもとに一人の客がやって来た。
それは、かつてアインの乳母をつとめていたオーガ君の妹のルーダだった。
すっかり大人になったルーダに俺は、嬉しくて離宮でもてなすことにした。
が、ルーダは、俺の誘いを丁重に断ると俺とオーリに跪いた。
「お二人に会って欲しい方がいるのです」
はい?
俺とオーリは、顔を見合わせる。
「別にいいけど、誰かな?」
俺が言うとすぐにルーダが一人の少年を連れてきた。
明るい栗色の髪に青い瞳をした利発そうな少年は、きらきらした眼差しで俺たちのことを見つめてぺこりとお辞儀をした。
「はじめまして、フレイ、と申します」
年のわりにしっかりした印象の子供だ。
俺は、一目でその子を気に入ってしまった。
「で?その子を私たちのもとで預かって欲しいのか?」
オーリの質問にルーダは、きゅっと唇を噛んだ。
「いえ、この子は、この方は、ルリア様のお子でお二人の孫にあたるお方でございます」
なんですと?
俺もオーリもきょとんとしてしまった。
この子がルリアの子、だって?
俺がオーリの妃となってからいくつもの春が過ぎていつしか俺もオーリも年をとってしまった。
オーリは、徐々に王国の執務をエイルに任せて王宮の俺のもとで過ごすことが増えていった。
麗らかな光の中、二人で何を話すということもなく同じ時を重ねているとなんだかこの人生もそんなに悪くはないような気がするから不思議だ。
俺は、もう年をとりかつての美しさは失われてきて金色の髪にも白いものが混じるようになっていた。
それでもオーリは、刺繍をしている俺の側に腰を下ろして目を細めて俺を見つめて。
「ミリナルダ。お前は、世界一美しい」
さすがにそれは、ないとか思いながらも俺は、顔が熱くなる。
顔をそむける俺の頬に手を伸ばして自分の方を向かせるとオーリは、俺にキスをした。
「愛している、ミリナルダ」
甘い言葉に俺は、うっとりとしてしまう。
こんな風に甘々で暮らしていた俺とオーリにオーガ君がこの後宮を出て別の離宮に移られては、と提案してきた。
確かに、もうそろそろ後宮を出るべきなのかも。
そろそろ次の王であるエイルの妃となる者が選ばれる頃だし。
オーリが王位をエイルに譲って玉座を退くと同時に俺たちは、王宮内の別の離宮へと移ることになった。
後宮に比べると少し小さかったが二人で暮らすには十分すぎるほどの大きさの離宮で
暮らし始めた俺たちのもとに一人の客がやって来た。
それは、かつてアインの乳母をつとめていたオーガ君の妹のルーダだった。
すっかり大人になったルーダに俺は、嬉しくて離宮でもてなすことにした。
が、ルーダは、俺の誘いを丁重に断ると俺とオーリに跪いた。
「お二人に会って欲しい方がいるのです」
はい?
俺とオーリは、顔を見合わせる。
「別にいいけど、誰かな?」
俺が言うとすぐにルーダが一人の少年を連れてきた。
明るい栗色の髪に青い瞳をした利発そうな少年は、きらきらした眼差しで俺たちのことを見つめてぺこりとお辞儀をした。
「はじめまして、フレイ、と申します」
年のわりにしっかりした印象の子供だ。
俺は、一目でその子を気に入ってしまった。
「で?その子を私たちのもとで預かって欲しいのか?」
オーリの質問にルーダは、きゅっと唇を噛んだ。
「いえ、この子は、この方は、ルリア様のお子でお二人の孫にあたるお方でございます」
なんですと?
俺もオーリもきょとんとしてしまった。
この子がルリアの子、だって?
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