108 / 109
10 ダンジョン攻略!
10ー9 再会
しおりを挟む
10ー9 再会
それから私たちはそれぞれ夜のパーティーの準備に忙しくなった。
私は、自分のデザインした美しい青色のドレスを身にまといながら吐息を漏らした。
『どうされましたか?エヴァンジェリン様』
魔神のメイドさんであるサラさんが心配そうに私のことを覗き込む。
私は、にっこりと微笑んだ。
「なんでもないの」
そう。
なんでもない。
ただ。
ずいぶんと遠くまで来てしまったな、と思っただけ。
そして。
あっという間に時がすぎて。
パーティーが始まる。
各国の代表が次々とマデリンさんのもとへと挨拶にやってきた。
ついには、イグニス王国からの使者の番になる。
それは、二度と会うことがないだろうと思っていた二人だった。
「お招きいただきありがとうございます、女王陛下」
カルロ様が深々と頭を下げるその横には聖女であるフランもいた。
二人は、まったく私に気づいていないようだった。
私は、二人に声をかけた。
「お久しぶりです。カルロ様、それにフラン」
二人は、ぎょっとして私のことを見た。
「「エヴァンジェリン?」」
「なぜこんな場所にお前が?」
カルロ様に訊ねられたのだが、私より先にマデリンさんがぴしゃりと言った。
「無礼者め!この方は私の恩人であり、親友でもある方。あなたごときがお前呼ばわりなどするでないわ!」
「はっ!申し訳ございません!」
カルロ様が謝罪する横でフランが信じられないという表情で私をぽかんと見つめていた。
無理もない。
今の私は、以前の私ではない。
無駄な贅肉がそぎおとされ、引き締まった体。
そして、16時間断食ダイエットでトゥルトゥルになった肌。
私は、以前の面影もないぐらいに変わっていた。
前のいつもうつむいていた私とは違うのだ。
今の私は、自信に満ちていた。
私は、サバート商会の魔王国支部長であり、そして、魔王国『ノイエクリスナ』の特別顧問でもあった。
それだけじゃない。
私は、先日、正式にグリフォン様からプロポーズされた。
それと同時にランスロットからも。
もちろん前世で愛を誓い合ったラッシーからもプロポーズされていた。
でも、別にすぐに答えを出さなきゃいけないというわけでもないし。
「考えておくわ」
そう、私は答えたのだ。
それから私たちはそれぞれ夜のパーティーの準備に忙しくなった。
私は、自分のデザインした美しい青色のドレスを身にまといながら吐息を漏らした。
『どうされましたか?エヴァンジェリン様』
魔神のメイドさんであるサラさんが心配そうに私のことを覗き込む。
私は、にっこりと微笑んだ。
「なんでもないの」
そう。
なんでもない。
ただ。
ずいぶんと遠くまで来てしまったな、と思っただけ。
そして。
あっという間に時がすぎて。
パーティーが始まる。
各国の代表が次々とマデリンさんのもとへと挨拶にやってきた。
ついには、イグニス王国からの使者の番になる。
それは、二度と会うことがないだろうと思っていた二人だった。
「お招きいただきありがとうございます、女王陛下」
カルロ様が深々と頭を下げるその横には聖女であるフランもいた。
二人は、まったく私に気づいていないようだった。
私は、二人に声をかけた。
「お久しぶりです。カルロ様、それにフラン」
二人は、ぎょっとして私のことを見た。
「「エヴァンジェリン?」」
「なぜこんな場所にお前が?」
カルロ様に訊ねられたのだが、私より先にマデリンさんがぴしゃりと言った。
「無礼者め!この方は私の恩人であり、親友でもある方。あなたごときがお前呼ばわりなどするでないわ!」
「はっ!申し訳ございません!」
カルロ様が謝罪する横でフランが信じられないという表情で私をぽかんと見つめていた。
無理もない。
今の私は、以前の私ではない。
無駄な贅肉がそぎおとされ、引き締まった体。
そして、16時間断食ダイエットでトゥルトゥルになった肌。
私は、以前の面影もないぐらいに変わっていた。
前のいつもうつむいていた私とは違うのだ。
今の私は、自信に満ちていた。
私は、サバート商会の魔王国支部長であり、そして、魔王国『ノイエクリスナ』の特別顧問でもあった。
それだけじゃない。
私は、先日、正式にグリフォン様からプロポーズされた。
それと同時にランスロットからも。
もちろん前世で愛を誓い合ったラッシーからもプロポーズされていた。
でも、別にすぐに答えを出さなきゃいけないというわけでもないし。
「考えておくわ」
そう、私は答えたのだ。
6
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
【完結】悪役令嬢ですが、元官僚スキルで断罪も陰謀も処理します。
かおり
ファンタジー
異世界で悪役令嬢に転生した元官僚。婚約破棄? 断罪? 全部ルールと書類で処理します。
謝罪してないのに謝ったことになる“限定謝罪”で、婚約者も貴族も黙らせる――バリキャリ令嬢の逆転劇!
※読んでいただき、ありがとうございます。ささやかな物語ですが、どこか少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話+間話8話。
大自然を司る聖女、王宮を見捨て辺境で楽しく生きていく!
向原 行人
ファンタジー
旧題:聖女なのに婚約破棄した上に辺境へ追放? ショックで前世を思い出し、魔法で電化製品を再現出来るようになって快適なので、もう戻りません。
土の聖女と呼ばれる土魔法を極めた私、セシリアは婚約者である第二王子から婚約破棄を言い渡された上に、王宮を追放されて辺境の地へ飛ばされてしまった。
とりあえず、辺境の地でも何とか生きていくしかないと思った物の、着いた先は家どころか人すら居ない場所だった。
こんな所でどうすれば良いのと、ショックで頭が真っ白になった瞬間、突然前世の――日本の某家電量販店の販売員として働いていた記憶が蘇る。
土魔法で家や畑を作り、具現化魔法で家電製品を再現し……あれ? 王宮暮らしより遥かに快適なんですけど!
一方、王宮での私がしていた仕事を出来る者が居ないらしく、戻って来いと言われるけど、モフモフな動物さんたちと一緒に快適で幸せに暮らして居るので、お断りします。
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる