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庭には二羽のニワトリが居る
●
居酒屋の新米店主である、小沢健は頭を悩ませていた。
コンサルをやってる友人から、絞りに絞ったメニュー造りに加えて、セットメニューの価格帯を納得するまで決めろと言われているからだ。
ここでの問題は、どちらも正解と思える二択を絞る事である。
『いいか? この先、どっちも正解でどっちを選ぶかは人それぞれなんて幾らでも出て来るんだ。どっちにするかは自分の答えを見つけねえとな』
そう言って渡されたメモ書きには、『小鉢のサービスセット1000円』と書かれている。
ただし小鉢が幾つなのか、何をサービスするのかも書いてはいない。友人曰く。小鉢三つで1000円なのか、それとも二つで酒を付けるのかで狙いが変わってくるという。
健からしてみればどちらも同じにしか見えなかった。
「仮に小鉢一つが400円、頼まれ易いビールや日本酒も400円くらいと仮定する。どっちを選んでも同じなんだけどな。とりあえず将来の見込める三つの方から考えるとして……」
どちらを選んでも200円のお得というのは変わらない。
三つをセットにした場合は腹が膨れ、満足するまで酒を注文してくれる可能性がある。仮に定番のメニュー二つに三つ目の小鉢を店主が選ぶとすれば、余裕のある(余りがちな)食材を消費することもできる。逆に原価率の高い商品を中心に据えて、味で満足してもらう事も狙えるだろう。
しかし最初から三つも欲しがる客が居るかを思えば、酒を含めて1000円を超えることもあって少々注文までの敷居が高い。
「三つの方も捨てがたいが、二つと酒の方が安定感がある気がするんだよな。なんでAセットBセットにしちゃあ駄目なのかが判らん」
一方で二つと酒の場合は酒と料理のセットという意味では完結している。
1000円払えば最低限の満足を得られるとあれば、客足自体の改善に繋がるだろう。だが逆にお客の注文はそこで止まる可能性が高い。この店に客が訪れない現状で心配するのは噴飯物だが、料理の味がよほど良くなければ、『この店は1000円消費して帰る店』である……と発展の余地がそこで止まる可能性すらあった。
ここまで考えれば判る。発展性と安定の、どっちに舵を切るかは店主次第なのだ。
「……やめやめ。どっちを選んでも料理の腕を上げれば済む話だ。先にメニューだな」
友人だってどっちでも同じだと言っていたではないか。
健は小器用で何でもこなせる反面、この手の突き詰める作業が苦手だった。だからこそ友人も『まずは自信をもって進められる定番料理だけに絞って習熟した方が良い』と言ってくれたのではないのか? そう思ってメニューに向き直ることにした。
メモに発展性と安定感とだけ書き加えると、立ち上がって冷蔵庫に向かった
「まずはオススメの鶏肉として……。山賊焼きの男焼きと女焼き辺りにしてみるか。丁度良いサイズがあったっけ」
健が用意したのは小ぶりのモモ肉だった。
物語に登場する山賊が、鳥の足にガブリとやってる姿を思い浮かべて欲しい。骨が付いたままの足をスパイスに漬けて焼くという流れは同じモノだ。
一からジックリと焼くのが男焼きと呼んでおり、炭火でもあればそれだけで御馳走である。軽く煮込んでから、表面をパリっとさせるために焙るのが女焼きと呼ばれている。元居た店の師匠に聞くと、お伊勢参りの途中で出て来る焼き物の魚を参考にしたらしい。お伊勢参りではお客が山の様に来る時がある為、時間がない時は煮込んでから表面に焦げ目だけを付けるそうだ。
健はこういった話を聞き出すのが上手く、練習しながら話をよく聞いた物だった。
「タレとスパイスの配合は当然変えるとして……。いっそのこと片方は骨のない肉にしてみるか。豪快な方と食べ易い方って分けれるしな」
名前もだが、元の店とまったく同じことをするわけにもいかない。
レシピを変化させつつ、途中で蜂蜜を塗ってみたり粉を振って揚げてみたりする。しかし最終的に辿り着いたのは、煮込む方には骨を付けないというだけの変化だった。スパイスの配合や色合いを変えておけば問題はないだろう。その上で、ここで先ほどの発展形という言葉が脳裏にチラついた。
もしかしたら、この対比形式は他にも使えるのではないかと思ったのだ。
「んー。この味付けって手羽先にも使えるかな? 片方はシンプルに塩と胡椒にして、もう片方は照り煮にするとか」
最初に思いついた変化は部位を変えることでサイズを変える事だった。
片方は季節物にしてによって柚子胡椒だったり、抹茶を混ぜたりする。もう片方は定番の食べ易さ重視でホロホロと崩れるまで煮込むか、いっそのこと圧力鍋を使ってから持ち込むのもアリかもしれない。他にも味噌を使ったりニンニクを自家製の黒ニンニクにしてみたりと、細かい変更をして、あくまで同じ傾向の料理だけに絞ってみた。
そうする内に考慮にすら入れてない問題に気が付いた。
「今時……男焼きも女焼きもないよなあ。それに……セットにするなら、コレと合わせる料理を用意するのか」
名前の方は適当に付ければいいとしても、合わせる料理の方は難題だった。
小鉢で用意する幾つかの品々があるとする。幾つかある中から選んでもらうならばこれに前後する満足度の物が必要だという事だ。次の一つはサラダを組み合わせれば良いとしても、他にも幾つかないと駄目だろう。そうなって来ると味付けの微妙な差にどう合わせるのかも変わって来るのではないかと思われた。
「一つ考え終わるとまた新しい面倒が出て来るな。……確かにこいつはたくさん用意するより、得意分野に絞った方がいいわ。時間がいくらあっても足りそうにない」
そう言って友人が作ってくれた簡単な看板にメニューを張ってみた。
それは四角い板に柿渋を塗って、赤茶色に染め上げた物だ。その上に白い紙が載せれば鮮やかに目立つし、色合い自体は渋いので郊外の店にも似合っている。コレを店の外に出して目を引いておき、中で開くメニューはもっと目に優しい色にするという具合であった。他の居酒屋などを想像しながら考えてみるが悪くないように思えて来る。
もちろん独り善がりは駄目だが、ひとまずは形式が作れそうな気がしてきた。
「なるほどねえ。こいつが推敲とか生みの苦しみってやつか。面白くもあるし、苦しくもある」
そして最後に思い至ったことが一つ。
今までは色んな料理に手を出して来たが、こだわった料理も悪くない事。そして注文されたものを延々と作る大きな店の料理人ではなく、自分が端正に作った料理を人に勧めてみて、喜んでもらうのも悪くないと思えてきたことだ。もちろん今は客が居ないからこそ、寂しかったり時間を余らせているのもあるだろうが。
ここまで思いついたことをメモにまとめながら、ああでもないこうでもないと細部を決めて行った。
「となるとセットメニューは小鉢三つの方だな。客に選んでもらうのと、俺がお勧めする一品くらいで行くか」
考慮の果てに、『自分が選ぶ一品』を足せる三品のセットにした。
後はどんな料理をメインに売っていくか? 一つ課題を終わらせながら、残る課題に思いを馳せていく。俺の気分を端的に表すと『パズルのピースが嵌って行く』といえば判り易いだろうか? ちょうどあんな気分だ。どれも同じように見えるパズルを見比べて、ピタっと嵌った難解なピーズを中心に周辺を固めていく感じだな。
テーブルにかじりついてメモに色々と書きつつ、カウンターにふと目を向けた。
「おじさんもこんな苦労してたのか? それとも……おじさんの時代にはまた別の苦労があったのかもな」
それほど面識はないが、名前は良く覚えている。
漢字で書くと『小渕猛』と言って下の名前が発音が同じだったのだ。親戚を探して見ると遠縁に『尾崎丈』という男性も居るとか。どうも数代前に『タケル』という名の知れた人が居て、その人の名前を上の世代が流用させてもらったのだろう。いずれも性格は判らないし、そもそもおじさんが始めた当時と今では流行りが完全に違う。おそらくは何でも良いからガッツリ食える物が要求されたのではないかと思う。
そんなことを考えながら看板やメニューの一枚目に張り付けるメモをシンプルに書き上げた。
『お通し』
200円。酒を頼んだら無料。
『セットメニュー』
小鉢三つで1000円。
定番メニュー二つと店主のおすすめをどうぞ。現在は鶏の山賊焼きや手羽先の唐揚げを用意しております。
『大皿』
1500円。大盛りは2000円。
小鉢の五倍から七倍サイズで、居続けやパーティ用になります。
居酒屋の新米店主である、小沢健は頭を悩ませていた。
コンサルをやってる友人から、絞りに絞ったメニュー造りに加えて、セットメニューの価格帯を納得するまで決めろと言われているからだ。
ここでの問題は、どちらも正解と思える二択を絞る事である。
『いいか? この先、どっちも正解でどっちを選ぶかは人それぞれなんて幾らでも出て来るんだ。どっちにするかは自分の答えを見つけねえとな』
そう言って渡されたメモ書きには、『小鉢のサービスセット1000円』と書かれている。
ただし小鉢が幾つなのか、何をサービスするのかも書いてはいない。友人曰く。小鉢三つで1000円なのか、それとも二つで酒を付けるのかで狙いが変わってくるという。
健からしてみればどちらも同じにしか見えなかった。
「仮に小鉢一つが400円、頼まれ易いビールや日本酒も400円くらいと仮定する。どっちを選んでも同じなんだけどな。とりあえず将来の見込める三つの方から考えるとして……」
どちらを選んでも200円のお得というのは変わらない。
三つをセットにした場合は腹が膨れ、満足するまで酒を注文してくれる可能性がある。仮に定番のメニュー二つに三つ目の小鉢を店主が選ぶとすれば、余裕のある(余りがちな)食材を消費することもできる。逆に原価率の高い商品を中心に据えて、味で満足してもらう事も狙えるだろう。
しかし最初から三つも欲しがる客が居るかを思えば、酒を含めて1000円を超えることもあって少々注文までの敷居が高い。
「三つの方も捨てがたいが、二つと酒の方が安定感がある気がするんだよな。なんでAセットBセットにしちゃあ駄目なのかが判らん」
一方で二つと酒の場合は酒と料理のセットという意味では完結している。
1000円払えば最低限の満足を得られるとあれば、客足自体の改善に繋がるだろう。だが逆にお客の注文はそこで止まる可能性が高い。この店に客が訪れない現状で心配するのは噴飯物だが、料理の味がよほど良くなければ、『この店は1000円消費して帰る店』である……と発展の余地がそこで止まる可能性すらあった。
ここまで考えれば判る。発展性と安定の、どっちに舵を切るかは店主次第なのだ。
「……やめやめ。どっちを選んでも料理の腕を上げれば済む話だ。先にメニューだな」
友人だってどっちでも同じだと言っていたではないか。
健は小器用で何でもこなせる反面、この手の突き詰める作業が苦手だった。だからこそ友人も『まずは自信をもって進められる定番料理だけに絞って習熟した方が良い』と言ってくれたのではないのか? そう思ってメニューに向き直ることにした。
メモに発展性と安定感とだけ書き加えると、立ち上がって冷蔵庫に向かった
「まずはオススメの鶏肉として……。山賊焼きの男焼きと女焼き辺りにしてみるか。丁度良いサイズがあったっけ」
健が用意したのは小ぶりのモモ肉だった。
物語に登場する山賊が、鳥の足にガブリとやってる姿を思い浮かべて欲しい。骨が付いたままの足をスパイスに漬けて焼くという流れは同じモノだ。
一からジックリと焼くのが男焼きと呼んでおり、炭火でもあればそれだけで御馳走である。軽く煮込んでから、表面をパリっとさせるために焙るのが女焼きと呼ばれている。元居た店の師匠に聞くと、お伊勢参りの途中で出て来る焼き物の魚を参考にしたらしい。お伊勢参りではお客が山の様に来る時がある為、時間がない時は煮込んでから表面に焦げ目だけを付けるそうだ。
健はこういった話を聞き出すのが上手く、練習しながら話をよく聞いた物だった。
「タレとスパイスの配合は当然変えるとして……。いっそのこと片方は骨のない肉にしてみるか。豪快な方と食べ易い方って分けれるしな」
名前もだが、元の店とまったく同じことをするわけにもいかない。
レシピを変化させつつ、途中で蜂蜜を塗ってみたり粉を振って揚げてみたりする。しかし最終的に辿り着いたのは、煮込む方には骨を付けないというだけの変化だった。スパイスの配合や色合いを変えておけば問題はないだろう。その上で、ここで先ほどの発展形という言葉が脳裏にチラついた。
もしかしたら、この対比形式は他にも使えるのではないかと思ったのだ。
「んー。この味付けって手羽先にも使えるかな? 片方はシンプルに塩と胡椒にして、もう片方は照り煮にするとか」
最初に思いついた変化は部位を変えることでサイズを変える事だった。
片方は季節物にしてによって柚子胡椒だったり、抹茶を混ぜたりする。もう片方は定番の食べ易さ重視でホロホロと崩れるまで煮込むか、いっそのこと圧力鍋を使ってから持ち込むのもアリかもしれない。他にも味噌を使ったりニンニクを自家製の黒ニンニクにしてみたりと、細かい変更をして、あくまで同じ傾向の料理だけに絞ってみた。
そうする内に考慮にすら入れてない問題に気が付いた。
「今時……男焼きも女焼きもないよなあ。それに……セットにするなら、コレと合わせる料理を用意するのか」
名前の方は適当に付ければいいとしても、合わせる料理の方は難題だった。
小鉢で用意する幾つかの品々があるとする。幾つかある中から選んでもらうならばこれに前後する満足度の物が必要だという事だ。次の一つはサラダを組み合わせれば良いとしても、他にも幾つかないと駄目だろう。そうなって来ると味付けの微妙な差にどう合わせるのかも変わって来るのではないかと思われた。
「一つ考え終わるとまた新しい面倒が出て来るな。……確かにこいつはたくさん用意するより、得意分野に絞った方がいいわ。時間がいくらあっても足りそうにない」
そう言って友人が作ってくれた簡単な看板にメニューを張ってみた。
それは四角い板に柿渋を塗って、赤茶色に染め上げた物だ。その上に白い紙が載せれば鮮やかに目立つし、色合い自体は渋いので郊外の店にも似合っている。コレを店の外に出して目を引いておき、中で開くメニューはもっと目に優しい色にするという具合であった。他の居酒屋などを想像しながら考えてみるが悪くないように思えて来る。
もちろん独り善がりは駄目だが、ひとまずは形式が作れそうな気がしてきた。
「なるほどねえ。こいつが推敲とか生みの苦しみってやつか。面白くもあるし、苦しくもある」
そして最後に思い至ったことが一つ。
今までは色んな料理に手を出して来たが、こだわった料理も悪くない事。そして注文されたものを延々と作る大きな店の料理人ではなく、自分が端正に作った料理を人に勧めてみて、喜んでもらうのも悪くないと思えてきたことだ。もちろん今は客が居ないからこそ、寂しかったり時間を余らせているのもあるだろうが。
ここまで思いついたことをメモにまとめながら、ああでもないこうでもないと細部を決めて行った。
「となるとセットメニューは小鉢三つの方だな。客に選んでもらうのと、俺がお勧めする一品くらいで行くか」
考慮の果てに、『自分が選ぶ一品』を足せる三品のセットにした。
後はどんな料理をメインに売っていくか? 一つ課題を終わらせながら、残る課題に思いを馳せていく。俺の気分を端的に表すと『パズルのピースが嵌って行く』といえば判り易いだろうか? ちょうどあんな気分だ。どれも同じように見えるパズルを見比べて、ピタっと嵌った難解なピーズを中心に周辺を固めていく感じだな。
テーブルにかじりついてメモに色々と書きつつ、カウンターにふと目を向けた。
「おじさんもこんな苦労してたのか? それとも……おじさんの時代にはまた別の苦労があったのかもな」
それほど面識はないが、名前は良く覚えている。
漢字で書くと『小渕猛』と言って下の名前が発音が同じだったのだ。親戚を探して見ると遠縁に『尾崎丈』という男性も居るとか。どうも数代前に『タケル』という名の知れた人が居て、その人の名前を上の世代が流用させてもらったのだろう。いずれも性格は判らないし、そもそもおじさんが始めた当時と今では流行りが完全に違う。おそらくは何でも良いからガッツリ食える物が要求されたのではないかと思う。
そんなことを考えながら看板やメニューの一枚目に張り付けるメモをシンプルに書き上げた。
『お通し』
200円。酒を頼んだら無料。
『セットメニュー』
小鉢三つで1000円。
定番メニュー二つと店主のおすすめをどうぞ。現在は鶏の山賊焼きや手羽先の唐揚げを用意しております。
『大皿』
1500円。大盛りは2000円。
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