ある日『運命の番』に出逢ったオレに起こる、なんやかんや、でもやっぱり最高に幸せだと思う。

音羽 りんね

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54.お宝

 

 うわーんすごい!匂いがたまらない!なんか爽やか!
 
 もちろんお掃除はされているけど。わかる!匂いがわかる!間違いなく京利の匂いだ!

 オレは、はしゃいでいた。
 
 ここは、京利のご実家のお部屋である!テンションあがる~!オレは、部屋の中をぐるぐるしながら、アルバムやエロ本など、お宝はないのか物色していった。京利は、ベッドに座っている。なんだか先程から、とてもご不満な様子なんだよね。


「京利、そんなにオレをこの部屋に連れてくるのが嫌だったの?」


「部屋の問題じゃない、いくらでもここに居て、凛の匂いをつけてくれ」


「じゃあ何がそんなに不満なのさ」


「凛、来てくれ」


 京利は、ベッドに座ったまま、両手を開いた。オレは、もっと見回りたかったけど、京利のご機嫌を先になんとかしようと、素直に京利のところにいく。
 あと一歩というところで、先に京利の長い手が伸びてきて、オレを捕まえた。座っている京利は、立っているオレにすがり付くような感じになる。抱きしめ返したオレは、京利の頭を撫でる。


「…に、ブツブツ…だけだ」


「えっなんて?」


 京利の口元に、耳を近づけた。


「弟に、凛を会わせたくない」


「ええなんで?アルファ性だから?」


 京利が顔を寄せてくるから、答えをくれるかと思ったら、近づいたオレの耳と頰にちゅってキスをした。えって思った瞬間には、激しく唇を奪われていた。オレをぎゅうって抱きしめて、力を込めてくる。

 一気になだれ込んできた京利の舌がオレの口内を荒らす。口の中の粘膜を吸い付くすように、舐められ吸われ、唾液とともにすすられる。

 こんなキス!勃っちゃうし、お尻が…。

それでも、こばむ気持ちはなく、受け入れたいと思ってしまう。オレも負けじと、京利の舌を食べた。やっとのことで息を吸いながら、角度を変えて絡み合う。


「好きっ、好き京利」


「凛っ俺の凛、誰にも渡さない」


 蕩けだしていたオレだったが、あわてて正気に戻して京利に向き直る。はあはあはあっ。


「ちょっとまって、なんでそんなこと思うの?」


「京舞は、俺と違って……いわゆる陽キャなんだ」


 へ?陽キャってあの陽気なキャラみたいな?


「それに俺と違って、可愛い系イケメンなんだ。凛ともすぐに仲良くなってしまうだろう。
 しかも…京舞と俺は好みも似ているんだ。だから」


 ふむふむ。思いっきり笑っちゃいたいところだけど、京利がいつになく真剣だから、オレも真面目に答える。


「でも、高校生だったよね。なんかこう思春期とかややこしい時期で、そんなに家族と仲良くできないお年頃って感じなんじゃないの?」


「あいつは、成熟が早くて、そういう時期はすでに乗り越えているようだ」


 ふーむ。興味でてきた!逆に!
 可愛いイケメン拝みたい!なーんてね。


「だから、凛にマーキングしておきたい」


 ぎゅううぅって、京利がオレを抱きしめてくる。
 だからずるいよ京利。それはずるい。可愛すぎ。


 オレは、京利の腕をかわして、ベッドの上で大の字になった。


「はい。どうぞ京利。好きなだけマーキングしていいよ」


 京利の瞳の色が変わる。


「そういうところだよ、凛。俺をこんなにも簡単に、夢中にして溺れさせてしまうんだから」


 京利は、大の字のオレの上に四つん這いでやってきて、大きな手で髪の毛を撫でてくれる。獣のように、舌を出して自分の唇をペロリと舐めた。
 
 シャツのボタンがぷちぷち外されていく。半分ほど開いて、京利はそこに手を差し入れてオレの首筋を撫でて、鎖骨を撫でて、項の噛み痕をなぞる。
 オレが明らかに反応したのを見て取ると、撫でていた首筋に唇を寄せる。優しく舌で舐めあげて、吸い付く。それを京利は、何度も繰り返す。


「あぁっっあう、はぁっ、京利…」




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