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9 バサーラ王国からの使者
9ー10 剣術大会顛末
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9ー10 剣術大会顛末
こうして開かれた剣術大会だったが、勝敗は、すかすかと決まっていった。
剣は、ほぼ一撃で勝負が決まるといってもいい。
たまに実力が拮抗している者同士で時間がかかることはあるが、たいていは、すぐに勝負はついた。
俺は、できるだけ相手に怪我させないように気をつかいながら戦った。
だが、それは、女たちのプライドを傷つけていたらしい。
要するに俺は、彼女たちに手加減していたということだからだ。
3戦目ぐらいで、相手の女生徒が俺を木剣で指して告げた。
「いいか?オルナム。もし少しでも手を抜けば私は、お前が本気で戦うまでつきまとう!そして、いつか、お前を倒し我が夫とする!それが嫌なら、本気で戦え!」
はい?
俺は、そこからは仕方なく本気で戦い出した。
とはいえ、俺が本気を出したら剣圧だけで彼女らは、吹き飛ぶことになる。
だから、俺は、ロタに頼んで特別な木剣を用意してもらいそれで戦った。
特別な木剣というのは、木剣の密度を限りなく重くしてもらったもので、俺でも持ち上げるだけでかなりの体力がいる。
3戦目から俺は、その特製の木剣で戦った。
それでも俺は、勝ち続けた。
決勝戦は、俺とアウラ王女殿下だった。
「前にもこんなことがあったな、オルナム」
アウラ王女殿下が木剣を俺に突きつけた。
「いいか、オルナム。もしもこの勝負で私が勝てばその場でお前の初めてをいただく!」
ええっ?
俺は、ごくりと喉を鳴らした。
この場でって、マジですか?
見物している全校生徒たちがどっと沸いた。
いやいやいや!
俺は、ひきつった顔でアウラ王女殿下のことを見つめていた。
始まりの合図と同時にアウラ王女殿下が俺に斬りつけてきた。
俺は、なんとか重い木剣で躱しながらなんとか怪我をさせないように相手を降参させようと考えていた。
ふと、名案が浮かんだ。
俺は、アウラ王女殿下から少し距離をとると、木剣を下段に構えた。
そして。
一瞬のうちに踏み込むとアウラ王女殿下が反応する前に袈裟斬りに斬った。
王女殿下が持っていた木剣が半分に斬れて落ちる。
何があったのか、みな、わからない様子で場内は静まり返った。
「勝負あり!勝者、エルガーナ!」
審判が声をあげる。
アウラ王女殿下がすっぱりと両断された木剣を手に口笛を吹いた。
「まさか、木剣で木剣を斬るとはな。さすがだ、オルナム」
そういってアウラ王女殿下が握手を求めて手を差し出したそのとき。
アウラ王女殿下が着ていた剣術用の服がひらりと切り開かれて王女殿下の見事な美しいお胸がこぼれ落ちた。
マジか?
俺は、思わず鼻血を吹いて倒れた。
それから、しばらくの間、どういうわけか、俺に触れただけで女は、妊娠させられるというとんでもない噂が流れたのだった。
こうして開かれた剣術大会だったが、勝敗は、すかすかと決まっていった。
剣は、ほぼ一撃で勝負が決まるといってもいい。
たまに実力が拮抗している者同士で時間がかかることはあるが、たいていは、すぐに勝負はついた。
俺は、できるだけ相手に怪我させないように気をつかいながら戦った。
だが、それは、女たちのプライドを傷つけていたらしい。
要するに俺は、彼女たちに手加減していたということだからだ。
3戦目ぐらいで、相手の女生徒が俺を木剣で指して告げた。
「いいか?オルナム。もし少しでも手を抜けば私は、お前が本気で戦うまでつきまとう!そして、いつか、お前を倒し我が夫とする!それが嫌なら、本気で戦え!」
はい?
俺は、そこからは仕方なく本気で戦い出した。
とはいえ、俺が本気を出したら剣圧だけで彼女らは、吹き飛ぶことになる。
だから、俺は、ロタに頼んで特別な木剣を用意してもらいそれで戦った。
特別な木剣というのは、木剣の密度を限りなく重くしてもらったもので、俺でも持ち上げるだけでかなりの体力がいる。
3戦目から俺は、その特製の木剣で戦った。
それでも俺は、勝ち続けた。
決勝戦は、俺とアウラ王女殿下だった。
「前にもこんなことがあったな、オルナム」
アウラ王女殿下が木剣を俺に突きつけた。
「いいか、オルナム。もしもこの勝負で私が勝てばその場でお前の初めてをいただく!」
ええっ?
俺は、ごくりと喉を鳴らした。
この場でって、マジですか?
見物している全校生徒たちがどっと沸いた。
いやいやいや!
俺は、ひきつった顔でアウラ王女殿下のことを見つめていた。
始まりの合図と同時にアウラ王女殿下が俺に斬りつけてきた。
俺は、なんとか重い木剣で躱しながらなんとか怪我をさせないように相手を降参させようと考えていた。
ふと、名案が浮かんだ。
俺は、アウラ王女殿下から少し距離をとると、木剣を下段に構えた。
そして。
一瞬のうちに踏み込むとアウラ王女殿下が反応する前に袈裟斬りに斬った。
王女殿下が持っていた木剣が半分に斬れて落ちる。
何があったのか、みな、わからない様子で場内は静まり返った。
「勝負あり!勝者、エルガーナ!」
審判が声をあげる。
アウラ王女殿下がすっぱりと両断された木剣を手に口笛を吹いた。
「まさか、木剣で木剣を斬るとはな。さすがだ、オルナム」
そういってアウラ王女殿下が握手を求めて手を差し出したそのとき。
アウラ王女殿下が着ていた剣術用の服がひらりと切り開かれて王女殿下の見事な美しいお胸がこぼれ落ちた。
マジか?
俺は、思わず鼻血を吹いて倒れた。
それから、しばらくの間、どういうわけか、俺に触れただけで女は、妊娠させられるというとんでもない噂が流れたのだった。
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