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第3話 王妃第4候補メリアとの闘い 前半

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護衛の男「サヤ様。勝利おめでとうございます。これまでの練習が報われましたね」
サヤ「ありがとう。でも、過酷だわ。まさか、全裸にされるとは思わなかったもの」
護衛の男「ビキニアーマーをはぎ取るのは、ルールとして認められていますからね。これからの試合も、お気を付けください」
サヤ「次の試合はいつできるの?」
護衛の男「サヤ様に怪我がなければ、1か月後にできます」
サヤ「いいわね。じゃあ、1か月後に試合を入れてもらえるかしら」
護衛の男「承知しました。調整いたします」

 サヤの王妃第4候補メリアへの挑戦が決まった。
 サヤは、メリアのこれまでの試合映像を何度も見直し、自らの肉体をさらに鍛え上げた。

 試合の日、サヤは、予定通りの時間に闘技場へ足を踏み入れた。オリバー王子は、既に観客席に陣取っている。
 メリアも、既に戦闘モードで睨みつけてくる。
メリア「時間通りね。さすが優等生だわ」
サヤ「メリアさんは、もう準備万端なんですね」
 メリアは、紫のビキニアーマーを身に着けている。入念に準備運動をしていたのか、顔は、少し汗ばんでいる。サヤより背は低いものの、ニーナより全身の肉付きがいい。ミディアムヘアをなびかせ、色白で、目鼻立ちがしっかりしていて、少し気の強い眼差しながら、かなりの美人である。
メリア「早くやりたくてうずうずしてるのよ。あんたも、早く準備しなさい」

 サヤも、着ている服を脱いで、薄いピンクのビキニアーマー姿になった。
メリア「へえ、もっと強そうな体かと思ったら、結構貧弱なのね。それで本当にニーナに勝ったの?」
サヤ「ええ、楽勝でしたわ。それより、メリアさんは、強いんですか?ニーナさんよりはいい体格ですけど、私よりチビですし」
メリア「好きに言わせておいてあげるわ。今からその実力を見せつけてあげる」
 メリアは、両腕で力こぶを作って見せた。
サヤ「ふふふ、威嚇のつもりですか。ちびの短い腕に怖がるとでも思ってるんですか」
メリア「やせたブスに言われたくないわ。さあ、行くわよ」
 メリアが構えたので、サヤも、慌てて構える。

サヤ「そんなに急がないでも、すぐ勝負はつきますよ」
メリア「生意気な口を叩けるのも、これが最後よ。あんたなんて秒殺できるわ」
 メリアは、距離を詰めると思いきり踏み込んで、右の拳を振り回した。サヤは、軽快に後ろへのステップで避ける。
 サヤは、メリアの突進を上手く前蹴りで防ぎ、互いに距離をとりながら前蹴りや左右のパンチを単発で繰り出して様子を見る。
 ニーナは、がむしゃらに攻めるタイプだったのに対し、メリアは、慎重だ。

サヤ「秒殺と言ってたわりには、来ないのね」
メリア「あんたが逃げるからよ。かかってきたらすぐ倒してやるよ」
 メリアは、艶めかしい唇に笑みを浮かべて挑発する。
 動いたサヤがボディへの前蹴りを決めると、メリアは、体勢の崩れたサヤに左右のボディを打ち込んだ。サヤも負けじと右の回し蹴りをメリアの脇腹に食い込ませる。メリアも、左右のパンチを連打し、その一発がサヤの顔をとらえる。
 のけぞったサヤにメリアがラッシュをしかける。小さいが豊満な体から振り回す腕がサヤの顔や胸に当たり、むっちりした太ももからの膝がサヤの太ももや腹に食い込む。
メリア「私の攻撃は痛いでしょ。早く倒れなさいよ」
サヤ「痛くもかゆくもないわよ」

 サヤは、必死に前蹴りで距離をとり、腕の突きでメリアの胸を狙って、中に入らせないようにする。それでも、メリアの迫力に抑えてサヤは下がり続ける。
 メリアは、さらに圧力をかけてサヤを壁際まで追い詰める。そこから、サヤも、思い切ってパンチの連打と膝蹴りで対抗する。対するメリアも、打ち合いに挑む。
 2人とも両ほほを腫らし、腹や太ももが赤くなりながらも、必死に攻撃する。近距離の打ち合いではダメージの大きいサヤは、ついにクリンチでメリアに体を預け、メリアの首に右腕を回した。
 対するメリアも、サヤの首に右手を回す。左手は、互いに脇腹や頬にパンチを入れていたが、サヤがメリアのボトムをつかむと、メリアもサヤのボトムをつかんで、互いに相手を組み伏せようとする。
 だが、2人ともバランスよく両足で踏ん張り、倒れるのを防ぐ。

メリア「あんた、ニーナに勝っただけあって、よく耐えるわね」
サヤ「あなたも、ニーナさんより力が強いわ。でも、私よりは弱いけど」
 メリアは、サヤの言葉で目つきが鋭くなり、サヤを力で壁に押し付けた。そして、左手をサヤの首の下からのど輪で持ち上げる。
メリア「さあ、苦しいでしょ。ギブアップしなさいよ、お嬢さま」
サヤ「うるせぇんだよ、この不良女」
 サヤも、メリアをのど輪で攻める。二人とも、苦しそうに顔が紅潮してきている。メリアが右手でサヤの左手をつかむと、サヤも、右手でメリアの左手をつかむ。そこから胸を合わせての力比べとなった。
 体は、サヤの方が一回り大きいものの、メリアの方が肉付きがいいので、力比べも互角である。メリアのDカップを覆う紫のトップスがサヤのCカップを覆うピンクのトップスを押し込む。その勢いでサヤは、メリアの腕力にも押され気味である。

メリア「そろそろ決着をつけさせてもらうわ」
 メリアは、体を引き、反動をつけて膝蹴りを入れる。サヤも、痛みに顔をしかめながらも、すぐに対抗して膝蹴りを返していく。
 メリアの蹴りは、リーチが短いが骨太の重い蹴りである。一方、サヤの蹴りは、威力こそメリアに劣るものの、リーチが長いので深く食い込んでいく。相打ちになったときには、サヤの方が有利だ。
メリア「早く倒れた方が楽になれるわよ」
サヤ「あなたこそ、脂汗だらけで、よく言えるわね」
メリア「あんたの方が苦しそうじゃない」
 2人は、苦しくなると胸を合わせてクリンチ状態になり、口で攻撃し合う。少し回復すると、また蹴り合いを始める。
メリア「あんたの汚い口からよだれが出てるじゃない。もうやめた方がいいわよ」
サヤ「あなたこそ、さっきまでの作りアヒル口がなくなって、醜い紫色よ」
 2人とも、次第に疲労の色が見え、足元がおぼつかなくなっている。
 そして、メリアの膝蹴りが入ったとき、サヤがよろめいた。メリアは、渾身の力で連打する。
 サヤは、後ろに倒れながらも、メリアの両脇から足で挟み込んだ。メリアは、両手を組み合ったまま、サヤを床に押し付ける。
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