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2 できるメイドの働き方改革
2ー3 マッドモウ
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2ー3 マッドモウ
有無をいわさずサムさんに馬車を出してもらうと一路、ローターズ平原を目指す。
メルさんの視線が痛かった。
まるで、ご主人を私が地獄に連行しようとしているみたいな目で私を見ていたので、困ってしまう。
王都を出てしばらく行くと広い平原に出た。
平原の中を通っている街道の脇に馬車を止めるとサムさんがおそるおそる扉を開けて中にいる私を覗き込んだ。
「ローターズ平原につきましたが…どうされますか?お嬢様」
私は、サムさんの手を借りて外へと降り立つと辺りを見渡した。
そこは、腰までの草におおわれた広い草原だった。
さて。
どうしたものか。
私は、考えていた。
「ちなみにこの平原では、どんな獲物がとれますか?」
私が問うとサムさんは首を傾げる。
「さあ。わたしは、そういうことには疎いのでわかりかねますが…」
仕方ない。
私は、近くの草原を鑑定眼で見る。
『ローターズ平原
東京ドーム100個分ほどの広さの平原。主に、マッドモウや、飛びウサギなどが住んでいる』
マッドモウ?
私が小首を傾げると鑑定眼に続きが現れる。
『マッドモウは、草食の牛によく似た魔物。肉だけでなく乳も旨い』
なるほど。
私は、にんまりと笑った。
これは、いい。
1頭連れ帰って家畜として飼えばいろいろできそうだわ!
でも、どうしたらマッドモウを捕まえられるかしら?
私は、考えた。
と、鑑定眼が続ける。
『マッドモウは、魔物寄せの魔道具で集められる』
そうなんだ!
私は、次元収納の中から魔物寄せの魔道具を取り出した。
それは、香炉のような形をしていて火をつけて置いておけば魔物が集まるというものだ。
私は、香炉に火をつけると地面に置いてしばらく待った。
サムさんが心配そうにこっちを見ているのでちょっと笑みを浮かべてみるが、余計に顔が青ざめている?
と。
遠くから地響きが聞こえ、気のせいか足元が揺れ始める。
サムさんがますます青ざめて気を失いそうになっているので声をかけた。
「どうされましたの?サムさん」
「ま、ま、魔物の群れ、がっ!」
サムさんが指差す方を見ると砂ぼこりをあげて巨大な牙を生やした牛の群れが走ってくるのが見えた。
「まあ!」
うまくいったし!
私は、近づいてくるマッドモウの群れを丸ごと次元収納へと取り込むと香炉を取り上げ火をそっと吹き消す。
そして、サムさんを振り向いた。
「狩りは終わりました。帰りましょうか」
「は、は、はいっ!」
サムさんは、震える声で返事をしたが、しばらく立ち上がることができなかった。
有無をいわさずサムさんに馬車を出してもらうと一路、ローターズ平原を目指す。
メルさんの視線が痛かった。
まるで、ご主人を私が地獄に連行しようとしているみたいな目で私を見ていたので、困ってしまう。
王都を出てしばらく行くと広い平原に出た。
平原の中を通っている街道の脇に馬車を止めるとサムさんがおそるおそる扉を開けて中にいる私を覗き込んだ。
「ローターズ平原につきましたが…どうされますか?お嬢様」
私は、サムさんの手を借りて外へと降り立つと辺りを見渡した。
そこは、腰までの草におおわれた広い草原だった。
さて。
どうしたものか。
私は、考えていた。
「ちなみにこの平原では、どんな獲物がとれますか?」
私が問うとサムさんは首を傾げる。
「さあ。わたしは、そういうことには疎いのでわかりかねますが…」
仕方ない。
私は、近くの草原を鑑定眼で見る。
『ローターズ平原
東京ドーム100個分ほどの広さの平原。主に、マッドモウや、飛びウサギなどが住んでいる』
マッドモウ?
私が小首を傾げると鑑定眼に続きが現れる。
『マッドモウは、草食の牛によく似た魔物。肉だけでなく乳も旨い』
なるほど。
私は、にんまりと笑った。
これは、いい。
1頭連れ帰って家畜として飼えばいろいろできそうだわ!
でも、どうしたらマッドモウを捕まえられるかしら?
私は、考えた。
と、鑑定眼が続ける。
『マッドモウは、魔物寄せの魔道具で集められる』
そうなんだ!
私は、次元収納の中から魔物寄せの魔道具を取り出した。
それは、香炉のような形をしていて火をつけて置いておけば魔物が集まるというものだ。
私は、香炉に火をつけると地面に置いてしばらく待った。
サムさんが心配そうにこっちを見ているのでちょっと笑みを浮かべてみるが、余計に顔が青ざめている?
と。
遠くから地響きが聞こえ、気のせいか足元が揺れ始める。
サムさんがますます青ざめて気を失いそうになっているので声をかけた。
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「ま、ま、魔物の群れ、がっ!」
サムさんが指差す方を見ると砂ぼこりをあげて巨大な牙を生やした牛の群れが走ってくるのが見えた。
「まあ!」
うまくいったし!
私は、近づいてくるマッドモウの群れを丸ごと次元収納へと取り込むと香炉を取り上げ火をそっと吹き消す。
そして、サムさんを振り向いた。
「狩りは終わりました。帰りましょうか」
「は、は、はいっ!」
サムさんは、震える声で返事をしたが、しばらく立ち上がることができなかった。
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