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18.人口が減らずに
目が覚めた。
すぐ側に京利が眠っていた。オレを腕枕していて、もう片方の腕は、オレの腰に巻かれていて、温かい胸に抱かれていた。昨日もオレ、意識とばしちゃったんだ。京利のかな?Tシャツを着せてくれている。
京利がまた、後始末を全部やってくれたんだろうな。ちゃんとお礼を言おう。視線を真横に向ける。
うわあ、オレの京利、寝顔もカッコいい!まつげ長い!唇の形いい!眉の形いい!いや、全部いい!!!
オレはにこにこして、飽きることなく眺めていた。
京利のまぶたがピクピク動いてる。そろそろ起きるのかな。っと思っていると、ゆっくり目が開いていった。うわあ!オレの大好きな蜂蜜色の瞳!綺麗...美味しそう。
「凛、起きられたのか」
少しかすれた寝起きの声にドキドキする。
「うん。京利、おはよう。昨日の後始末も任せてしまってごめんね」
「凛、謝るのは俺の方だ。昨日は無理をさせた。すまない。身体は大丈夫だろうか」
頭をなでなでしてくれながらそんなことを言う。
「京利、オレ、いっぱい求めてくれて幸せだったよ」
「そうか。凛、ありがとう」
ぎゅっと抱き寄せられる。やわらかくて甘い匂い、京利の体温、温かくて本当にうっとりする。
「凛、今度、俺の両親と会ってくれるか?」
「もちろんだよ。しっかり準備していこう」
素晴らしいご両親だからこそ、オレの事を育ちだけで排除するようなことはないと思うけど、第一印象だけは良くしたい。そこ大事!第一印象は大事!って鼻息荒くふんすっ!って張り切っていると、京利の顔がみるみるうちにのびきって、ふにゃふにゃで甘々な顔になっちゃった。
「かっ可愛い!!可愛すぎる。胸が苦しい」
京利は、オレを抱きしめたまま、頬擦りをし始めた。
「オレ可愛いの?今まで誰にも言われたことがないんだけど」
「ふふ、それは僥倖だ。人口が減らずに済んだな」
「へっ?人口??………………あれ?なんの話だっけ」
どうも頭がまだ起きていない。
「いいんだ凛、俺がわかっていたらいいんだ⌋
わからないけど、とりあえず頷いておいた。
「ねえ京利、明日から大学に戻っていい?」
「凛、その件だが、ひとつ教えてくれ。凛はフェロモンがわからないんだったか?」
「うん、わからなかった。今までどんな性別の人であっても、誰かのフェロモンを感じたことは一度もない。オレのフェロモンが知らずに出ていたってことも無いと思う。メイがかなり鼻が利くんだ。
それにあんな性格だから、少しでも異常があれば、危険を回避するためにすぐに教えてくれていたと思う。
でも京利のフェロモンはすぐにわかった、これがフェロモンなんだってわかったのも初めてだった。京利に限ってだけど、確実にわかると思う。だって今もオレを包みこむように柔らかいの出してくれてるよね?」
「凛、いい子だ。最高だ。凛は、これまでもこれからも俺のフェロモンしか感じられないということだ」
蕩ける蜂蜜色で褒めてくれた、嬉しい。
そうか、番になったら、番のアルファのフェロモンしか感じられなくなるからか。京利から、嬉しくて嬉しくて仕方がないというような甘い匂いがする。はぁあ、いい匂い…好き…。
「実は、凛から今もなお、微弱な発情フェロモンが出ているんだ。原因はおそらく、初めて発情期がきたこと、俺という運命に出逢ったこと、運命と交わったこと、などが考えられる。一度、俺の親族がやってる病院に一緒に行こう。
だから、凛が大学に戻るには、もう少し様子を見てからの方が良いだろう。あの幼なじみには、このマンションにきてもらう、凛に早く会わさないと大変なことになりそうだ」
「たしかに……ぷっあははは!」
二人して笑いあってしまった。メイごめん。
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