103 / 154
103.あるべき姿に戻れた
じゅぶ、じゅぶじゅぶじゅぶっ
京利が、オレの片足を少しだけ上にあげて挿入しやすい姿勢にして、腰を押しこむ。
「んあっあっ、あっ、ああぁああっ、
けいとがはいってきてる、うんん、はあっあっ」
「凛っ、すごく濡れている、ぬるぬるだ、苦しいか?」
京利の吐息まじりの声が耳から入って脳に届く。
全身に喜びと快感が広がっていく。
「はっはっはぁ、くるしくないっいたくないっっ」
この気持ちをなんとか京利に伝えたいのに、『ことば』にできない。どうすれば。
「凛、ありがとう凛。
ずっと待っていてくれたんだな。
凛の中が俺にまとわりついて離さない
って、訴えてきている。
んっ凛っ
だめだ。
あんまり締めつけてはすぐに出てしまうっ」
俺が言いたかったこと感じ取ってくれた。
でもちゃんと『ことば』にしたい。
「けいと、ずっとまってたんだよぉ、
もうはなさないから。どこにもいかないで」
じゅぶじゅぶっじゅ
「もちろんだ凛。
全部はいったよ凛。
ちゅっ、ちゅっ、
ありがとう。
俺は間違いなく、
この世界で一番の幸せ者だ。
嬉しい、最高に幸せだ。
もうこれからは
凛をおいてどこにもいかない。
絶対にだ。
死ぬ時も一緒だ、一緒に死んでくれ」
大きく息を吐いた京利はオレの『ことば』と行動を受け取ってくれた。嬉しい。嬉しい。嬉しい。
京利の腰とオレの背中がひたっとくっついている。
ぴったりと京利とオレが重なっている。
オレの中に、京利が居る。
あるべき姿に戻れた。
京利は、しばらくそのままじっとして、オレにちゅっちゅっと耳やこめかみ、首にキスをしてくれている。
その度にオレは、中にいる京利を締めつけずにはいられなくて、ぎゅうぎゅうしてしまう。
「やばいな。動かなくとも出てしまいそうだ」
「だして、だして、けいと、
オレのなかにだして」
「ああ、一度出す」
ゆるゆると律動を開始する京利。
オレの身体を最大限に考えてくれているのがわかる。
じゅぶじゅぶと一度外に出るギリギリまで抜いて、またゆっくりと挿れる。オレはあまりの気持ち良さにぶるぶると震えてその焦れったい京利の動きに耐える。
じっくり高まっていく熱量。そもそもオレは、京利の求愛フェロモンで、ぐずぐずのでろんでろんになっている。焦れったい動きでも、ずっとイってしまいそうなんだ。ああ、
「けいと、イくっ、んんふっんっんん!
あっあっ」
じくじくと溜まった重い快感が弾ける。
「凛っ」
わかる。京利も果てたんだ。
中で京利がびくびくしているのがわかる。
二人して、震えて重い快感を声も出せずに味わう。
呼吸もままならない。息を吐こうにも、のどの奥もひくひくしているから途切れ途切れになってしまう。
先に復活した京利は、一度、硬いままの昂りを外に出して、オレの様子をうかがった。
「凛、大丈夫か?苦しいのか?!」
「ちがうよけいと、
なんかイくのがとまらないんだ。
お願い、もう一度きて。
京利が足りない。欲しい」
きっと今のオレはたっぷり京利に求愛フェロモンを出しているんだろう。京利が喉をごくりと鳴らした。
「ずっとまってたんだ、
お願い京利もう一度きて」
「今日はあと一度だけだぞ」
言っていることは、冷静だけど、呼吸が早くて、興奮が隠せていない。ゴムを装着し直して、ひくひくしている中に入ってきてくれた。ああだめ、またすぐにイってしまいそうだ。
「けいとぉ、オレまたすぐにイっちゃう、ごめん」
「良いんだ凛、それでいい。いい子だ」
ぐずぐずのままだから、すんなり全部を挿入できた京利は、オレの頭をなでなでしてくれて、頭頂部の髪の毛に顔を埋めて、匂いを吸い込んでいた。
「きもちいいよぉ、けいと、
オレあたまおかしくなっちゃうよぉ……」
「頭おかしくなっても良い。
俺の凛への愛は変わらない」
あなたにおすすめの小説
俺は夜、社長の猫になる
衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。
ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。
言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。
タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。
けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。
言葉が通じない暴君皇帝の運命の番として召喚されました〜炎を鎮めたら冷徹な彼が甘々になりました〜
水凪しおん
BL
帰宅途中の夜道、突然の光に包まれた青年・アオイが目を覚ますと、そこは見知らぬ異世界の宮廷だった。
言葉も通じず、隔離された離宮に閉じ込められた彼が出会ったのは、ソラリア帝国を統べる皇帝・レオニダス。
強大な竜の血を引き、その力に肉体を焼き尽くされそうになりながら孤独に耐える冷徹なアルファ。
だが、特別な魔法を持たないはずのアオイには、彼の荒れ狂う魔力を静かに鎮める「不思議な波長」が備わっていた。
「触れるな」
お互いを傷つけることを恐れ、遠ざけようとする不器用な皇帝。
だが、アオイは苦しむ彼を見捨てられず、自ら灼熱の炎の中へと飛び込んでいく。
言葉の壁を越え、魂の波長が重なり合った時、冷徹な皇帝の態度は一変。
誰よりも優しく、独占欲に満ちた重すぎる溺愛が始まって――。
孤独な竜と、彼を癒やすただ一人のオメガ。
二人が真の「運命の番」となるまでの、切なくも温かい異世界救済ボーイズラブ。
大学一軍イケメンにいちご狩りに誘われた陰キャの俺、なぜかいちごじゃなくて俺が喰われたんだが(?)
子犬一 はぁて
BL
大学一軍イケメン×大学九軍陰キャ
喰われるなんて聞いてないんだが(?)
俺はただ、
いちご狩りに誘われただけだが。
なのに──
誘ってきた大学一軍イケメンの海皇(21)に
なぜか俺が捕まって食われる展開に?
ちょっと待てい。
意味がわからないんだが!
いちご狩りから始まる
ケンカップルいちゃらぶBL
※大人描写のある話はタイトルに『※』あり
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。