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第4話 美帆と真凛の壮絶な騎馬戦 後半

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 そのうち、2人は、手四つで組み合い、力比べが始まる。細身ではあるが筋肉質な2人の白い腕がぶるぶる震えている。
美帆「無敵のあたしに力で勝てるわけないでしょ」
真凛「無敵のわりに、押し込んでこれないじゃない」
 2人の腕力は、互角で、美帆が押し込もうとしても、すぐ真凛が押し返して、どちらも主導権が握れない。

 そのうち、2人は、どんどん前傾姿勢になり、2人の額同士がゴツンとぶつかる。
美帆「痛いわね。腕力で勝てないからって、頭突きをしてくるんじゃないわよ」
真凛「あら、負けそうだから頭突きをしてきたのは、あんたの方じゃない」
 2人は、両手で相手の二の腕をつかみ、相手を押したり、引いたりしながら、相手の体勢を崩そうとする。
 2人とも、運動神経が抜群なだけに、体勢を崩されそうになりながらもすぐに立て直して倒れない。

 そのうち、美帆が真凛のTシャツをつかんで投げ倒そうとする。
真凛「服をつかむんじゃないわよ」
美帆「服をつかんでもいいルールなんだから、文句を言われる筋合いはないわ」
 その言葉に怒った真凛は、美帆のTシャツをつかんでこらえ、逆に投げ倒そうとする。
 2人は、相手のTシャツをつかんで激しく引っ張ったり、押したりして、攻め合う。
 そのうち、美帆のパワーで真凛のTシャツが破れる。
真凛「よくもやってくれわたね」
美帆「ふふ。どうやらあたしの力が強すぎるみたいね」
 真凛も、怒りの表情で美帆のTシャツを強く引っ張り、美帆のTシャツも破れる。
 2人は、むきになって相手のTシャツを引っ張り合う。
 そして、ついに真凛のTシャツがびりびりになって脱げ、真凛の上半身は、オレンジ色のブラジャー姿になった。
真凛「もう許さないわよ」
 真凛は、顔を紅潮させながら、すさまじい形相で美帆のTシャツを破っていく。すぐに美帆のTシャツもびりびりになって脱げ、美帆の上半身は、紫色のブラジャー姿になった。
 観客席の女子生徒たちの悲鳴と、男子生徒たちの歓声が響く。

美帆「ふざけるんじゃないわよ」
 美帆と真凛は、体をぶつけ合うように組み合い、相手の胴体に腕を回して、相手の体を落馬させようと投げを打つ。
 2人は、互いに投げを打ち合っては、こらえてを繰り返し、次第に疲労の色が濃くなっていく。
 2人の攻め合いは、膠着して、相手の肩に顎を乗せて肩で息をしている。
美帆「そろそろ無敵の美帆様の実力を見せつけてやるよ」
 美帆は、真凛の首に右腕を回し、押し倒すように投げを打つ。
真凛「あんたが無敵な時代は、もう終わってるんだよ」
 真凛も、左腕を美帆の脇の下から抱え込むように回して、投げを打ち返す。
 2人は、体を絡み合うように密着させたまま、横に傾き、もつれ合いながら落馬して地面に落ちていく。
 2人は、同時に肩から地面に落ちた。
 観客席からは、悲鳴と歓声が巻き起こる。

 審判から「同体!引き分けー」の声が響く。
 しかし、美帆と真凛は、両腕を相手の体に絡めたまま、横になった体勢で相手の上に乗ろうとせめぎ合って離れようとしない。
由香「美帆、もう試合は終わったのよ。引き分けだから」
理緒「真凛、熱くならないで。うちのクラスが総合優勝よ」
 馬になっていた由香や理緒たち6人が由香と理緒を必死で引き離す。
美帆「もう1回やらせてー。引き分けなんて嫌だよー」
真凛「くそー、次やったら勝てるのにー」
 引き離された2人は、土だらけの体で悔しがる。
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