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17 ダンジョンと奴隷と支配者の関係
17-2 クロの理由
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17ー2 クロの理由
剣を構えたクロに手が襲いかかる!
やばっ!
そう、思ったとき。
「お待ちなさい」
その声は、どこからか突然聞こえてきた。
ピタリと水面が静まり、それと同時に手の動きも止まった。
剣を振りかぶっていたクロも動きを止めた。
「何者だ?」
「あなたは、勇者ですか?」
凛とした鈴の音の様な美しい声が聞こえて、林立する巨大な手の間から1人の少女が姿を現した。
褐色の肌に青い瞳をした美しい、だが、右頬に傷跡のあるその少女は、背負っていた大きな異形の剣を下ろすと俺たちに訊ねた。
「あなたたちは、勇者なのですか?」
「いや、我々は、勇者などでは、ない」
ラクアスが応じると少女は、頷いた。
「なら、死ぬがいい」
少女の言葉とともに強大な手は、一斉に俺たちへと襲いかかってきた。
ラクアスとアレイアスが身を翻して手を避けるとその向こうにいる少女へと飛びかかった。
しかし、2人の繰り出した鋭い剣技が少女に届くことはなかった。
避けることもできずに2人は、手に捕らえられ動きを封じられた。
「ぐぅっ!」
「離せっ!」
手の中で暴れる2人を見て、少女は、くすくすと笑った。
「あらあら、元気だこと」
「二人を離せ!」
俺は、前に歩み出た。
「お前の相手は、俺だ!」
「おお、怖い」
少女は、クスクス笑った。
「まるで、鬼のような娘だね」
少女は、笑いながら俺を見つめた。
「お前を相手にすれば、私の手が傷つきそう」
少女は、右頬の傷跡を指先で辿りながら、じっと俺を凝視した。
「痛いのは嫌だな」
「なら、その2人を離せ!」
クロが少女の真ん前まで近づいて叫んだ。
だが、クロの振り下ろした剣を少女は、髪も揺らすことなくかわしてクロに向かってにぃっと笑った。
「その程度の腕で勇者の剣を持つのか?」
「うるせぇっ!」
クロは、後ろに飛び退いて再び、剣を構えた。
「俺は、騎士にならなくてはいけないんだ!騎士は、剣で戦うもんだろ?こんななまくらでもないよりましだからな!」
「なまくら?」
少女が呆れたような表情できいた。
「勇者の剣をなまくらとな?」
「そうだよ!」
クロがもどかしげに言い放った。
「こんな使いづらいもの」
「お前が、剣の力を引き出せないだけであろう、似非勇者よ」
少女が音もなくクロの前に進み出た。
「なぜ、お前がその剣で戦う必要がある?」
「それは」
クロが答えるのを一瞬躊躇った。
その隙に少女の巨大な剣がクロの首もとに振り下ろされた。
ヤバい!
だが、剣は、クロの首もとにピタリと止まっていた。
「こんな戦い方をしていれば、お前は、死ぬぞ、聖獣よ」
「ほんと、うるせぇんだよ!」
クロが忌々しげに低い声で呻いた。
「俺は、どうしても騎士にならなきゃならねぇんだよ!」
「なぜだ?」
少女が剣をクロの首もとに止めたままできいた。
クロは、ぷいっと横を向いた。
「惚れた女を嫁にするためだ」
はい?
俺は、クロを凝視してしまった。
なんですと?
「どういうことだ?」
少女が剣を下ろしてクロに訊ねた。クロは、そっぽを向いたままで少し頬を染めている。
「その・・ばあちゃんが、言ったんだよ。今のままじゃ、メリッサを嫁にはやれねぇけど、騎士にでもなれれば、考えてやるって」
マジですか?
俺がぎょっとしているのを見て、少女は、ケラケラと笑いだした。
「そんなことのために?」
少女は、笑いながら繰り返した。
「そんなことのために、ここまで来たのか?お前は?」
「うるせぇ、悪いかよ」
ふてくされているクロに少女は、言った。
「まったく、変な聖獣だな、お前は。だが、面白い。よかろう、このダンジョンから私が解放されたとき、お前を私の弟子にしてやろう」
「なんだと?」
クロが、少女を睨み付けた。
「なんで、俺がお前の弟子にならなきゃいけないんだよ?」
「いけなくはないが」
少女は、にやりと笑った。
「この剣聖 ライナスの弟子となれば、騎士ぐらい簡単になれるぞ」
「マジかよ?」
剣を構えたクロに手が襲いかかる!
やばっ!
そう、思ったとき。
「お待ちなさい」
その声は、どこからか突然聞こえてきた。
ピタリと水面が静まり、それと同時に手の動きも止まった。
剣を振りかぶっていたクロも動きを止めた。
「何者だ?」
「あなたは、勇者ですか?」
凛とした鈴の音の様な美しい声が聞こえて、林立する巨大な手の間から1人の少女が姿を現した。
褐色の肌に青い瞳をした美しい、だが、右頬に傷跡のあるその少女は、背負っていた大きな異形の剣を下ろすと俺たちに訊ねた。
「あなたたちは、勇者なのですか?」
「いや、我々は、勇者などでは、ない」
ラクアスが応じると少女は、頷いた。
「なら、死ぬがいい」
少女の言葉とともに強大な手は、一斉に俺たちへと襲いかかってきた。
ラクアスとアレイアスが身を翻して手を避けるとその向こうにいる少女へと飛びかかった。
しかし、2人の繰り出した鋭い剣技が少女に届くことはなかった。
避けることもできずに2人は、手に捕らえられ動きを封じられた。
「ぐぅっ!」
「離せっ!」
手の中で暴れる2人を見て、少女は、くすくすと笑った。
「あらあら、元気だこと」
「二人を離せ!」
俺は、前に歩み出た。
「お前の相手は、俺だ!」
「おお、怖い」
少女は、クスクス笑った。
「まるで、鬼のような娘だね」
少女は、笑いながら俺を見つめた。
「お前を相手にすれば、私の手が傷つきそう」
少女は、右頬の傷跡を指先で辿りながら、じっと俺を凝視した。
「痛いのは嫌だな」
「なら、その2人を離せ!」
クロが少女の真ん前まで近づいて叫んだ。
だが、クロの振り下ろした剣を少女は、髪も揺らすことなくかわしてクロに向かってにぃっと笑った。
「その程度の腕で勇者の剣を持つのか?」
「うるせぇっ!」
クロは、後ろに飛び退いて再び、剣を構えた。
「俺は、騎士にならなくてはいけないんだ!騎士は、剣で戦うもんだろ?こんななまくらでもないよりましだからな!」
「なまくら?」
少女が呆れたような表情できいた。
「勇者の剣をなまくらとな?」
「そうだよ!」
クロがもどかしげに言い放った。
「こんな使いづらいもの」
「お前が、剣の力を引き出せないだけであろう、似非勇者よ」
少女が音もなくクロの前に進み出た。
「なぜ、お前がその剣で戦う必要がある?」
「それは」
クロが答えるのを一瞬躊躇った。
その隙に少女の巨大な剣がクロの首もとに振り下ろされた。
ヤバい!
だが、剣は、クロの首もとにピタリと止まっていた。
「こんな戦い方をしていれば、お前は、死ぬぞ、聖獣よ」
「ほんと、うるせぇんだよ!」
クロが忌々しげに低い声で呻いた。
「俺は、どうしても騎士にならなきゃならねぇんだよ!」
「なぜだ?」
少女が剣をクロの首もとに止めたままできいた。
クロは、ぷいっと横を向いた。
「惚れた女を嫁にするためだ」
はい?
俺は、クロを凝視してしまった。
なんですと?
「どういうことだ?」
少女が剣を下ろしてクロに訊ねた。クロは、そっぽを向いたままで少し頬を染めている。
「その・・ばあちゃんが、言ったんだよ。今のままじゃ、メリッサを嫁にはやれねぇけど、騎士にでもなれれば、考えてやるって」
マジですか?
俺がぎょっとしているのを見て、少女は、ケラケラと笑いだした。
「そんなことのために?」
少女は、笑いながら繰り返した。
「そんなことのために、ここまで来たのか?お前は?」
「うるせぇ、悪いかよ」
ふてくされているクロに少女は、言った。
「まったく、変な聖獣だな、お前は。だが、面白い。よかろう、このダンジョンから私が解放されたとき、お前を私の弟子にしてやろう」
「なんだと?」
クロが、少女を睨み付けた。
「なんで、俺がお前の弟子にならなきゃいけないんだよ?」
「いけなくはないが」
少女は、にやりと笑った。
「この剣聖 ライナスの弟子となれば、騎士ぐらい簡単になれるぞ」
「マジかよ?」
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